CMR #02 ジャガー Eタイプ #04
classicをcrassicと書いているやつがここにいます 全部直します
テラン産の自動車の中で特にデザインが素晴らしい、と称賛されたマシンがいくつもあります。その中でもっとも美しい一台、といわれたのがこのジャガー、Eタイプです。傑作中の傑作、と語り継がれている一台です。そのマシンが現存しているとは思いもしません。これは奇跡です。しかし…この状態だけはいただけません。なんとしてもEタイプは修繕しなければなりません…が、さすがに元通りにまでするのは困難です
なるほど…やはりそうであるか?
修繕に際し最も大切なのは以前の状態と現在の状況を推し量ることです。その点に関してこのマシンは幸運です。以前のデータがあり、その差は明確です。材質までわからなくとも、形状さえ分かれば、作り直すことは可能です
期待しておるぞ
このような機会はもう二度とないでしょう。それほどこのマシンは貴重であり、かつ偉大です。では、状態の再確認から始めましょう…気は重いのですが……
うむ、はじめようぞ
確認しなくても一目瞭然です
おお!? テラン産のことわざだな? どういう意味だ?
一目見てわかる通り、という…マシンはかなりのスピードを出して、惑星環境内を走行していました。このマシンは地面をタイヤを使って前に移動します…p摩擦とn抵抗を使用した移動方法です
うむ
皆様のところでもそうだと思いますが…周星上というのは障害物があります。前方へ向かっていたマシンの先にか? 道路…走りやすい地表面が直線ではなく曲がっていたのかは分かりません
道路なら我が城のそばにある。あの辺であったのか……
そこを操縦者は左へとハンドルを回します。マシンは左へと進行方向を変えます。変えましたが、十分減速していません…惑星環境外で走行している時、これらの減速は半自動的に行われます。自分で減速するという操作を行うという意識、感覚が養われていなかったのかも知れません
そうなのだな? むずかしいものだ
ブレーキは踏んでいます。しかし、マシンはスピードを抑えきれず、右前方を障害物に衝突させます。道路から飛び出しその先にあったなにか? に、ここを衝突させてしまいます
そうか…それであんなふうになったのだな?
そうです。追突してこのようになりました
難儀なものよのう
衝突によってフロントボディが破損、曲がりました…今は全体がありません。どうにか取り外したのでしょう。ロードスターはフロントボディ全体をこちら…運転席側から持ち上げ、先を地面につけるようにオープンさせる、というやり方でエンジンなどの修理を行っていました。ここがまったくありません…一番、美しいといわれた部分がありません
なるほどのう……
いけませんよ、覗き込まないでください…というか聖勇者様? 何でここにいるのですか?
聖勇者「何って見学しているからだ」
見学? それを許可した覚えは……
聖勇者「イマークからもらった、ゼイvlrスもよいといった…決め事にいちいち、我れの許可がいるとか申してな? おいてきてやった。そんなことならエーデンが自動車を直していくところを見ているほうがいい。ここにいてはいけないのか?」
……いいえ、ただ、ここで見学するのならそのビラビラした格好はだめです。装置や機器に引っ掛けて、転倒させる可能性があります。それはいけません。着替えてきてください。あと髪も引っ掛けないように…纏めてください。そうしないのならここでの見学はできません
聖勇者「なんだと? それは難儀な……」
少し待ってください…kリア、いるかい? kリアラ……
なんだい? いまデータ処理の真っ最中だってのに……
聖勇者様がここで見学したいっていうから着替えさせて。汚れてもいいものに。あと髪もまとめてあげて。そういうの得意だろう?
ああ? なん…分かった、さ、聖勇者様、こっちへ。着替えましょう…ってそんな子供用の服ってあったかな?
聖勇者「子供ではない、我れはれっきとした……」
はいはい、あたしの服はダメだし…なんかあったかな?
まかせるよ
おお…ねえ、そいつが面倒みるっていうんじゃ……
オレ? ムリムリムリ
ダメか? あたしぐらいか? かはー、参ったね
頼むよ
聖勇者「うむ、よろしく頼む」
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では…帰ってくる前に確認を済ませてしまいましょう…全てのガラス、右ドアがありません。破損した際に取り外されたのでしょう…枠であるガラストリムだけ残されているのは幸いです。左のドアの損傷、被害はほとんどありません。左後部も同じようにきれいなものです…腐食がなければ、ですが。ほぼ無事なのはトランクまわりだけ…マシンを作成した国家の言い方では、ブーツ、といわれるここだけです。ブーツが閉まりきらないのはここ、このドアロックが壊れているからです。ここだけは簡単そうです。タイヤもありません。サスペンションは一部だけついています。ドライブシャフト、ディファレンシャル、トランスミッションなど下の部分の確認はあとです
-マシンには以前に修繕したデータが残っています
そのデータから当時の立体モデルを作ってもらいました。今のスキャンしたマシンのボディと重ねてます。こちらにその比率の差を表示してもらっています。後部はほとんど変わりません。右ドア付近が若干、違っています。ここは直します。もっとも違うのは…内部です。サブフレームが完全にダメです。データがなければ修復ができないところでした
データにいくつか…足りないパーツがあります。内装…フロントパネル、ダッシュボード周りのデータがありません。修繕する必要がなかったのか取っていません…現在はこのように割れてしまい、修繕しなければいけません
内部の前…この小さいのがラジエーターです、この後ろにある小さいのがラジエーターファンです。これも曲がっていてダメです。本来、フロントボディにあるバンパー、グリル、ウィンカー、ライト、ここが全くありません。ボディそのものがないからですが…ドアとリアがなければジャガー、Eタイプだと信じなかったでしょう。反対にリア付近には捩れや破損はありません。こちらは比率もぴったり合っています。これは幸運です、思っているよりスピードは出ていなかったのかもしれません
-安易な考えは事故の元です。過去の地球で、貴重なマシンでないのなら廃車となるほどの事故です。細心の注意を持って各部を検証していきます
サブフレームは全体的に曲がっています。当たったときにこう…右側から押され、左のドア付近に力がかかったのでしょう…ここに縒れがあるのがわかります。ロードスターのフロントボディは全体を一括成製されています。さすがに無いものは直せませんが…どのように取ったのか? 分かりません。サブフレームの先端にボルトで固定して開け閉めする、ようなのですが…見てください。ここも完全に曲がっています。この曲がり具合だと、フロントボディも同じようにここに食い込んでいたはずです。不思議です
フロントボディはデータからつくり直します。エンジン回りは全てそのようにします。サブフレームも作り直しです。モノコック構造とサブフレームでできているこのマシンは、一見すると複雑でどこから手を付けていいのかわからなくなりますが、それぞれを分解し、元に戻していくことで、以外にもすんなりと修復のめどがつきそうな感じです…それぞれの修繕に手間がかからなければ、という条件が付きますが
-マシンの表面は新しいコーティングだったようです。これが被害を抑えてくれました
以前の修繕時にそのような補修がされたのでしょう。素料を分析してみましたが…過去のテラン産のものではありません。Eタイプは再塗装されていたようです
-道筋は見えてきました。あとは行うだけです
なんとか…フロントボディを手に入れなければなりません。タイヤ、窓ガラス、サスペンション…すばらしいはずだったホイールもそうです。さすがにこれはここでは作り直せません。少し複雑すぎる上…このスポークタイヤといわれたものはほとんど、地球人の手で作られていました。同じパーツを一括成製することは難しいでしょう…複雑すぎる上、バランスをきちんと取れるかどうかが分かりません。同じように職人も期待できません。イマークに期待しましょう
再創生するのは…メインボディ、サブフレーム、サスペンション、タイヤ、ラインホイール、エンジン、ライト、フロントウィンカー、ラジエーター、ラジエーターファン…多いですね? 最も大切なフロントボディを優先します。ここさえ合えば…あとは何とかなりそうな感じです。いくつかはやってみなければわかりません。まずは…いくつかのパーツを取って確認していきます
-以前のマシンデータがなかったのならほぼ、直すことができなかったでしょう。こればかりは幸運です
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-残っているドア、ブーツドア、内装、シートなどを取り外していきます
マシンはロードスター…昔でいうところのオープンカーです。座席の後部には天幕…天井の代わりになるシートが収納されており、それを雨天時に……
着替えさせたよ、どうだい? あたしの見立ては
聖勇者「うむ、少し動きにくいがよい」
そんな小さな作業着あったんだ?
前のさ、ほら、アイツの残りだよ
ああ…ありがとう、助かったよ
あたしに頼んでできなかったことがあったかい?
いいや、頼もしいよ
おう…じゃ、後は頼んだよ? あんたも面倒見てやんなよ? 相手は子供なんだから
聖勇者「だから子供では……」
………
はいはい、じゃね……
聖勇者「kリアはよいやつだな」
ええ、そうですね
-頼もしい仲間です
聖勇者「それで…なんだ、まだ直ってないのか……」
そう簡単にマシンが直ったら苦労はしません
聖勇者「そうだな、それが楽しいのだからな」
そうです…では、周りに気を配って、装置や機械にぶつかったり、倒したりしないように。特に…怪我だけはしないように、いいですね? あと…wrgハエア、そこにあるヘルメットを取ってくれるかい? ああ、ありがとう、これをかぶってください。安全対策です。それと…このグローブは私が愛用している特注品です、差し上げますから付けてください
聖勇者「少し大きいぞ? ぶかぶかだ」
それは…ここの、この横のスイッチを押して……アジャストしてください。グローブは手首元で密着するようにできています。そう…そこのポッチを押して…それでOKです。これら装備品を付けていることがここで見学する、最低条件です
聖勇者「あいわかった、エードンはよい装備を持っているのだな」
どうも…では、マシンのボルトを取っていきます
聖勇者「やる、それを我れがやる」
え? 硬いですよ? 手を傷めるかもしれませんよ?
聖勇者「大丈夫だ、任せるがよい」
-どこにそんな自信があるのやら……
では…ここの……このボルトでやってみますか?
聖勇者「任せるがよい」
-とはいえ、小さい体と手で簡単にできるようなものではありません。道具があっていません
聖勇者「固いな…これは……このおぉっ」
おっと…危ない……気をつけてください、できないようなら人に頼ること、頼むこと、それも大事です
聖勇者「なるほど…あい分かった」
-聞き分けのよい子ではあります
-結局、ドアを取るだけで時間がかかってしまいました
聖勇者「ふう…なんとか取れたぞ? どうだ? よかったであろう?」
ええ…では、このトランクドアを……取りますか?
聖勇者「もちろんだ」
-好奇心旺盛なのもよいことです、が……
聖勇者「ふう…もう疲れたぞ、なんだか…修理が進んでいないように見える。こんなにゆっくりで大丈夫なのか? 我れはもっとこう…ぱっぱっと……」
映像ではそうなっていますがそうでもないんですよ
---実際にはあ、あれよりもう、長い時間があ? かかってますよう? さらにい、エイドンがぁ説明を加えるからぁ伸びる~延びる~……
ごめんよ、喋りすぎて……
-反省です
聖勇者「いいや…あれはあれで面白かった。まるで学校とかいうところに行っているようであった。楽しかった。やや難しくて一部、理解できなかったがな」
---ほとんど~? 全部ぅ? 理解できたんですかぁ? そりゃあぁすごい
…行っているようであった? 聖勇者さま、学校に行ったことないのですか?
聖勇者「ない、我らは故あって、他者と接するのを制限されておる。なのでこのようなところへ来たことも初めてだ。我れは初めて星間航行機なるものに乗った。あれも素晴らしかった」
………
-なんだかいろいろと訳がありそうです




