村の中
う~ん…。
今日は、よく眠れた…気がする。
だって、私のタブレットがようやく帰って来たんだもん。
そりゃ、安心もするよね。
さてと、昨日タブレットが来たことをルルちゃんに伝えなきゃ。
…今日はちゃんと、畑、作らないとね。
私が家を出ると、そこにはルルちゃんがいた。
「村長、おはようございます。タブレットが来て、私も安心しましたよ。」
あれ?!
何でルルちゃんが私のところにタブレットが届いたのを知ってるんだろう…。
「えっと…。」
私が言葉が見つからずにアワアワしていると、ルルちゃんが「そういえばタブレットの事をよく知りませんよね。」と言って、説明をしてくれた。
「自分の住んでいる村に村人以外が入ってくると、タブレットに通知が来るんです。それで、私が誰かなと見に行くと、郵便課のお兄さんが村長の家を訪ねてきたので、教えました。ここで、私はタブレットを届けに来たんだな~と思いまして。」
へ~。私の家に来るまでに、ルルちゃんと会ってたんだね。
「昨日はきっとタブレットの事で夜までお話しすると思ったので、すぐに家に帰ってしまいましたが…。もしかして、早くお話が終わって私の事を探していた…なんてことはありませんよね?」
私はルルちゃんにそう聞かれて、首を横に振った。
「ルルちゃんの言う通り、夜まで話しちゃって…。というか、いつの間にか夜になってたって言うか…。」
私がルルちゃんにそう言っていると、誰かに肩を叩かれた。
私が後ろを振り返ると、そこにはナギサさんがいた。
「おはよう、ファインちゃん。昨日は村から出た様子がなかったけれど、大丈夫なのぉ?」
そっか。ナギサさんの方にはヘリスさん、行ってないんだもんね。
「えっと、昨日、ようやく私のタブレットが届いて…。届けてくれた人と話してたらいつの間にか夜になっちゃって…心配かけてすみません!一言言えばよかったです。」
私がそういうと、「大丈夫よぉ」と言って、
「風になっちゃったのかと思ったけど、平気そうで良かったわぁ。」
と、笑っていた。
あ、ナギサさんもいることだしちょうどいいや。
ウッド村の畑がある場所まで案内してもらって…。
どこに畑を作ればいいのか助言をもらおうかな。
「すみません。ナギサさん、これから、このレスト村にも畑を作ろうと思ってるんですけど…。ウッド村の残っている作物をレスト村の倉庫において、種を新しく作る畑に植えようと思うので…。」
私がここまで言うと、ナギサさんは「いいわよぉ」と言ってくれた。
私はナギサさんに「ありがとうございます。」と言って、近くにある大きい石に座ってナギサさんの話を聞いた。
「まずは、レスト村に畑を作るところからやりましょうねぇ。そのためには私たちだけではできないからぁ…。誰か暇な人たちを集めてきて来てくれないかしらぁ?」
そっか。さすがに三人…ではできないもんね。
私はルルちゃんに人を集めるのをお願いして、私はどこに作ったらいいのかをナギサさんに聞くことにした。
「ナギサさん、どこに作るのが一番いいでしょうか?」
私がそう聞くと、
「そうねぇ…なるべく水をすぐに汲める場所で、日陰じゃないところがいいわねぇ…。」
と、ナギサさんは言ってくれた。
う~ん…水がすぐ近くにある…日陰のない場所…。
まずは、川の近くだよね。
私は川の近くまで行き、日陰のない場所を探した。
う~ん…ここだと木が多くて日陰のない場所なんかないと思うんだけど…。
私が悩んでいると、ナギサさんが
「ここの近くに日陰がないなら…ここの木を切ってしまうのはどうかしらぁ?」
えっ?!
で、でも、指定の場所以外は木を切っちゃいけないってルルちゃんが言ってた…気がするんだけど。
「あの…ルルちゃんが指定の場所以外で木を切るのはいけないことだって言ってたんですけど…。ここでは切ってもいいんですか?」
私がそう聞くと、ナギサさんは笑いを抑えるように口を抑えた。
「えっとぉ…ここはレスト村の中でしょう?自分の村の中なんだから、村長は何をしたっていいのよぉ。例えば、この前は倉庫を建てたじゃなぁい?それも、いちいち国に申請はしてないでしょう?」
確かに。
勝手に私たちが村の中に建てたかも。
そっか。私の村では何をしたっていいんだね!
…まぁ、犯罪とかは許されないと思うけど。
とりあえず、ここの木を切ればいいんだよね。
まずは畑は一つでいいとして…。
本当は、三つぐらいは欲しかったんだけど…。
とりあえず一つでいいよね。
「じゃあ、ここの木を切ろうかな。…明日。」
「そうねぇ。今日はもう遅いしねぇ…。じゃあ、明日は頑張ってねぇ。」
ううう…今日畑を作るつもりだったのに…。
畑を作る場所だけ決めて、一日が終わってしまった…。
そういえば、ルルちゃんはどうなったんだろう。
皆の事を呼んで来てって言ってから私たちのところに来てないよね。
…ルルちゃんの家に行こうかな。
私がルルちゃんの家に行くと、ルルちゃんの家の前でルルちゃんが立っていた。
「あれ、ルルちゃん!こんなところで何してんの!」
私が大声でそう言いながらルルちゃんのところに走っていくと、ルルちゃんが「村長の事を待ってたんですよ。」と言った。
そして、私の前に来て、ルルちゃんはこう言った。
「今日は皆さん、都合が悪かったみたいで…。でも、明日は大丈夫と言っていた人には声をかけておきましたよ。村長の事ですから、今日中に畑を作るまで行かないと思いましたし。」
私はルルちゃんにそう言われてうっ…となった。
だって、ルルちゃんの言う通りなんだもん。
本当は、今日…作りたかったんだけどね。って、さっき言ったか。
「ごめんね。ルルちゃん。明日はちゃんと計画通りに…できるようにするよ。」
私がまじめな顔で言うと、ルルちゃんがフフッと笑いながら、「お願いしますよ、村長。」と言って、家の中に入ってしまった。
私も家の中に入り、自分の部屋に行った。
えっと…まず、木を切ること!そして、材料確認!
これが、明日の目標!
もし時間が余ったら、今ある材料だけで、畑を作っていこうかな。
よし!明日こそは!
頑張るぞー!
私は、明日こそ目標を達成するぞと思った。




