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Classic Machine Re:Makers  作者: 桜葱詩生
CMR #02 ジャガー Eタイプ シリーズ3

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30/35

CMR #02 ジャガー Eタイプ #19

※2026/01/10誤字脱字てにをはを修正しました


---??5?---------------


索感(索敵感知)(ゴahズです)


有料所に停められたワゴンの中には、モニタ、などというものはない。全員で共通で共有しなければならない情報は全て、それぞれが同時に視覚に頼らない方法で見る。共有された映像にはマヌケな二人組。いくつかの探査での赤、緑、白、そんな外観をなぞった線と薄く浮き上がる表示が、円筒形のマシンから出て、こそこそとできてない本人たちは隠れているらしい、ネズミらしき動きをして、そちらへと向かうのを追いかける。肝心の大男はどこにいる?


03(イrタ)現維(現状を維持)04(イwノ)二制(二人組を制圧)02(イrファ)わ来(同行せよ)05(イhrブ)(予定通り)回切(回線を切れ)。のち待機。予定時間を過ぎたら構わず離脱しろ。何よりも安全を優先する」


(オー)


ワゴン内には6人いるが、イゼ(01)といわれた美丈夫は最後の一人をいないものとして扱った。それは映っていないからではない。ただ、そうしなければいけない状態になっているというだけだ


ワゴン後部の左右の扉が静かに開く。中から光も何も反射しない、完全に影に紛れた数名が出て、それぞれの方向へ、指示された箇所へと向かう。ほぼ同時に、周囲の電気という電気、灯りという明かりが一斉に落ちた。点いているのは…マシン内部の点、ほかのマシン、それだけになった


辺りで悲鳴に似た声が上がる…「録画があぁっ」こちらでもそんなに変わっていないようだ


3つの朧げな月が浮かぶその中を音を立てずに、まるでそよ風か何かのように、疾速度で進む。いくつもの星が天空に瞬く。そこかしこから予想外のことに遭遇した悲鳴と、どたばたどた、と慌てふためいて、仕損じた音が響く。角にいた小動物がそれらに我れ関せずといった感じに、気づくことさえなく、欠伸をかみ殺した


イrタ(03)、ゴは?」


03(イータ)重追(重力子追跡F)麻効N(麻弾効果なし)。追F」


いくつかの装置を使って周囲を固めていたというのに、それさえも無効化された。重力下でも、質量を持つものは周囲に歪極をばら撒く。対象がわかっていないと確定確率に至らないため、用心して使用しておいたことに安堵するとともに、そこまでしなければならないという、こんな辺境での、単純な送迎というだけの、あり得ない状況に焦りを生じさせる


「ほら~、やっぱり~」


そんなふうに、ややのんびりとした口調のツッコミを突っ込まれる


「やっぱ、ブラスターで……」


(却下だ)


何度そんな問答をしたか…しかしいまはそんなことをいってられる状況にない。暗い中を走る。目的地はすぐそこだ


03(イータ)対停(対象停止)。全弾(効果なし)


想定していたとはいえ速い。それに、硬い。これほどとは予測していなかった。短結(たんけつ)する


04(イヴァノ)二静(二人組を制圧)突待(突入口で待機)


「O」


大凡、通常の知的交渉体…生命体であるのなら、パラスター(麻痺弾)で効果がないということはない。現にネズミは静圧した。それが効かない。やはり、ゴahズという対象はやっかいにできている(・・・・・)


「ゴ、プラスター(貫弾)使許(使用許可)


ブラスター(熱弾)がいい。絶対そっち」


(ナー)


あまり、却下、却下と否定してばかりいると部下のやる気をそぐ。そんなことを気にしつつ、イゼたちはそこへと向かう


その直後


目的地付近で爆発が起きた。暗闇の中、星をバックに


火花が上がった


----------------------


AIが後悔に似た感情を持つ? ゼイvlrスさんにそんな風に感じた直後、ガレージのシャッターが開いた…折りたたまれるような音がした。そっちを見ようとした瞬間


「エードンさまっ!」


ゼイvlrスさんに突き飛ばされた。真横を何かがものすごい勢いで通り抜けて、嫌な音がして、ゼイvlrスさんいなくなった。風圧にガレージに積もってた埃や塵なんかが舞って、咳き込む。視界が悪くなる。重い何かがどこかに衝突した衝撃に続いて、工具やら何かが床に盛大にばら撒かれる軽い反響音、激しく道具ボックスが倒れる音が続いた。ああ…道具が倒れた、片付けが…とか、なぜかそんなことを思いついて、ゼイvlrスさんを確認しようと振り返る


「あいつらもちったあ役に立つじゃねえか。明かりを消すたあねえ頭使ったなあ」


そんな聞いたことのないダミ声が背後から聞こえた。暗さと異物でよく見えない。立ち上がろうとして、自分の足がいうことを聞いてくれないことに気づく。こんなことぐらいで震えるとか…情けない


「ゼイvlrスさん!」


「エー…お伏せくださいっ! まだ居ります」


咄嗟に伏せる。頭の上をまた何かが飛んでいった。黒い塊…シャッター? それが丸まって壁に激突して、食い込んだ。道具ボックスが弾き飛んで、工具が転がる…だれがそれを片付けると思ってるんだよ。そんな風に思って、その横の大きなへっこみに気持ちが向く。壁がへこんでいて…その下に右肩から先を大きく失ったゼイvlrスさんがいた


「ゼイvlrスさんっ」


「ちっ、運のいいやつだぜ。まあいい…こいつか? なんだこれ? こんなのが金になるかよ」


立ち上がろうとして、だめだ、できない。震える、腰が抜ける


「お逃げください」


いやしかし…何が起きたのかさえわからない、それは嫌だ、困る。解明しなくては、そんなことを考えた時


ガシャンッ ガッ ドォンッ


風が外へと向かって流れた。どこからかアラートのようなサイレン。なにかが強引に外れた音


「ヘブゥウッ」


そんな間抜けな声に続いて、誰かが真横に立って、誰かが吹っ飛んでいった、風圧。非常灯が点く。埃が渦を巻いて、そっちへと出て行き、視界がクリアになりかかる


「ワルグ」


そんなことできるのはワルグぐらいしかいない。後ろでドアがへしゃげて、ぷらぷら、しているような歪な高い音がしていた


「すまない、また、上手く、開けられなかった」


開けられなかったって…何度目だい?


ドォオン


外で爆発が起きた。こっちもへしゃげて、無理矢理、外されたように無残になったシャッター。すぐ横の柱に穴が開いている。その向こうで炎が上がった


ガレージに停めていたマシン? それが燃えている


まずい


あそこには預かっているマシンが置いてある。それが燃えるとか…燃える? なんで炎が出ている? ジェネレーターが破損しても燃えることはない。爆発はするけど、燃えはしない。燃えるにはなにか燃え易い物質がないといけない。そんなものがあそこに? 何があった?


「アイツ、だ」


え?


炎の中、人が立ち上がった。なんであそこから? 無事に?


「誰だい? あの人」


無傷っぽいけど


「知らん、ただ…」


そういったワルグの腹に何かが当たって、弾けた。破片が飛ぶ


? 銃弾?


「狙撃された、遠い、向こうの、通信用、タラップの上」


ワルグが軽く手を振った。カキン、と何かがはじける


そんな遠くかい? 「よくわかるね」


「ああ、よくやられた、問題ない」


そうかい…狙撃?


ワルグはなんでもないというように外を見る。それはそれきりなくなった。通信塔? どう考えても角度が合わな……


「ワオっ! ガレージがっ! なんだいこれ? どうなってるんだい? エードン!」


オフィスへと続く後ろの方から声がした「イ…」


「イマークさま、ここは危のうございます。殿下と奥へ……」


ゼイvlrスさんのほうが近いか。そのままこの状況を説明してくれると助かるんだけど……


「ゼイvlrスさん! そっそれ…」


「お早く願います。殿下をお頼み申します」


「わかった」


いや、なにもわかってないよ、イマーク……


そそくさって感じにイマークが遠ざかっていく。アラートが切れて、一瞬だけ静かになる。ガレージの機能はまだ生きているらしい。柱の大きな穴はそれほど大きくない、うん、なんとなく大きくない。そう考えて、イマークがこれに気がついていないのならいいな、とかとも感じる。たぶん、この穴は簡単に直せる。そう、大丈夫だ、なんともない


「それよりも、あれは、客?」


「客? 客なのかい? こんな時間に? そんな約束してないよ」


ワルグが立ったまま、顎だけで先を示す。炎の中で大男が立ち上がる。あの炎の中で? なんともないように? ふてぶてしく、歩き出てくる、大男だ。頭の上だけがなぜか燃えている。あとは延焼も何もしていない、着火も、火に炙られたというのに燃えてない


火傷もなにも負ってないように立って、左腕を前に出した。後ろのマシンが小さく破裂して破片を飛ばした


「あれを蹴り飛ばしたのかい?」


気づいて、そう聞く。ワルグは悪ぶれた様子もなく


「そうだ、エイドMに、殴りかかろう、としていたから、つい」


それは…助けてくれようとしていたんじゃないかな?


ガッ


「なんだてめーはぁ、おれをゴahズさまって知って、ちょっかい出してるんだろうなあ?」


大男がなにか? 見当違いの方向に左手を出して、なにかカッコつけていっている。その格好は昔見た昔の歌舞伎? 役者のように見える。その周りに光輝く線が煌めく。光が尾を引いて弧を描く。炎の中に真っ黒い、光を反射しない、なにかがいて、大男にそれを振っている。軽い火花。それを気にする様子もなく、大男は手を振り回し、殴りかかり、時折、叫ぶ


「そんなんでおれ様を潰せ(殺れ)るとか思ってのかあ? ああ?」


いや、どう見ても客ではない、あんな上半身を回転させて裏表前後、入れ替えるような動きをするようなやつはたいてい、まっとうな奴じゃない。そもそも、この時間にアポイントメント(面会予約)はなかった…ように感じる。来るんならオフィスの方からで、裏口からも来ない


「マシンを狙っています。彼らはハンターです」


そう…どこからか声が聞こえた。え? 「誰だい?」


ゼイvlrスじゃない、もっと若いような……


1017(ゼスト)……」


「それよりも…そこのボーパリアントを……」


「ひゃっほぉうー」


そういってワルグが手を出した。いったのはワルグじゃない。誰だ? 目の前で


パパパパパパ


と連続して発生音が起こる。それをワルグが左手で払った。周囲に跳…ぐっ、跳んだものが足に当たる。痛む。長い棒がまた光る。黒い…真っ黒でよく見えないなにかがワルグの真正面から棒を押し付けている。ワルグはまったく動かない。手を出しただけで目の前の長い棒…ライフルだ……に触れるとそれが、パリン、という軽い音で分解した。破片が落ちる


屈んだ黒いのが下からまた棒を伸ばして、ワルグの頭に勢いよく迫る。弧を描く光閃が頭に…ワルグは軽く手でそれを掴んで…光を掴む? それも破片に砕いた


「うそ~」


そんなのんきな声。小さい、今度は赤い光が尾を引いてワルグに迫る。上下にその軌道が不規則に回転してワルグに当た…っているように見るんだけど…それは火花になって弾けるだけ。ワルグはそれを全く気にせず、手で、しっしっ、てな感じに払う。位置さえもまったく変わってない。小さい黒いそれがワルグの脇になにかを伸ばして…足? かな? 動かずに受けたワルグは、逆に掴んで、その場でくるりと回転して、その勢いを乗せて、正面の大男にそれを投げつけた


人だ、二腕二脚、華奢な体が真後ろへと飛んでいく、最中にも


パンパンパン


小さい発射音を発射した。それを手で掴むワルグ、パラパラパラ、と何かが下に落ちた…実弾? こんなご時勢に(姿勢で)


「やだ~、楽しいッ」


「イルファ!」


「ヘヴォオッ」


そんな声が連続した…こういうとき、状況をはっきり説明してくれる人がいると、本当に助かる



説明してくれているのはあなた とかいうツッコミはしないでください

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