第104話 推しのあの子と病院で映画鑑賞
ぶぶぶ
「あ!」
スマホの着信に気づき相手の名前を見てすぐに電話に出た
「あめちゃん!」
「こんばんわっす〜」
「こんばんは!ねぇ!
あっ!、、ふぅ、、んんっ、今日は忙しかったのかな?」
待ちかねていた あめちゃんからの連絡にハイテンションで対応していることに気づき、咳払いして自分を落ち着かせる
大人は余裕を持たないといけない
カッコ悪いからね
「うふふ♪今は1人っすか?」
笑ってる、そっかバレたよね、ちょっと恥ずかしい
「うん、1人だけど」
「なら、すぐ行きます」
「え?」
ガラガラ
引き戸が開く音がする
「はろはろ〜」
スマホを耳に当てたあめちゃんがそこにいた
「あめちゃん!いらっしゃい!」
突然の来訪にすごく嬉しくて感情を抑えれなかった
「ふふ♪そんなに嬉しそうにされたら、キュンとしちゃいます♪」
「だって、、今日も来ると思ってて、ぜんぜん来ないから、、」
「もちろん、ちゃんと来ますよ♪
でも、2人になりたかったんす♪」
「なるほど、、」
「じゃあ、なにしましょーね
お昼はなにしてたんすか?」
「えっと、みんなでマリオパーティを」
「ふーん?ならゲームはもういいすかね、わたしも一応Switch持ってきましたけど」
「あめちゃんとならなんでもいいよ!」
「ふふ♪ならこんなゲームはどうですか
わたしに勝ったらチューができる、あそび大全、とか♪」
「、、ゴクリ
ちなみに、他の候補は?」
「ホラー映画鑑賞」
「、、、ふぅー、、映画で」
「チキンっすね」
「だ、だって、、」
「したくないんすか?」
「それは、、どっちかといえば、そりゃしたいけど、でもだめ」
「ちぇー、冷静になるといつもこうなんすよね
まぁいいっす
じゃ、映画にしますか」
カチャカチャとSwitchをテレビに接続し、準備をするあめちゃん
「おっけーっす
あ、パイセン、そっちにずれてもらっていいすか?」
「いいけど、なんで?」
ベッドの脇にずれろと要求される
特に疑問も持たずいう通りにした
「よいしょ」
「おお?」
あめちゃんが靴を脱いでベッドに上がってきた
「おじゃまします」
「な、なに?」
「なにって、隣に座るだけっすけど?」
「な、なるほど、、」
「あ、ベッドの上だから緊張してるんすか〜?
押し倒しても、いいっすよ♡」
ニヒヒといたずらっぽい笑みを向けられて、クラクラとする
「、、、ふぅ、、はぁーー、、よし、映画見よう」
「我慢は身体に悪いっすよ?」
「さすがにまずいっす
映画見ようっす」
「ふーむ?なかなか堕ちませんねぇ
ま、いいや、ではポチッとな」
そしてホラー映画がはじまった
ぎゅ
腕を組まれる
ドキドキ
「あらあらパイセンと映画みるの楽しいっす」
「お、オレも楽しい」
「えへへ、それはよかったっす♪」
映画のチョイスはあれだけど、隣の女の子はめちゃくちゃ可愛かった
そういえば、あめちゃんが抱きついてるのはオレの左腕、怪我をしていない方だ
そのことも考えてくれてるのかな?
そう思うとなんだか嬉しかった
ちなみに、映画は結構怖くて
上映中なんどもビクビクして、となりのクソガキに煽られてしまう
いつか復讐してやらねば、、
本気の復讐ではないけど、笑ってくれる範囲でからかってやりたいと思った
「それじゃ、また明日も夜にきまーす♪」
「うん!ありがと!楽しかった!
お昼の配信もアーカイブで見るから!」
「はい♪無理のない範囲で追ってください♪
また明日♪」
「またね!」
ぶんぶんとタクシーに手を振りあめちゃんを見送る
場所は病院のロータリーだ
病院の消灯時間は22時で、映画を見終わったころには過ぎていたので、ここまで見送りに来ていた
消灯時間を過ぎた病院は真っ暗で、あめちゃん1人を歩かせるのはダメだと思ったからだ
まぁ、少しでもあめちゃんと話していたいと思ったのが本音ではあるけど、、
明日も楽しみだな、そう思いながら自分の個室に戻ることにする
そういえば、個室は宿泊料が高いんじゃないのか?と疑問に思って課長に聞いたところ、会社負担で全部出すから大丈夫だよ、と教えてくれた
さすが大企業だ
それか、今回は会社側の責任ということで特別措置なのだろうか
ま、なにはともあれ、消灯時間を過ぎても灯りをつけていられる個室は本当にありがたい
それに昼にみんなで遊んでいても周りを気にしないで済む
入院生活はあと一日だ
意外と快適で楽しい入院生活に少し名残惜しいと思ってしまうが、
はやく仕事に復帰してディメコネにコラボの提案をしたいという気持ちもある
どういうメール送ろうかなー
そのことについて考えながら、自室の扉を開けて、明日に備えることにした
あめちゃんヒロイン編が落ち着いてきましたので、ホロライブさんであめちゃんのCVをお願いするなら誰?についてお話したいと思います
そもそも、あめちゃんのクソガキっていう属性はシオンちゃん(紫咲シオン さん)を思い浮かべながら書きはじめたのですが、今となっては別人ですね
さて、CVをお願いするならという話ですが、今思い浮かべているのは、かなたん(天音かなた さん)かラプちゃん(ラプラス・ダークネス さん)かなと、妄想しています
夢を見ながらの妄想は楽しいもので、シオンちゃん、かなたん、ラプちゃん、誰がやっても最高のキャラになるのではと思いました




