CMR #02 ジャガー Eタイプ #12
-落ち着いてきたようなので……
んじゃ、あたしは戻るぜ、ああ、あのメンドイ、ホイールがなけりゃなあ…いまごろシnシのとこでゆっくりしてたってのによ
頼むよ、kリア。ホイールはマシンで重要なパーツのひとつだ、この製造は君にしかできないからね
はいはい、わかったよ
………
では、オレは、フレームとサスを、運んで、来る
ああ、細かいものばっかりだけど頼むよ
………
聖勇者「kリアラはよいやつだな」
そうですね…一言、付け加えるのが魅力だと思います
-たいていは余計な、と付きますが
それで…どうして一人で修繕をしようとしていたんですか?
-聞きたいことは聞いておかなければなりません
聖勇者「ひとりではないぞ、ゼイvlrスも一緒だ」
ゼイvlrス「殿下……」
………
聖勇者「殿下ではない、聖勇者だ」
聖勇者様……
ロッkアだ
え?
殿下…それは……
よい、我れのことはロックaと詠べ、そう詠ぶことを許す
-許すって……
ではロッカ、どうしてこんな危ない真似を? ひとりでは行わない、と約束したはずですよね? ここの責任者は私です。私の許可を得ずに勝手に行うことは誰であろうとダメです。それは許すことはできません
申し訳ございません
? どうしてゼイvlrスさんが謝るんです?
その件の撮影映像はカットさせていただきました
は?
-カットした? って……え?
いかにエードム様といえど、殿下と軽々しく口約束を取り交わすことは許されません。確証拠となる個所の映像は全て消去させていただきました
口約束……
そうではない、すまぬエードム、ゼイvlrスはこういったやり方でないとできないのだ。許してくれ
?
-こういったやり方でないとできない?
我れは立場上、他者と個人的な約束事を軽々しくすることができぬ。そうできぬとしかいえぬ、ただ…うれしくてな、結果的にそうなってしまった。それだけのことなのだ
??? ええと? なんでか受けてしまって、それをどうにかした? ってことですか?
そんなものだ
申し訳ございません。殿下の……
聖勇者だ
……聖勇者さまのご意思を無碍にいたしますわけにはございませんが…これは優先事項ゆえ、強硬手段を取らせていただきました。こちらのAIさまの認可も得ております
えええ?
-AIさま? kリアラが怒り…いえ小躍りしだしそうです
僕やイマークの許可は?
AUgsIさまは特に必要ない、と提示してございます
-拡張を後回しにしたことを怒っているのでしょうか? イマークの、いい事思いついた、は充てになりません
では、そこはいいでしょう。でもなぜ? ひとりで? ここにあるのは扱いを間違えると危ないものだらけです。それがわからない聖…ロックァでもないでしょう?
手伝いたかったのだ…どうしても我れはエードムを手伝いたかった。一緒にマシンを完成させたかった。その気持ちが逸ってしまった。すまぬ
………
それに…姉上が乗騎すると思うとな、どうしても我れの手でやりたかった。我れが手から直した、そうしたかったのだ
………、簡単に行っているから、自分でも簡単にできる…ですか?
…そうだ……そのようだな、我れも思ってもみなかったが
-思っても見なかった? まるで感情や気持ちを抑えるが当然というような言い回しです
-とはいえ、そうやりたいというのはわたしにも心当たりがあります 子供の頃にもらったおもちゃを分解し、修理できずにいくつ、壊したことか……
しかし、ひとりで行うことは許可できません。修繕を手伝いたいのなら、わたしかワルグが一緒にいること、いいですね?
しかし我れは……
というのを、ゼイvlrスさん、お約束ください。もちろん、ゼイvlrスさんも一緒にいないといけません。それでなら修繕の手伝いを任せます。これはロッkァとの約束ではなく、ゼイvlrスさんとの委任契約です。それならできるのではないですか?
-回り道ですが
できるのか?
ええ、おできできます。では、そちらの条件で今回の修繕の施工の継続をいたしましょう。殿下も…
聖勇者だと何度いったら……
申し訳ございません。聖勇者さまもそれでおよろしいですか?
かまわぬ、好きにせよ、我れはその約束に何の確証もしておらぬがな
ご威光のままに。ではEoDMさま、そのように……
-なんとか丸く収まったようです…マルク? 修まる? 永遠にぐるぐると回ってまた、元の位置に来るような気もします
ところで…ひとつ気になっていたことがあるのですが……聞いても?
はい、何でございましょう
その…天聖者にして皇子、正邪にして有者……とかいうのはなんなんですか? 称号? とか?
-あり得そうです
ああ、そちらは……
かっこいいだろう? そう名乗るのが一番なのだ
………
-かっこいい?
いえ…こちらは……一部の若者の間でそのように名乗りあうのが流行しておりまして……、自分は選ばれしもの、特別な存在である、というのを周りのものに知らしめるために行われる、礼儀、行儀、作法…お遊びのひとつでございます
作法? お遊び?
-そんなのが流行している?
ちがうぞ、ゼイvlrス! これはれっきとした確立論に根ざしている、宣言なのだ。そう周囲に宣告することで、自分自身にもその自覚が芽生え、そのように行動するようになる、という素晴らしい教えと行動論なのだぞ? なんどそのように教えたのか…いい加減にせよ
殿下……
聖勇者だ! というとろうに…おぬしは……
では…わたしは、リメイカーにしてリビルダー、改善者にして構築者……と名乗るのがよいようですね?
エードン! そうだ、その通りだ。しかし、韻は踏まねばならない、と聞き及んでおる。同じ意味のものを並べるのもいけないらしい、そうするとだな……
聖勇者さま……
-わからなかったことが理解できたので、リメイクに戻りましょう
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新しいサブフレームは以前の元と少しだけ形状が違います。ここ…上部のフレームに立体的なアーチ構造を取り入れ、その下にエンジンに干渉しないように補強を斜めに入れています。これでフレームにかかる荷重を低減します。エンジンはこのフレームと下のフレームの間に設置されます。すると、アーチの弾力性でフレームは少しだけ下に沈み込みます。この状態になると以前と同じ直線状のサブフレームになり、エンジンを固定できます。マシンは実際にはエンジンをそのように搭載する必要がないため、行わなくてもよい措置ですが…ここにジェネレーターを搭載するためにこのように変更します。また一括成型で作成したため、ラジエーター、タイヤマウントを装着する間を溶接続する必要がありません
このフロントボディに発生する縒れと振動を抑えるために、ここ…タイヤ上部にボディを下から支えるようにするフレームを増設しました。ボディが下がると、まず、このフレームがクッションとなり、密着、そののち、モノコックで固定されます。ここにはこのように…ゲルシートを貼り、さらなる振動逓減を行います。マシンがバンピングすることはないとは思いますが、これで強度を補強します。何度もシミュレーションを行ったのでマシン内部や挙動には一切、干渉しません。フレームは複構膨鋼素材です。ここ、モノコックとの接続する個所もいくつか変更し、ここにできたスペースに制御用のコパイロットを入れ込みます
こんな小さなパーツにもこだわるのだな……
そうですね、ご満足いただけましたか?
うむ、思い切りやるがよい
ええ、ご威光のままに
-ジェネレーターを搭載するスペースは以前のものと変わりありません。同じサイズに同じ形状になるようにしてもらっているため、ぴったり収まります。また、フロントサスペンションの取り付けも変わりませんが、少しだけ変更しています
-このように変更しても衝突すれば壊れます。ここが潰れることで、衝撃が緩和され、操縦席にまでダメージが伝わらないようになっています。搭乗者の安全が第一です
取り付け自体は簡素です。所定の位置にボルトで固定するだけです。ゲルも入れ込み、ズレを防止します。では…ロッkア、ここを抑えているのでこのボルトで…固定をしてくれるかい?
任せるがよい
-ジャガーは密閉を考える必要がありません。そもそも、ロードスター、オープンカーであるため、それ以外の制御が必要です。しかしクラスAのジェネレーターではその範囲と集縮に限度があります。それには秘策があります
できたぞ、上手いものだろう?
ええ、では…後方のディファレンシャルを取り付けます。こちらは…以前のものを再利用しているので重たいですよ?
任せるがよい、ワルグがやってくれる
………
-どうも人の使い方と有用性の優先順位というものをきちんと理解してきたようです
頼もしいものです
なにがだ?
いいえ、ではこれを…クレーンアームで持ち上げて、wrg、やってくれるかい?
わかった
-後方のデフと一体化したサブフレームは従来のものを用います。ここのコーティングは以前の修繕のときに行われたもので、特に修正する必要さえありません。腐食もまったくありません。一度分解し、それぞれの挙動、動作を確認したのち、元に戻しただけで済みました。ディファレンシャルの中のギアは取り除いてあります。ここにも…少しだけ変更を加えます。リアのサスペンションも改良です。その操作系をこのデフの内部に入れ込んでいます
できたぞ
ええ…ありがとう、完璧です
そうか…そうだな
ええ…では、前後のサスペンションを取り付けていきます。構造自体は以前のものを流用しているため、接続自体はこちらも簡素です。ただし、一部変更し…ここにバーサダイドギアを入れています。またこの上部…アッパーマウントの部分にもギアを入れています
どうしてだ?
こうすることで…サスペンション自体が左右に回転できるようになるからです
? それがどうなるのだ?
前のタイヤが左右に曲がることで、自動車は左右に移動方向を変えることができます。これは操縦席にあるステアリングハンドルで行います
うむ
この回転運動はパワーアシストといわれる油圧で軽くスムーズにできるようになっています。このアシストはエンジンからの圧力で動きます。ただ、エンジンを交換し、位相循環ジェネレーターを搭載する今回のEタイプではその機能は使えません
そうなのか?
ええ、正確には使えますが、その機能を使用するより、ここ、サスペンション自体が回ってくれればなんの問題もありません。サスペンションを固定する上部、マウントといわれる部分に回転するための装置を入れ込み、これをアシストとして使います。必要以上に曲がらないようにステアリングピニオンも設置し、両方で制御します
安全対策ってやつだな、よくいっていた
そうです、これがだめになったから走れなくなった…では元も子もありません。走行中であった場合、事故になります。操縦者が対処するのではなく、それ以前の、リメイク、作成する時から考慮すべきです。やりすぎではないか? とイマークに怒られることもありますが
それはイマークがやってないからだ。やっていないものは何でも簡単に、すぐにできると思う。そう考えるものなのだろう…我れもそうだった
そうですね…これを前後、両方に設置します。これで後ろのタイヤもフェンダークリアランス内だけですがカーブなどを短い距離とタイヤ角で曲がることができます。これらはコパイロット、システムエンドで制御し、通常の地面走行時には固定して動かないようにします。もちろん、飛行時には…使用しませんが、飛行しているときもタイヤは回っていた方がいいのですよね? ロッkア?
もちろんだ、その方がカッコいい
-しかし、スポークタイヤに空間制御を入れ込むのは強度的に難しいのも確かです




