綺麗な黒髪
・・・どうしよう。
なんだか、すごい起きるのが遅い気がする・・・。
時計がない生活になれて、私の体内時計が正確になってきた・・・。
・・・かなり、遅い気がする。
なんだか、こんなに遅く起きたの、初めてかもしれないなぁ・・・。
あ、これ、現実世界でもって話ね。
だって、そりゃあ、私にはお母さんがいるわけで・・・。
朝は、お母さんが起こしてくれてたんだよね〜。
あ、でもお母さんもお仕事があるから、その時はお姉ちゃんが起こしてくれるんだ。
まあ、そういうことでさ、そんなに遅く起きるってことは無かったんだよね。
だから、なんだかこんなに寝るのは初めてで・・・。
・・・。
なんか、いっぱい寝るってこんなに気持ちいいことなんだねぇ・・・。
まあ、明日からは元の生活に戻ると思うけどね。
きっと、今日は疲れてたから、いっぱい寝ちゃったんだと思う。
私は、少し家の中で過ごしてから家から出た。
すると、そこにはルルちゃんが・・・
いなかった。
そりゃそうだよね。
私の時間に合わせるのなんてねぇ・・・。
それに、今日はフリーの日だし。
いつもは、私の時間にルルちゃんが起きてたから、きっと私の家の前で待ってくれてたんだよね。
あと、秘書だからっていうのもあるかもしれない。
私は毎日、ポストをちゃんと確認している。
今日はポストの中に手紙が入っていた。
初めての手紙だ!
うーん・・・誰だろう?
私はそう思いながら名前が書いてあるところを見ると、ルルと書いてあった。
ルルちゃんか〜。
でも、手紙なんて、何かあったのかな?
『村長、おはようございます。今日は、何分か村長のことを待ってみたのですが、家から出てこなかったので、きっと疲れて寝ているのだと思い、そっとしておきました。もし、嫌だと思ったら言ってくださいね。今日は何もすることがないので、村長の好きに過ごしていいですよ。それでは。』
手紙には、そう書いてあった。
・・・うん。
なんか、ルルちゃんらしいよね。
私に直接伝えられなかったから手紙でなんてさ〜。
でも、どうしようかな。
今日とか、すること何も無いんだよね。
ん〜・・・。
そうだ、ナギサさんの所に遊びに行こっかな!
きっと、ナギサさんもお話したがってると思うし!
私はそう思いながらナギサさんの家に向かった。
ナギサさんに「失礼しまーす。」と言うと、ナギサさんが「はいはぁい。」と、答えてくれた。
私がドアを開けると、そこにはナギサさんとあの綺麗な黒髪の女の子がいた。
「あれ?」
私がついついそう言ってしまうと、ナギサさんがにっこり笑って、「座ってから話しましょうねぇ、ほら、椅子を出して差し上げて。」と言った。
綺麗な黒髪の女の子は、「はい。」と言って、私に椅子を出してくれた。
ちゃんと、椅子を置く時に、私にペコって頭下げてたな。
礼儀の正しい子なんだな〜なんて思いながら綺麗な黒髪の女の子が出してくれた椅子に座ると、ナギサさんが口を開いた。
「久しぶりねぇ。村の調子はどうかしらぁ?」
私はナギサさんにそう聞かれたので、「はい。」と言ってから、倉庫を作っている事と、倉庫を作るための材料を買いに、隣の街まで行ったこと、そして、今は屋根を大工の村人さんに作ってもらっているということを話した。
「そうなのぉ。」
ナギサさんが相槌を打ってから、
「隣の街に行った時は、資金をくれたり、馬車を手配してくれてありがたかったです。本当にありがとうございます。」
と言い、席を立って頭を下げた。
ナギサさんは手を振って、「全然大丈夫なのよぉ。それに、ここの村長はあなただからねぇ。」と言ってくれた。
私はまた席に座った。
少しの沈黙があった後、「お祖母様、この方に私の紹介をしなくてもいいの?」と、綺麗な黒髪の女の子が言った。
え?
お祖母様?
私の頭が少しパンク気味でいると、ナギサさんが、少し眉を寄せて、「あらあら、言ってなかったのぉ?」と言った。
・・・え?
なんか、ここの村の住人、言わないこと、多くありません?
なんか、ルルちゃんと言い、この綺麗な黒髪の女の子と言い・・・いや、ナギサさんがと言うべきなのか・・・。
ナギサさんは、「ごめんねぇ。」と言ってから、この綺麗な黒髪の女の子の話をしてくれた。
「この子はねぇ、私の孫なのよぉ。ただ、貰い子だから、正確に言えば、娘、なんだけどねぇ。でも、私はもうお婆ちゃんだから、孫っていうことにしてるのよぉ。」
へぇ〜・・・。
・・・って、えええ!!!
いや、待って、孫?娘?
どちらにせよ、ナギサさんの親族なのぉ?!
・・・まあ、血は繋がっていないんだよね。
「出身地は、ナギサさんと同じところなんですか?」
「ええ、そうよぉ。」
・・・だからか。
だから、サラッサラな綺麗な黒髪ロングなんだね。
顔も、和風というか・・・、分かるかな?
なんか、綺麗な顔立ちしてるんだよね。
誰に言ってるのかわからないけど。
「いきなりごめんなさいねぇ。あら、もうこんなに遅い時間だわぁ。」
ナギサさんは私にそう言いながら、窓の外を見た。
確かに、もう日が落ちている。
「あ、気づきませんでした。それじゃあ、私は帰りますね。おやすみなさい。」
私はそう言って、ドアを開けて、出る時にペコッと頭を下げた。
なんか・・・衝撃発言が・・・。
今考えると、確かに他の人とは違う顔立ちしてるんだよね。
なんか・・・言っちゃ悪いのかもしれないけど、他の村人さんよりも、ダントツで綺麗なんだよね。
・・・今日はもう、遅いし寝ようかな。
私は、まだまだ頭の中がパンクしていた。




