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結果よりも過程を望みます。  作者: 量産三型
第一章

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第7話 飛ばされた先2

ふうまは、ロアに連れられ、城の案内を受けていた


「此処が、飛行場です」


城壁の内部に大きな滑走路と、小さな家のような物が滑走路の脇に点々とおいてある


「大きいですね」


「いえ、これはワイバーン専用の飛行場ですので、これはまだ小さい方ですよ」


「ワイバーン?」


「ええ、ワイバーンは小型の竜で、竜騎兵の僚機に該当する竜ですね。小型ゆえの機動力と、飛び立つ際に、滑走路が短くても直ぐに飛び立つ事が出来る為、ワイバーン専用の飛行場が、我が国には数多くあります」


「ちなみにどのくらい?」


「ざっと、5000程、整備されてない物を含めると1万は行きますかな」


そんなものなのかと、ふうまは思った


「ワイバーン専用って事は、他にもあるんですか?」


「ええ、輸送を目的としたカーゴドラゴンの滑走路がありますね」


「カーゴドラゴン?」


「ええ、ワイバーンよりも大きく、地竜程の大きさを持ち、4つの翼で飛ぶことのできる竜です。また、輸送能力に長けており、地竜よりは劣りますが、大人数や、大量の物資などに運用できます。とはいえ、ワイバーン以上の滑走路を使用せねばならず、更に鈍足という欠点があります」


「ワイバーン以上…どのくらいあるんですか?」


「大きさは、ワイバーンの滑走路、20個分ですね、飛行場は10個あります」


「そんなに」


ふうまは改めて、ワイバーンの飛行場の大きさを見て、20個という数に、物凄い広い飛行場を思い浮かべた。

そんな事を思っていると、ふうま達は、城壁の外側まで来た


「あちらは陸軍の基地になります」


ロアの指す方に、翼の無い大きな竜が5匹、竜人の兵士達が多数確認できた


「あの竜は何ですか?」


「あれは、ヘビィドレイクで、あの硬い鱗は魔法や剣を通さず、高い輸送能力を持っており、ヘビィドレイクの上で、板や石で簡易的な城を作ることで、小さな籠城をする事もできます。」


「さっきの、カーゴ?ドラゴンといい、多種多様ですね」


「ええ、他には海軍として、シーサーペントもいますね」


「でも…これほどあれば、こう言っちゃなんですけど、人類側に攻めることは出来るんじゃないんですか?」


「あちらは生き残りが大勢いますから」


「生き残り?」


「…実はですね、20年前…大きな戦争がありまた」


ロアは足を止める


「最初は小競り合いのようなものだったんですが、次第に仲間を呼び出し、どんどん大きな戦いになりました…結果は、人類は勇者を筆頭に善戦し、亜人種が負けました。そして、他の種族を含め、身を寄せ合う様に、国を作り、生き永らえてきました。…あの地竜も、昔は、地を埋め尽くすほど、数が多かったのですが、今は繁殖させているものの、昔よりも格段に減りました」


ロアは息を整わせる


「そして、勝利した人類は、勇者の力を分配し、多数の人間にスキルを習得させ、人類と亜人種の力の差は大きく広がりました」


「亜人はスキルを覚えれないんですか?」


「…スキルを覚える方法として、生物を倒す事で、力やスキル等が得られます。つまり、亜人の生き残り以外はスキルは覚えていません」


「…じゃあ、生き残りでも、覚えてない亜人も…」


「ええ、いらっしゃいます。ですが、亜人種は亜人種の特有の力があります。私達の場合、竜人は空を飛び、硬い鱗で覆われている為、剣が通りづらいことが挙げられます」


「自分も竜人なんですよね?」


「ええ、召喚者が竜人なので、召喚された貴方は竜人になります」


「召喚者次第では、種族が変わるんですか?」


「はい」


ふうまは自分の召喚した、種族が竜人ということに安堵すると共に、他の種族であればどの様な形になっていたのかと、不安を募らせた。

ふと、ふうまは思い出す。キューピッドの例の矢の件を


(そういえば、男って言ってたけど、全種族の男性なのか?)


近くのロアと女性の竜人の視線を見比べる。

ロアはうっとりするかの様な目をしており、女性の方は軽蔑の視線をしている。


(…こわぁ、じゃなかった。全種族の女性に嫌われてるんだったら、結構絶望的じゃない?)


そんな事を思っていると、周りの視線を感じる、その視線は多種多様で、ロアと女性の様な視線と、捕食者、目が決まってる男の竜人にふうまは、恐怖を抱く


「他にどんな施設がありますか?」


ハッとロアは正気を取り戻す


「他には、農場や地下避難所がありますね」


「案内してもらっても?」


ふうまは、此処からいち早く逃げたいが為に、早口になる


「ええ、こちらです」


ふうまが案内された場所は、大きな農場であった


「大きいですね」


「ええ、このくらい大きくないと、騎竜は養えませんから」


「騎竜?」


「先程のワイバーンやヘビィドレイクなどですよ」


1人の竜人がこちらに走ってくる。

その事に気づいたロアは、小走りで、竜人に近づき、竜人が口を開く


「ロア様、翼人共和国が、ランド王国に攻め入り、翼人共和国の旗を掲げました」


「…わかった。直ぐ様、翼人共和国に物資を送れ、それと、元老院議員達を総集せよ、あと…」


ロアは竜人と話を続ける


「元老院って?」


ふと、ふうまは考えではなく口が開いてしまった


「…竜人達の中でも権力のある、竜人達が皇帝と同等に、国家の行く末を決定できる、最高決議機関のことよ」


女性が口を開いたことに、ふうまはビクつきながら、女性の顔を見ると、軽蔑した視線をこちらに向けていた


「…こ、皇帝がいるんですか?」


「…いないわ」


「え?」


「…竜人はプライドが高いから、皇帝なんて存在は、反発を招く要因になる…だから、皇帝はいないわ」


「…そ、そうなんですね」


話が終わると、女性は視線を明日の方向へ向けた


「…こんな事言うのもなんですけど……自分に対して女性が軽蔑するような視線を向けられるように感じるんですけど、理由って…」


女性は信じられないような視線を向けてくる


「貴方…貴方自身の体から出てるフェロモンが分からないの?」


「フェロモン?」


女性はため息交じりに呆れる


「貴方の体から、漢のフェロモンが出てるわ」


「漢!?」


「はっきり言って、女性にとって気持ち悪い、匂いよ」


「気持ち悪い!?」


「男性は好きそうな匂いだけど」


ふうまに衝撃が走る


(男性からの視線ってもしかして…)


「貴方、男性からの欲情した視線を感じなかったの?」


(やっぱり!?)


ふうまはガッカリとした顔になる。

まさか、男性に欲情されていたということに


「呆れた」


「そんなに気持ち悪い匂いですか?」


「ええ、とっても」


ふうまは更に、ショックを受けた。

その様子に、女性は哀れみの視線向ける。

話が終わったロアは、こちらに近づく


「すみません、私は向かう所があるのでこれで失礼します」


「自分はこれからどうすれば…」


「寝室にご案内します」


ロアは近くの兵士を呼ぶと、その兵士はこちらに気づくとともに、ふうまに視線が奪われる。

ふうまはその視線に恐怖した


「この世界を知りたいので、何処かに行ってもいいですか?」


「ええ、いいですが…どちらに?」


呼ばれた兵士は、鼻息荒くしながらふうま達に近づく


「あ、えっと、あ!翼人共和国、翼人共和国に行っても!?」


先程の会話で出てきた翼人共和国という国を、ふうまは挙げた


「翼人共和国ですか…良いですよ、行くついでに物資を運んでもらってもよろしいですか?」


「はい!」


「ありがとうございます。急ぎ、カーゴドラゴンの用意を」


ロアは、鼻息荒くした兵士に言い、視線はふうまに合わせたまま、走っていった


(こわぁ)


暫くすると、大きな木の箱を乗せたカーゴドラゴンと、先程の兵士が向かってくる


「この竜で向かってください」


ふうまは、カーゴドラゴンの首元に乗る


「これを」


ロアは、ふうまに赤い筒を渡す


「一応、後方に竜騎兵達を配置してるので、その筒を空に向け、喉に火をイメージして、吹いてください。その筒は火が当たると、衝撃波を出します。その衝撃波で後方の竜騎兵達を呼び出せます」


「ありがとうございます」


ふうまは此処までしてくれたロアに感謝を伝える


「…ルーエ、私はルーエよ」


ルーエは軽蔑の目を向けてくるものの、名前を言ってくれたことに、ふうまは嬉しくなった


フッーフッー


その嬉しさは、鼻息荒くした兵士に揉み消された。

カーゴドラゴンは翼を羽ばたかせ、ゆっくりと前進を開始する


「それでは、"偽名"の方、後はお願いします」


ロアには"カゼ"という名前が本当の名前でないと気づいていた


(こわぁ)

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