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歴史とDNA

寒冷適応と中国人

作者: とびうお君

 遺伝学の研究は知りたい事を教えてくれない。日本人は東北アジアクラスターと言う集団の1つになるそうだ。これと極北アジア集団は分離した集団になる。しかし私が知りたいのは日本人の一重や平坦な顔はどこで生まれたのか?である。見た目に関してだと極北アジア集団と日本人集団は距離が遠いと思えない。


 何か考え方が根本的に間違っているのだろうか?と考えると、遺伝距離は混血がとても重要になる。私が何度も書いてきたが弥生人は中国南方系が混じっていると書いて来た。日本人は父系だけなら北方系遺伝子とは遠い存在なんだ。母系が大陸北方系だからになる。父系は偏りが強いから見た目は母系が軸になりやすい。


 だが遺伝距離を見ると実際極北集団とは距離がある。やばり南方系や縄文系の混血が馬鹿に出来ない。弥生人がもっていた北方的な部分だけを抽出するとおそらく極北集団とはそれほど距離が離れてないのでは?と思う部分がある。


 ここからはすべて推測になるが、それほど外れて無いだろうと見てる。極北集団と分かれる大きな決め手が極北集団は北米集団と類似した部分が多い。当然で特に北米集団のイヌイットなどは近い時代にシベリアにいたためほぼ極北集団と変わり無いグループだ。これらのグループと日本人が決定的に違うのは何か?


 マリタ遺跡で見つかった祖コーカソイドとも言うP系ハプロの存在だ。だがアメリカ先住民はまるで欧州系には近くない。何故か?極北海岸部原住民のC2の方が多数派集団だったからだ。面白い事に、調べてみるとウイグルと極北集団は以外に近い。何故か?ベクトルとしてP系集団に両者が引っ張られるからだ。その他は全く場所が違うので全く違う集団だ。


 それらの成分と、ユーラシア南部集団の影響を取り除くと東北アジアと極北集団は近い位置にあるのではないか?と見ている。それ意味なのでは?となるが、やりたいのはこの両者の違いではなく、この両者の共通性になる。


 もう1つ話がある。表現系と遺伝距離はあまり関係が無いって点。祖なる集団がありそれらの形質を受け継いだ例もあるが、そうではない例も多々ある。似て非なるものという事になる。良い例が肌の白さになる。これは全く意味が無い。別系統でも生じる哺乳類普遍の原理になる。鳥類もそうだが、恒温動物なら皆北方では白くなる性質を持ってる。それが人族の系統の違い程度乗り越えられる小さなことだと分かると思う。肌の色の白さは混血と全く関係ない適応の結果の場合が多々ある。


 特に肌の白さの難しさは獲物を狙うほうも狙われるほうもそれに適応して白くなったといわれることがあり、人間のビタミンD不足の解消とは関係が無い。多少緯度が高いところに住んでも人間が顕著に肌の色がかわらなかった理由は、狩猟生活のせいで、農業化こそが実は肌の白さの原因にある。肌の白い民族は高緯度地方に住む農業畜産民族になる。


 なんで畜産は狩猟と違うの?となると、生肉を食べる機会があるか?になる。これは高緯度地方と深く関わる。低緯度地方は腐りやすいからだ。高緯度地方の狩猟民は火を使うようになっても生肉を食べる機会が多々ある。東アジアと西アジアの高緯度地方の農民が特に白くなった可能性が高い。ただ極北集団は民族によってバラバラでそれなりに色が白い。生肉をあまり食べないのかもしれない。


 では一重はどうか?となると、これが難しい。アフリカのサン族が一重ではないが、蒙古ひだがある。一重よりこっちの方が目が東アジア人らしくなる。奥二重がちょうどわかりやすいと思う。蒙古ひだはしっかりしてるので二重だがあんまり変わらないという目になる。ただ顔が平坦であるのはさすがに世界中で無い。


 だから敢えて一重は無視して、一重は顔が平坦とセットだっただろうと決め付けて話す。ただ欧州人の白い肌は、ロシアステップの住人から得たもので青い目は原住民である黒い肌のクロマニヨンから受け継いだものらしい。この場合無視して良いのは、当時の極北は人の出入りが少ないので、段階的な違う地域との混血による形質の変化は無視して良いとおもう。


 表現形と祖となる遺伝子集団の存在はこの場合あるだろうと見て良いと思ってる。分かりやすいのは、違う例もあるが青い目のように一人の人間がばら撒いた遺伝的変化もあるからだ。


 そういう意味では遺伝的流動が少ない集団での混血の結果だと言える。ただこの場合の混血と別集団の遺伝的流動による混血は意味が違うと知って欲しい。


 細い目=中国人と言う常識があると思うが、私はこれ違うと思ってる。平坦な顔でも良い。中国人は南部人との混血で極北よりは北方系何時ではない。ただ私はまだ違うと思ってるんだ。シナチベット語を担う集団は北方形質を持った集団じゃなかったと見てるんだ。私はシナチベット語は南方アジアから北上した中央アジアよりの原シナチベッ語族が元になったと見ている。


 この集団が黄河向って広がっていきそして東に向った極北集団と混血したのがシナチベット語族の元になったものだと見ている。中国人の形質は言語となんら関係ない集団がもたらしたと見てる。


 ただこれではシナチベット語族で中国人だとは思わない。この後牧畜を主軸とするシナチベット集団がさらに上書きして中国の中心が出来上がったと見ている。同時だったのか?後からか?は分からない。ただ中国に羊が持ち込まれたタイミングが確かにあり、それは初期の北方民族中心の時代には発見されて無いものだ。


 それを誰が持ち込んだか?それが中国人が持つHALハプロの特殊性だろうと思っている。中国の中原あたりの住人は中央アジアハプロを持っていて、これらの変異系がモンゴルや中央アジアに繋がっている。シナチベット語族は元は東南アジア集団だが北上後に中央アジア集団に近いものになったと見ている。モンゴル人も歴史時代になって似たような経緯を辿っている。


 北方形質がどう北部集団で広がったのか?が難しい。一人の人物による遺伝子の拡散だったか?不明だが仮にそうだとすると、それが全体にいきわたって北部の形質が均一な集団が出来上がったのか?または、ある程度小さな集団になった後西部の別集団と混血して、この集団が黄河で農業を始めたのか?


 この辺りはさっぱり分からないが、取りあえず一人、一地域の北方形質遺伝子が拡散したのか?同時に適応的に発生したのか?この辺りは分からない。ただ肌の白さと違って基本この手のものは小さな集団の遺伝子が拡散するモデルで説明がつく。むしろ肌の白さが例外的過ぎるんだ。収斂進化といって遺伝子が全く違うが形質だけ似てくるのもあるが、この場合一重遺伝子が特定されてるので違う。


 そこまでやったなら民族調査してくれよと思うのだが…。西洋の青い目と違ってイマイチ進まない。遺伝距離ばかりで肝心のこういった部分やってくれない。遺伝距離の大半は混血で決まるので、そりゃそうだなって結果が多い。根本的に表現形の遺伝子が違うって変化ってそうわからない。


 取りあえず基本は小数の遺伝子の拡散にあるので、極北集団と東北集団は北方形質においては同一の祖先を持つ集団だと言って良いんだ。


 ネットには未だに黄河で寒冷適応した集団が中国人だと言う単純なものや、現在のバイカル湖の住人を見てら南下したとかそんな話ばかりだ。私は違う、シベリアのある場所で小さな集団から生じた遺伝子が拡散してある程度の大きな集団になってそこから黄河に移住したり、バイカルに移住したと見ているんだ。


 バイカル湖はもう古人骨のDNAで違うことが証明されている。後は黄河流域なんだ。そこで一つヒントになるのが、農業開始の付近で河北省で唐突に土器が出る。これを黄河文明の土器のスタートとしてるのだが、私は違うと思っている。これ遼河から来た住人が持ってきたものの流れを汲むものだろう?と見てるんだ。


 東北部の土器を調べてみたが、似てないが、全く違うとは言えない。これ以前の中国なら南部で土器が出てるが、当時の古人骨から古い時代ほど南部のDNAは微塵も出ない。私は北部の流れこそが黄河農業の始まりだと見てて、土器の関係から遼河から黄河に移住してきた集団だと見てて。


 これら父N母Dが西部のO2言語集団と混血したのがシナチベット語族の始まりだと見ている。チベットや四川省は古いNが多くて紛らわしいが、形質的や遺伝的に北部遺伝子を色濃く持っている。新しいNが見つかるか?分からないが、チベット人が北部集団の子孫なのは間違いない。言語的にも北部からの発展だと見られていて、時期的に混血後の集団になる。


 インド辺りまで北部遺伝子が広がっていて、それらはNが見当たらないが、O2集団の移動によるものだと分かる。O2は東北部に多いが、後から西部から移住したと見ている。農業の東北部への拡散が分かっていて、それがおそらくO2系集団によるものだと推測できるから。


 北方形質が青い目のように小数の遺伝子の拡散であった事が証明されれば私の説が多分正しいことが分かると思う。それまでは不明だが。北方形質がどこで誕生したのか?は東アジア人の最大の謎だと私は見ている。


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