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第135話 推しVTuberと自社のコラボ商品が店頭に並んだら、ハイテンションにならずにはいられないよね!

翌日、土曜日


「あ、おにいさん来ましたよ

おはようございます」


「おはよー!」


みんなの方に駆け寄りながら声をかける


「パイセン遅いっす」


「ごめんごめん!急いできたつもりだったんだけど!部屋の片付けが気になっちゃって」


「あはは!あらとさん綺麗好きだもんね!」


「、、あっくんの家、入ったことあるの?ひまちゃん?」


「あーっと!それより!お菓子買いにいこーよ!

わぁーい!楽しみだなぁー!」


オレはのんちゃんとひまちゃんの間に割って入り、コンビニに入店した


今日は、ついに待ちに待ったコラボお菓子の発売日


楽しみすぎてろくに寝られずに迎えた今日という記念日であった


で、なんでこの4人がいるかというと、

昨日、会社から帰るタイミングで



ブブブ


スマホのバイブが振動し、ひまちゃんからの着信だと気づく

帰るところだったので、すぐに席を立って廊下に出た


「もしもし!お待たせしました!」


「あはは、大丈夫だよー!

さっきはお菓子ありがとね♪」


「ううん!こちらこそ!

嬉しそうにしてくれて!オレもめっちゃ嬉しかった!」


「だって嬉しいんだもん♪

あたりまえじゃーん♪」


「でも!ホントにありがと!」


「ふふ♪

あ!それでね!ことちゃんたちと話したんだけど!

せっかくだから明日の発売日にみんなでお菓子買いにいかない?って話になって、あらとさん明日空いてる?」


「え!そうなの!?空いてる空いてる!

それって!オレも行っていいのかな!?」


「もちろんだよー!

そのために電話してるんだもん♪」


「そ!そっか!うん!

もちろん行きたいです!」


「そっかそっかぁ♪

そりゃあ、ひまと一緒に行きたいよね♪」


「うん!」


「えへへ///

でね!お菓子買って、そのままあらとさんのお家でお菓子パーティしよ!って、あめちゃんが言ってるんだけど、どうかな?」


「パイセーン、もちろんいいっすよね〜?」


少し離れたところから、あめちゃんの声がする


「もちろんいいよ!!うちでよければ!!」


「ありがとー!

じゃあ、10時くらいにあらとさんのお家の近くのコンビニ集合にしよっか♪」


「うん!わかった!

コンビニの場所はあとでLINEするね!」


「お願い♪

じゃ、また明日ね♪」


「うん!また明日!」


電話を切る


、、、明日!

明日楽しみだなぁー!!


頭の中で小踊りしながら、ハッピーな気持ちで席に戻る


ニコニコ


さっ、かえろー♪


「ねぇ、あっくん」


「ん?なぁに?」


およよ?のんちゃんにはリル姫のこと、ちゃんと説明したんだけどな?

まだなんかあるのかな?

怒られたくないンゴ


「明日、ひま?」


「え?明日?えーっと、、今しがた暇じゃなくなったといいますか、、」


「なんの予定なん?

明日はお菓子の発売日やし、あっくんのことやから朝イチで買いに行くんやろ?

で、家に帰ってジックリとパッケージ眺めながら感動に浸るつもりやろ?

YouTubeでも見ながら

つまり、暇なはずや」


あわわわ


ひまちゃんたちに誘われなければ、まさにそうしようと思っていたことをのんちゃんに言い当てられる


「えーっと、、」


「さっきの電話だれ?」


「、、ひまちゃん、、」


「、、ふーーん

うちも行く」


「え?」


「うちもあっくん家行くから」


「あの、、」


「ええよね?」


「あ、もちろん、あー、あめちゃんとこと様も来るけど、、」


「、、ええよ、かかってこいや」


この人、なにする気だろう、、

特攻服とか着てこないよな、、


「お菓子パーチィ、、っていうのをするだけだよ?

そんな力まなくても、、」


「だけ?だけって?

へー?かわいい女の子3人も呼んで?ええですなぁ?」


「た、たしかに、贅沢だね、、」


「ふーーん?自覚はあったん?

とにかく、うちも邪魔させてもらうからなぁ、わかった?」


「わ、わかりました」


「あとで集合時間、LINEしてなぁ」


「ふぁ、ふぁい、、」


と、いうことで、急遽決まったお菓子パーティに、急遽のんちゃんも参戦することになった


女の子が4人もうちにくる

帰路につきながら、冷静に考えると不安な気持ちになり出した


3人までは招待させてもらったことあるけど、今回はのんちゃんもきて合計5人だ


一人暮らしの1LDKに5人

ギチギチになりそうだし、クッションも足りない気がする


そう思いあたり、帰り際に駅前の商業ビルでクッションや使い捨てのコップやお皿、お箸なんかを購入することにした


それから家に帰ったらひたすら掃除である


あと、祭壇はともかく、ひまちゃんとあめちゃんとのツーショット写真は隠すことにした


のんちゃんやこと様に見られたら詰められそうだし、べ、べつにやましいことじゃないし

一人で言い訳しながらタンスの中にそっとしまう


ひと通り掃除が終わると、あめちゃんの配信、こと様の配信とハシゴして、

ベッドに入る


しかし、眠れない

明日はお菓子の発売日だ

それにみんながオレの家にくる


眠れない

でも寝ないと

頭の中で思考がループしていると、いつの間にか意識が飛んでいた


そして、朝、

追い掃除をして、

ほぼほぼ時間通り、集合場所のコンビニに着いたのであった


〜♪


コンビニに入店すると、さっそく聞き覚えのある曲が聞こえてくる


「Kanonの曲だ!」


「おにいさん、大きい声は、まずいですよ」


「あ、そうだよね、ごめん」


「いえ、小さい声ではしゃぎましょうね

それなら大丈夫ですよ」


「うん♪」


なんだか今日のこと様は優しいな!

嬉しくなって、ルンルンでお菓子の棚に向かう


「飴と鞭女」


「うっさい」


「あー!ちゃんとあるよー!

みんなもおいでよー!」


「ひま先輩にも注意した方がいいっすね」


「そうね、、」


「よろっす〜」


「はぁ、、」


「ことちゃんは、ひまちゃんのママなんやなぁ」


「断じて違います」


オレとひまちゃんがコラボコーナーでキャッキャとはしゃいでいると、遅れて3人がやってきた


「ほらほら!ちゃんとおいてあるよ!」


「だねだね!」


「ふしぎだねっすか?」


「あめちゃんは面白いね!」


オレはニコニコと返す


「おおう、、すべってるのにそう言われるとツラいっすね、、」


「アホなこと言ってないで、あんたもちゃんと見なさいよ」


「わかってるっすよ〜

ちょっとふざけてみただけっす〜」


「感動だなー!

たくさん買っちゃお!」


オレはカゴにお菓子を詰め込んでいく


「ひまもひまも!」


「オレの奢りだからたくさん入れていいよ!」


「わぁーい!ふとっぱらー!」


「へっへー!」


「仲ええなぁ、うちも負けてられへんわぁ」


コンビニのお菓子コーナーには、ひまちゃん、こと様、あめちゃん、リル姫、Kanonのお菓子がずらりと並び

棚の上段には、横に長い大きな看板が飾ってあった


ひまちゃんたちが描かれていた看板には、対象のお菓子を2つ以上買うとクリアファイルが貰えます

と書いてある


そして、同じ棚に店頭販売限定グッズも置いてある

みんなのアクリルスタンドだ


「これも買おー!」


オレは一つずつじっくりとみて、全員分のアクスタをカゴに入れる


「リルのはいらないんじゃないですか?」


「、、、」


テンションが上がっていたところに、こと様に声をかけられ、ピタリと身体が固まった


「こと、マジでパイセンに嫌われるっすよ?」


「え?あ!いえ!せっかくの記念ですもんね!

全部買いましょう!

買わない方がおかしいです!」


「そ、そうだよねー!」


「ええ!がんばったんですもん!

全部ほしいですよね!」


「うん!」


お許しを得たので、グッズ全種類をカゴに入れたまま、

みんなの飲み物も追加してレジに持って行く


クリアファイルは、1人ずつの柄を1枚ずつ、

それと全員が描かれた柄を1枚、合計6枚を入手できた


購入したお菓子の数からすると、それ以上もらえたのだが、

在庫を切らしてしまうのも申し訳ないし、みんなは自分で手に入れる、ということだったので、

オレの分だけ入手することになった


「じゃあ!あらとさんのお家いこー!」


コンビニを出たところで、ひまちゃんがオレの家に向かって歩き出す


「ねぇ、ひまちゃん明らかにあっくんの家知ってるやんなぁ?

初めてじゃないよねぇ?」


「そりゃそうっすよ、今更なにいってるんすか?」


「どうして、ここであめちゃんが出てくるん?」


「あれ?かのちんって勉強会のこと知らないんでしたっけ?」


「勉強会?」


ひまちゃんに続いて、のんちゃんとあめちゃんが話しながら進んでいく


「おにいさん、次の勉強会からはKanonさんも来たりするんでしょうか?」


「うーん!どうだろね!

それよりもさ!ホントにアクスタにサインしてくれるの!?」


「もちろんいいですけど

あの、、まぁ、今日はいいです

お祝いですしね」


「ありがとー!

あのさ!あとさあとさ!」


「はい?なんでしょう?」


「お菓子のパッケージとかにもできれば、、」


「ふふ、サインですか?もちろんいいですけど、そんなのどうするですか?」


「キレイに拭いてからアクリルボードに挟んで飾るんだー!」


「おにいさんは、物好きですねー」


「そんなことないよ!オタクの鏡餅だよ!」


「鏡餅?

鏡、の間違いですか?」


「そうだっけ!そうだったかもー!」


「もう、そんなにはしゃいで、子どもなんですから、、」


こと様のため息まじりの笑顔を横目にオレたちも自宅に向けて歩を進める


自宅についてからは、みんなでお菓子を広げて、楽しく雑談した


しばらくしたら、みんなにお願いして、アクスタとお菓子のパッケージにサインをしてもらい、

すでに用意していたアクリルボードに挟んで飾る準備をする


その様子を見て、


「いつかの課長を思い出すわー、、」


と、のんちゃんが引き気味の声を出す


「結木っちのことすか?」


そうそう、と、あめちゃんにもらったチュッパチャプスの包装紙を結木課長が保管していることを暴露していた


「なんか、相手によっては普通にキモいっすね

パイセンのことはまったくそう思わないのに、なんなんすかね?

大好き♡だからですかね?

パーイセン♡」


「え?なに?今配置考えてるからちょっと待って!」


オレは祭壇にみんなのサイン入りグッズをどう飾るのか悩み中だ、忙しいのだ


「む?ムカつくっすね

キスしますよ?」


「へ?」


「あー!またあめちゃんばっか!

ダメー!」


バーン!


「おお!?」


後ろからひまちゃんが突撃して腰に抱き着いてくる


「あわわ!?祭壇が!!」


グラグラと揺れる祭壇を必死に抑えるオレ


「ひま先輩落ち着いてください」


「なんか、うちのグッズだけ少ないの腹立つなぁ

今日の分だけやん」


みんな好き勝手騒いでいた


でも、そんな時間も楽しくて

オレの祭壇はスーパーパワーアップして

大大満足なコラボ実施記念日は過ぎていった


最高の1日だ

夢が叶った日だ


そのあと、オレはずーっと笑顔だった自覚がある

生きてるって素晴らしいね!

これからもがんばろう!


本気でそう思えた

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