紅葉
秋の頃に書き、パソコンの中を整理してたら出てきた変な一作です。
季節は変わる
僕たちの意思とは関係なく。
せみが鳴り止むことを知らず、汗が滝のように流れる中、
僕の携帯はうるさく、鳴り響いていた。
「う・・・ん。うるさい・・・。」
端っこまで蹴って移動した布団は無残な姿になり、潰れていた。
目を擦りながら、携帯の画面を見た。
そこには、「小田 雪」と乗っていた。
僕は携帯のボタンを押して、メールの中身を見た。
いきなりでごめん。
今日空いてる。
とだけ書かれていた。小田 雪とはクラスメイトであんまり親しくないが、アド交換はしていた。
まぁ今日はバイトも何も無かったので
空いてる。
どこかで遊ぶ?
と送った。
僕は、無理矢理身体を起こして、洗面台に向かった。
蛇口を捻り、水が怒涛の滝のように流れていた。
手を滝につけ、手の中に水溜りが出来たことを確認すると、自分の顔に水を当てた。
それを何度か繰り返し、蛇口を捻り、水を止めて、自分の顔をタオルで拭く。
そして、自室へ行くと、携帯のメールランプが光っていた。
それを確認して、僕は携帯を開き、内容を確認する。
じゃ〜懐古公園広場で遊ぼ。
現地集合ね♪噴水で待ってるよ。
何時待ち合わせがいい?
僕は壁にかかってある時計を見た。短針が10のところに触れるか触れないかぐらいだったので、
12時にしよう。
と送り、朝食を済ませるためにリビングに出た。
朝食を済ませて、身支度を整えると11時15分。懐古公園広場までは、早くて35分。
少し急いで家を出て、公園に向かった。
公園に着いたのが、11時55分。
辺りを見回すと小野らしい人物は見当たらない。
俺は噴水近くの公園で適当に時間をつぶしてた。
すると、携帯が鳴り出した。
私はついたよ。
今どこ?
僕は噴水の周りを見たが、小野 雪らしい人物は居なくて、噴水辺りをうろうろしていたら、
「佐藤君?」
と呼ばれて、後ろを振り向いたら、そこには、いつもより明るめの服を着ていて、学校の制服とは違う感じを出していた。
僕はあわてて
「小野さん?なんかいつもと雰囲気違うよね。」
すると、小野さんは、
「そうかな?」
と顔を赤らめて言った。
「じゃどこに行く?」
と聞いたら、小野さんは
「あそこに行きたい。」
といい、近くのデパートを指差した。
そして、たわいもない会話をして、小野さんは服が買いたかったらしく、あれや、これやと奮闘していた。
そして、短針が6時を指していた頃、僕たちは懐古公園まで来ていて、
「家まで送ろうか?」と誘ったけれど
「ううん。えっと・・・聞いてほしいことがあるんだけど・・・。」
と、顔を沈めて語尾がどんどん細くなっていった。
「私ね・・・・今日ね・・・・誘ったのも・・・きだ・・ら。」
最後のほうはよく聞き取れなかった。
「ん?もう一回言って?」
と言ったけど
「やっぱり、いいや。じゃまた明日ね。」
と顔を上げて笑顔でいい、走って僕の前から消えていった。
あれから3ヶ月。
僕はあれから小野さんを見かけるたびに目で追っていった。
そして、気がついたんだ。
僕はいつの間にか、彼女のことを好きになってしまっていたことに。
でも、彼女の笑顔は僕に向けられていない。
気がついたらもう遅かったんだ。
隣の彼が笑うたびに君の顔は紅葉みたいになり、僕の心は枯れ葉のようになっていく。
終わり方が半端なく変です。
ここまで、付き合ってくださり、ありがとうございます。




