表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Classic Machine Re:Makers  作者: 桜葱詩生
CMR #01 トヨタ セリカXX

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/35

CMR #01 トヨタ セリカXX #10 (エピソード終了)

※2025/11/21誤字脱字修正しました

一部表現を修正しました

※2025/11/23誤字修正しました

※2025/11/24一部表現を修正しました

※2025/11/25エピソード終了を入れました

※2025/11/26読んで方がそんないなさそうなので伏せ字を取りました

--建ち並ぶ荘厳な摩天楼 複雑で数多い交差点 狭い歩道と絡み合った幹線道路 濃く深い自然と煌びやかな人口電飾の灯り いくつもの対立と不和が混在しつつも調和し 難解で意味深な都市構造 記憶と記録の向こうに存在する幻想境……塔京(とうきょう)


--中心には高く聳え立つMt.フジ。それを囲むように立体的に走る平面道路シュトコウ。いくつもの高層ビルが理路騒然と無秩序に建ち、その間を無数の人々と無人走行車が行きかう。存在感と景観は圧巻の一言。セリカXXの試運転をするのにここ以上に適した場所はありません


ここは、ガレージがある周衛星のお隣の周回衛衝域にあるリゾート営星、ベrホワイアnwクインツアrーネです。この営星内にはいくつもの仮想都市が混在しており、アルwワイアnlr大陸の東末端のここに、太古の失われし都市、東京をモチーフにした総合施設、ロスト・トーキオーがあります。数ある観光施設の中でもここ、ロスト・トーキォーは人気のスポットで、その完成度と充実度、施設数と刺激数、興奮と休息のバランスには定評があります。あの厳かなMt.フジの北側にはこことは趣の異なる古い祈祷所と木造建築の│興都きょうと。反対の西側には食と享乱とギャンブルの地区(まち)南場なんばがあり、南にあるのが海と山と森と冒険が楽しめる魚木名和(おきなわ)です。執政集星からはかなり離れている辺境リゾート星であるにも関わらず、このようにたくさんの観光客でにぎわっています


----------------------


よくここの走行許可が下りたね?


そうだろう? セリカXXの試運転をするんだったらここしかないと思っていたんだ。気に入ってくれてなによりだ


もちろんさ…ただ、ロスト・トーキョーの二次元道路は狭いことで有名なんだ。スピードの出し過ぎて衝突したりして、施設を壊さないか心配だよ


そんなことはしないさ。さ、さっそく試運転だ! このマシンがどのぐらい凄いのか試してみよう!


そうしよう…その前にこの人だかり? をなんとかしないと……


そうだ! すいませーん、今から動かしますんでお下がりいただけますか? 記念撮影は控えて貰らってまーす……


お披露目前にこんなことになって怒られなきゃいいんだけど……


----------------------


--さすが稀代の名車セリカXX。注目の的です


凄い人だった…それもこれも……見てくれ! この出来栄えを! こんなマシンがあったら誰だって興奮する、僕はそれ以上だ! 楽しみで仕方ないよ!


そうだね? こんな形のマシンはこの世界、どこを見渡してもないからね?


そうさ…なによりマシンのリメイクが素晴らしい! みんな、感じているんだ! きりっとして、それでいて魅惑的な外観(ボディメイク)、直線的なのに滑らかで無駄がない。こんなマシンにはそう簡単にお目にかかれないって…ワクワクするね?


上手くコーティングをしてくれたからね? それで魅力が跳ねあがってる


本当だよ! それにこのタイヤとホイールだ。真円(しんえん)ってのをいろんな知的交渉体が用いてるけど、その意味が分かる気がするよ


ホイールは多少加工してるけど純正品だ、カッコいいよね? エンジンも見てくれよ


もちろんだ! ここは…こうやって開けるんだったね? ワオ、素晴らしい、以前のままだ!


ここ回りはコーティングし直して使ってる。前と一緒なのは当然だよ…この状態でもエンジンが掛かるよ


よし! やってみよう…、………、ワァオ! セリカXXってこんな凄い音と振動がするのか! 興奮するね!


ああ…っていいたいところだけど、この音と振動は作ってるんだ。少し違うんだよ


そうなのかい? どう違うのわからないよ?


そういってくれると助かる…どうしてもエンジンの作動音と振動が軽くなってしまってね? 音と振動を加えてるんだ。過去の映像資料から、アクセルの動きに合わせて調整、合成再現させてるんだよ


そうなのかい? ………、まったくわからない。これが本物だっていわれたって誰だって納得する、完璧だよ


それは走ってから感じてくれ


もちろんそうしよう! 準備はいいかい? エードン? 次元の果てまでひとっ飛びだ!


さすがにそこまでの性能はこのマシンにはないよ


そんなことは分かってる。気分はそこまで行けるぞ!? って感じてるだけだ


そうかい…くれぐれもスピードの出し過ぎには注意してくれよ? このマシンは一速でも軽く300k/dt/ds^59.940iは出る。操作を間違って壁にでも激突したら、マシンも僕たちもお陀仏? だ。シートベルトも絶対着用だよ?


分かってるって…これでとりあえず興都(きょうと)方面に回ろう。Mt.フジもきれいに眺めるし、シュトコウ一周と洒落こもう


そうだね…その方がこのマシンにあってるよ


--シートの座り心地も最高です


これは本当に良いシートだ、安心するね?


そうだろう? 僕が丹精込めて手でリメイクしたものだからね? 当然さ。ダッシュボードの色味も直したのかい? 内装も…完璧に揃ってて見栄えがいい


多少、色落ちしていたからね? 補強するのと同時に色も揃えたんだ。シートの方に合わせた。カッコいいだろう?


最高だ! それにこのステアリング、本物だって風格が出ている。興奮は最高潮(MAX)だよ


--忘れることなくシートベルトを着用します


運転の仕方は覚えてるかい? 空中や惑星環境外で移動する時の操作は普通のものとは違うから、くれぐれも間違わないでくれよ?


大丈夫、覚えてるよ…ハンドルを上下で上下、左右でスライド、クラッチを踏まないとそう動かない。その状態でハンドルを回すと横に回転する…だろう? あとはやって覚えるさ


シフト1ではタイヤが回転するだけで空中には行けないよ? 二速以上にしないと飛行はできない。補助インパルスも二速以上でないと発揮されない。地面を走るのにジェットエンジンとかいらないからね?


いいや、そうやって走っていたマシンもあった…三速以降は使わなくていいのかい?


三速は短い距離の空間-重力制御、アクセルの踏み込みと連動して最大、光が50sちょっとを進む距離を1sちょっとで進めるだけだね? そんな長い距離でないのならシフト3で十分楽しめるよ? 四速になると…長距離の空間-重力移動になる。このジェネレーターの最大縮集は270sぐらい。遠距離移動可能なマシンとしては遅い方だけど、お隣の周惑星群征ぐらいまではそんなに時間を掛けなくても行くことができるよ


なるほど…君は検査からの帰り道でもう使ったんだろう? どんな感じだった? 感想を聞かせてくれよ


そうだね? 事前にトイレに行っておくべきだった…ってかんじかな?


なんだい? それ?


それぐらい快適で簡単で退屈な移動だった…ってことさ


なるほどねえ…光速度は超えないんだよね? 疑問なんだけど……


超えないよ? 執政就主星を往復するときだって、超えて移動してなかったんじゃない?


そうだけどさ? 不思議だったんだよ。スピードが出てないとこんな距離をこんな短い時間で移動できるわけがない。でも光速は超えていない。おかしいじゃないか?


ああ…そうだね? ラジエーター前の空間を重力子が縮集(しゅくしゅう)して短くする。マシンの後方にも空間子でもって縮集(しゅくあつ)空間を形成する。マシンはこの真ん中、ちょうど歪極の中心に位置して、前に移動する。質量がある引力の方が引っ張る力が強いからね? 前の空間は縦…進行方向に極端に短くなっているから、そこを通り抜ける。後方の空間制御がその縮集された空間を後方へリリースする。これで移動した距離が実際の長さに戻る…空間歪曲は空間が集縮された時間に比例して元に戻る時間が決定される。どんな空間歪曲だって、バルーンのように、瞬間的にはじけて元に戻るんじゃないんだよ。時間が短い縮集は短い時間で、永い時間が掛かった空間歪極はそれに比例した永い時間をかけて元の長さに戻る。これが空間の相対性原理…相対性理論って光だけじゃなくて、重力、時間、次元、空間、すべてに存在してるんだ


へぇー


空間-重力制御で移動しているすべてのマシンは、外の観察者からはものすごい速さで移動しているように見えるんだけど、実際に移動しているマシンの速度、そのものは早くない…空間を短い距離に縮めて進み、通り抜けたら、その空間を元に戻して、移動距離を稼いでいる……だけだ。いまのマシンはほとんど、光速度の94.95%までしか出ないようになっている。どんなに早く移動しているように見えても、マシンの速度はそのマシンが出している速度のまま。周りの空間が元に戻る反動で、空間に乗っているマシンが、空間ごと、そこから先へと移動しているから、光より早く移動しているように見えているだけなんだよ


…うん、よくわかった、エーデンに何か興味のあることをフルと話が長くなることを再認識したよ


そうかい…昔、学校で習ったことなんだけどね?


そんな昔のことは忘れたよ…まあいいや。習うより慣れろ、だ


だからって無茶な運転はダメだよ? 納品の前なんだから…壊したら元も子もない


分かってるって! もう…エードンは心配性だなあ……


そりゃあ…このマシンは僕の最初の恋人のようなものだからね?


まだいってるよ…こりゃあ重症だ


………


それじゃあさっそく冒険に出かけようか? 準備はいいかい? シートベルトは付けたね? ドアも閉まってるね? じゃあ…出発だ…あぁって! うひょおぉぉぉおぅっ!


--ものすごい加速とスピードです


だから急にアクセルは踏むなっていっただろう? 


なんて滑らかな発進なんだ…それにこのスピード、こりゃあ凄いっ! 凄いってことしか言葉が出てこないよ! エイドM!


ああ、そうだね? シフト1での加速は資料から徐々に伸びるようにプログラミングしたから…こう……上に伸びあがるようにスピードが出るようになっていく。約9sから10sで昔の単位時速100kになるようにしてある。地面とかの関係で多少誤差が出るけど、これなら十分、加速を楽しめるだろう?


ああ、最高だ! このスピード、この加速こそテラン産のマシンだ! うっひょおぉぉおおっ!


スピードを出し過ぎだって、少し抑えてくれ! イマークっ!


大丈夫だ、僕のこの、ドライビングテクニックを、信じてくれ!


それは君が何かある時のいい方だよ


なんかほかのマシンより早いような気がするんだけど?


それは車体が低いからだよ。地面と近いからより速さを感じるんだ


なるほどねえ…


--急カーブもへっちゃらです


やっほう! タイヤのレスポンスもハンドルの反応性もバッチリだ!


それには苦労したんだ。ステアリングには遊び? っていう部分があって、それの再現に拘ってみたんだよ


なるほど…だからこの……余裕があってでも機敏に動くようになってるんだね? 凄いよ、エイトム。これは絶対に満足してくれる。僕が保証する


ああ…ほら前、前! 前に無人走行車が走っている…ああもう! なんでそんな蛇行運転をするんだい?


楽しくって仕方がない! こんな機敏に走るなんて思ってもみなかった! 最高だ!


そうだね? 自分の手で自分の思い通りに動く、それがテラン産の自動車の魅力のひとつだからね?


ああ いやっほぉー…これでどこまでも行けそうだ!


君は運転できるものだったらなんでもいい、ってところがあるからね? でもそういってもらえて嬉しいよ


ああ、見てごらんよ…Mt.フジのこんな近くにまで来ている。さっき発進したばっかりだっていうのにだ…凄い速さだ! 君の座席の方からの方がきれいに見えそうだね?


そうだね…雄大? って言葉がぴったりだね


ああ…おや? なにか後方から迫ってきているぞ? なんだ? あれは?


--ここでライバルの登場です


おっと…セリカXXの後継のスープラだ。ものすごい勢いでこっちを追い駆けてきてるぞ? 威嚇(パッシング)してるのか? 勝負しようってんだな? いい度胸だ!


…あのスープラは僕たちがリビルドしたマシンじゃないかい? あの塗装には見覚えがあるよ?


分かったっちゃか? このために用意してもらったんだよ。どっちが凄いマシンか、ここで白黒、つけてやろうじゃないか!


白黒付けるって…相手は馬力450はあるマシンだ、こっちはせいぜい270ってとこ。勝負にならないよ


そんなことはないって…大丈夫だ。僕たちのマシンの方が絶対早い。勝つ!


--互いに並走し、そして、レース開始です!


ひゃほうー、どうだー!?


--置いてけぼりです


どうだーって…こっちは空中移動、あっちは地面を走るしかない。向こうのスープラのリファインは元のエンジンを使用してるから…勝負にならないよ


そうだ! 僕たちの完全勝利だ! ひゃっほうっ…凄い眺めだ! Mt.フジを軽く飛び越えたぞ? 流れが強いんだね? この辺は…ハンドルが持っていかれるよ……飛行しただけでもフロントガラスの表示が変わるのかい? 僕には少し、文字が小さいかな? 見づらいよ


オートで表示が切り替わるようにしているからね? 表示位置も自動で調整されるはずなんだけど…さすがに文字の大きさまでは把握してくれないよ。自分で変えるしかない


どうやるんだい?


ガラスを直接、ロングプッシュしてポップしたら任意の位置にそのままドロップする。サイドのガラス窓や後ろにも持っていけるけど…そういった場合はこっちのセンターコンソールでやった方がいい


! いまどうやってパネルを出したんだい? 分からなかった……


シガレットだよ、これはもう使わないだろう? だからこれをスイッチにして、ラジオ受信機とカセットテープ装置を操作パネルに変更しておいた。いろんな調整もこっちでできる…まあ、速度とか屈間移動距離とか、重要な部分はここからはアクセスできないけど


なるほど…これはカッコいいね? それに操作しやすい。この窓ガラスには映像も映せるのかい?


もちろんだよ、これで秘蔵映像とか見ながら移動できる…それはしちゃあだめか? 全面に違う映像を流すことも可能だよ


いいね! 用途が広がりそうだ


こっちのセンターパネルでは周星間放送も受信できる。緊急受信もこれでばっちりだ


素晴らしい…このまま大気圏を出ても大丈夫かい? 何かほかにすることは? 忘れてないよね?


大丈夫だ、シフト2でも空間制御は働いている。気体供給もこの通り上手くいっている。このまま惑星環境外に出れるよ


よし! それじゃあ…うわぁおっ


イマルク…クラッチを踏んでハンドルを回すと車体が回転するっていっただろう? 空間制御で横になった感覚はないけど、上に行くには車体を行きたい方向へ向けてクラッチを踏んでハンドルを引く。それで上に頭が向く。水平線を基準に平衡を保って…そう、それでステアリングを上に向ける……クラッチを踏むのを忘れないでくれ。それでマシンの先が上に向くだろう? あとはアクセルでその向けた方へと移動する。ハンドルを引きっぱなしだとその場で縦回転するだけになるからね? 気を付けてくれ


わかった…停止していてもマシンは落下しないんだね? 安心したよ


もちろん、そういうふうに作ったからね? 落ち度はないよ?


よおし、これで…ワオ! 空中移動も自由自在だ…背面飛行も……まったく問題ない。普通と一緒だ


空間制御で違和感を感じることはないよ? どっちかっていうと地面がどっちにあるか? わからなくなるほうが問題かもね?


そうだね? じゃあ…こうやって……、なんてスムーズな上昇なんだ…もう成層圏を通り抜けたぞ? ワオ! こんな簡単に? 惑星環境外に出れるのかい? 信じられない! あっけなく飛び出たぞ? ここはもう衛星軌道上だ!


簡単だろ? 気密もきちんと働いている。気体も漏れてない…大丈夫だ。二速でも十分、飛行できるだろう?


ああ…凄い、奇麗な星だ…このまま何週もできそうだよ……


そうだね? この周りを回るだけなら、シフト2のままでもOKだ、周りに気を付けて、向かう方向にマシンの前を合わせる、あとはアクセルを踏めばいい


なんて簡単なんだ…惑星の重力も感じないなんて……落ちていかないよね?


もちろんさ…こんなとこから落ち……


A「そこの脱出艇、止まりなさい! こちらは就連邦警備警邏隊です そこの脱出ポッド! 速やかに停止しなさい」


ワオ、就回警備隊(GXP)だ…なんだってこんなときに……


止まるしかないね? このマシンに必要な免許って…なんだろう?


さあ? そんなの僕は持ってないぞ?


(コンコン)


はい? なんでしょう? 特に何も悪いことはしていませんが?……


A「生存可能周星から脱出ポッドを使っての離脱は禁止されています 速やかに元の惑星に戻ってください」


え? ええと…これは脱出ポッドじゃあないんですが……


A「え?」


B「ほらいったじゃないか? どう見たってデブリ除去装置だって……」


それでもないんだけど……


A「え? そうなんですか? わたしはてっきり……」


ええ、そうなんです。このマシンはれっきとした集衝衛星環境外空間航行船で、連邦統合府の認可も貰っています。Voucalナンバーもこの通り、ここにあります。調べてもらえますか?


B「ちょっと待ってね…ああ……本当だ。きちんとした…セリカXX惑星外航行船って登録してある。勘違いだよ」


A「ええっー? それは申し訳ありません。すいませんでした…安全な航行をしてくださいね?」


ええ、ありがとうございます


………


何だったんだい? 今のは……


ええと……


C「そこの…ええと? セリカXX、止まりな…止まってるか? ええと…こちら……営星周回隊です。そこのセリカXX、止まりなさい」


なんだい? 今度は?


C「……ええと? こ、ちら…警備隊です。このマシ…セリカXXの……ええと? なんでしたっけ?」


ハイマールク?


どうも…先ほど同じように止められました。ちゃんとできてましたよ? もう大丈夫です


C「え? そうなんですか? すいません…上司がどうしても自分が行くって聞かないもんで……準備に時間が掛かってしまって…すいません」


いえいえ、ありがとうございました


D「ほらやっぱりだ…誰かが先にやっちゃったんだよ……ごたごたしてないでさっさと飛び出して来ればよかったじゃないか」


C「本当だ…しまったなあ……撮影されているからと思って、きっちりしすぎたかあ……」


………


どういうことだい? イマーク? いまの騒動は?


どうもこうも…リゾートのスタッフにトラブルが起こったようにしてくれって頼んだんだけど……どうも手違いがあったようだよ?


そんなの頼んだのかい? どうしてそんなことを?……


いや…なんとなくあった方がいいかなって…思ってさ? マシンとの記念撮影でOKしてくれた…やらせじゃないぞ? 演出だ!


はいはい…まったく……、気がついているかい?


なにがだい?


窓ガラスを開けても平気だっただろう?


本当だ! 気がつかなかった! 開け放っているのに普通に呼吸ができる。凄いよ、エイトム。これでここに腕をかけて運転しても平気だ


そうしたがると思ったからね? 周囲の空間維持で気体が必要以上に喪失しないようにできたんだ。これもどれもいいジェネレーターを貰って来てくれたおかげさ


どういたしまして。さ、これでどこへでもいけるぞ? 許可もきちんとしてるし、マシンも大丈夫だってわかった。じゃ、出発しよう! 博物営星までひとっ飛びだ!


待った…リゾートに荷物を置きっぱなしだよ……いったん戻らないと


そうだった…何事もうまくいかないもんだね?


………



----------------------


いま、博物館での式典とお披露目が終わったところです…見ての通り……大盛況です。歴史館関係者のほかにT-FAさんやうわさを聞き付けた方がマシンに群がっています…順番待ちです。マシンに乗れない体躯をしている方に…かなり皮肉をいわれました。次は大型マシンのリメイクを考えないといけないかもしれません。あそこではエードンがゼラさんに詰め寄られています…仲睦まじそうで何よりです


--では、マシンの感想を聞いてみましょう。一番に搭乗したイヴェヴvオさんです


どうでしたか? イヴェヴィAイさん? 乗り心地は? 最高だったでしょう?


ええ、最高でした! まさか…セリカXXのエンジン音がこんなにも素晴らしいものだったなんて知りませんでした


ええ、そうでしょう…あれはスタッフの自信作なんです。音と振動を加工して出力しているんですよ?


そうなんですね? それに…あのアグレッシブで柔軟性のある走り、空中移動も重力圏内からのスムーズな移動、居住空間の座り心地も最高で…あのまま、どこかにドライブに行きたくなりました


そうでしょう? 私もそう感じました。いくつかはグレードアップして新しいものを使わざるを得なかったんですが、それ以外はマシンの純正品を用いています。挙動の再現も完璧だったでしょう?


ええ、想像以上です。まさかあのまま空を飛べるとは…感激です


ええ、そういっていただけるとこちらとしても修繕をした甲斐があります


それに…あのレプリカ品です! あれは予想外で驚きました。この博物館の展示品にぴったりですよ!


ええ…メカニックががんばってくれました。レプリカのサスペンションやいくつかの部品はセリカXXの純正品なんですよ? そのままお返しするならシャーシ、ボディ、エンジンをレプリカしてそこに取り付けたほうがいい…っていうことで製作したんです。ご満足いただけましたか?


ええ、大満足です


これで修繕は全部終了ですね? 長い間お付き合いありがとうございました。イヴェbbアインさん。これからも私たちガレージをご贔屓に。では、握手を!


ええ…この度は完璧な修繕、ありがとうございました


こちらこそ、貴重なマシンの修繕を任せていただいて光栄でした



----------------------


-修繕は大成功です。あのセリカXXは蘇りました。この博品館でさまざまな方を乗せて飛び続けることでしょう


かつてのレジェンドマシンが再生されるのをご覧になりたい方はぜひ次回のCMRをご覧ください。ではまた!



----------------------


▽▲ 収支のおさらーい


購入費無料

修理費1148028200

売却額なし

利益-2905000


為替レート3225/13 現在


▽▲ アレアレアレ~? 結構な額の修繕費を貰ったのになんで赤字に? イマーク、大丈夫なの~?



---エピローグ--------------


イマーク…あれはどういうことなんだい? 聞いてたのと違うじゃないか


何がだい?


ゼーラさんだよ、聞いていたのと全く違う。リメイクに関して根掘り葉掘り、聞かれた挙句、食事にまで誘われたよ、今度どこかに行きましょう、って…自動車に乗って、って……僕がメインディッシュになるんじゃないかって焦ったよ


良かったじゃないか! あんなに知的で素敵な方はそうはいないよ? テラン産のマシンに付いても詳しかっただろう? エードンと話が合うなんてすごいことだよ


確かにそうかもしれない…だけどそういう意味じゃなくて……彼女の類種はなんだい?


え? ミ=ゴユゴシーネアだけど? それが何だい?


さすがに種族が違い過ぎるよ、食生も生態も、生存環境だってまったく逆だ


大丈夫だって! 愛さえあればどんな異種属間でもやっていける。そっちも保証するよ


そうだといいんだけどね? とりあえずはリメイクが立て込んでいるってことで保留にしてもらった


異性のことをわかってないなあ…エーデンは……


君に言われても…ねえ?


それはそうと…あれはどういったことなんだい?


…全く一緒の言い返し? なにがだい?


まったくじゃないぞ? 僕のは以前形、君のいい方は…まあいいや。レプリカのことだよ、レプリカ


ああ、あれはレプリカじゃないよ?


何だって? 


博物館に届けたのは、元のセリカXXに付いていた加工も何もしていないものだ。返すときに装着するのをマシンの形にして、内部構造や装置の挙動なんかをわかりやすくして送っただけ。複製権? 展示法? とかでは、オリジナルの割合が一定以上の品は、レプリカ、ではなく、コンサンブルグロマリリット? 展示とかになって、別扱いになる…んだって


そうなのかい?


ああ…そうだって、メンテナンス・スタッフが気づいたんだ。だから装着回りをいくつか削って…切って、中身がわかるようにしてただろう? あれはそういう意味


なるほど…僕はてっきり、T-FAとの契約を無視してそっちにレプリカを送ったんだと思ってたよ…ルイさんが不機嫌で困ったから


ああ…君の倍? はなかったじゃないか。一回りか…よくて1.5ってとこだった


それでも圧力が半端なかったのさ…ジュードー? とかもやってるとかいってたよ?


それはまた…でもこれでマシンの一括創成は気を付けないといけないって、再認識したよ。サスペンションのブッシュとかベアリングとか、内部のものまで一緒に創成されちゃってね? 動かないんだ。あれじゃあダメだね


そうか…大型の一括創成の導入は見送るか?


できるのかい?


無理だね


………、あ、あと彼のことも聞いてなかった。ああいったことは先にいっておいてもらわないと、今回は何とかなったけど…事前に準備しておかなくちゃ


? 誰のことだい?


インベヴィ=アィンさんのことだよ。あんな多腕多脚の方だとは知らなかった


多腕多脚? ああ…確かに……珍しくもないじゃないか


そうかい? 蜘蛛? とか蛸? とか天敵じゃないか


彼らはクラゲ? 生態類種だ…間違わないであげてくれ。空中をふわふわふわふわ、浮いていた知的種で、ああいうふうに進化した。蛸? のように見えるけどそれは失礼にあたる。気を付けてくれ


わかった…でも、どうやってマシンに入るのか、心配したよ。丸まった状態でどうやってペダルやステアリングを持つんだ? 前は見えるのか? って……


ああ…あれは珍しい光景だった。あんなふうにねじ曲がって入り込むとは思わなかった…あとこれは交渉の合間に聞いた話なんだけどね? 彼らは地球と同じ周回衝衛星群の火星? ってとこで派生した種属なんだって


そうなのかい? 同じ周回星群内でふたつの異なる知的交渉可能体が発生したのかい? どれだけ不可能に近い確率なんだ……


ああそうみたいだ…だから地球に関心があったんだろうね? 彼らが派生した星は、そのあと、外に大きなガス周星…銀木星? だったかな? ができてしまって、それに引っ張られて、彼らが生存できる領域から外れてしまったんだと。そのころの彼らに星から脱出してほかの周星に向かう技術も何もない。もうこの星とともに…ってなる寸前、就連邦統合府の知的体救済プランによって助け出された、ってことらしい


なるほどね? よく聞く話だけど、そんな事情があったのか……


でもそれだけじゃないんだ。時間が経って、技術と世代が変わった彼らは、自分たちが元居た周惑星群征を何の気なしに観察しに行った。そしたらどうだい? 自分たちがいた領域のすぐ隣の周星に新しい知的交渉可能体が生まれていて、文明を築いていた。しかも自分たちと同じかそれ以上の。彼らは喜んで観察と監視を始めた


こっちはすごいね? どれぐらいの確率なのか分からないぐらいだ


そうかい? まあエードンがいうのならそうなんだろう…でもそこで悲劇が起こってしまった


え?


元居た周星を退かして、自分たちが居着いた星と同じようなところを回っているのなら、自分たちが住むこともできるはずだ、って主張する入植派ができてしまった。それに対して、もう少し監視と観察を続けようっていう維持派とふたつに分裂してしまったんだ。互いに融和解決を目指していたんだけど、移住強硬派の一部が暴走して、知的体を無視して居住しようとしてしまった。そこで…地球人と諍いになって……結果、戦争がはじまってしまった。無断で排除し始めてしまったんだ。攻撃されたから攻撃しかえす…そんなんで何百、何千という交渉可能体を殺害、殺戮、移住を強行しようとした


それは酷いね


ああ、許されない暴挙だ…でもそんなことはやっぱりできなかった



周星の位置は同じぐらい…でも環境が以前のものとは全く違ったんだ。移住過激派は環境に適応できなくて全滅。被害だけが残ってしまった。ずっと昔の話しらしいんだけど…イベヴィアーンさんたちはそれを語り継いだ子孫。再び、そんな悲劇を繰り返さないようにと、心に誓って、彼らは地球の観察と研究を続けた、んだそうだよ


そうか…でも地球は……


そう…滅んだ、人類ってやつによって、大地である地球の方が保たなかった。深化が速すぎて、戻ることができないところにまで一気に突き進んでしまった…らしい。気がついた時にはもう、どうすることもできない状況になってしまっていたんだって


………


地球が全滅するっていう直前まで、彼らは就連邦統合府に働きかけて、なんとか地上の知的交渉可能体を救おうと努力したんだけど…それは叶わなかった。当時の地球の進化状況や深化態度が就連邦府に組み入れるのには適していない、と断言、判断されてしまった。謝罪と後悔と、諦めきれなかった彼ら、マーズィrアアンはその文化、文明だけでも救おうとして、地球上にあったマシンや装置、そういったものを救助して、あの博物館営星に収蔵するようにした、というわけさ


そうか…そんなことが……直接的な救助活動はしなかったのかい?


禁止されてたんだよ。あんな事件を起こしてたからね? また違反をしたら就連邦領域内からの退去を命じられてしまう。それは避けたかったんだろうね


なるほどねえ…


ああ…でもあの博品館はすごいよ? なんていったかなあ? スミソ=リアン? クラグソニアン? ミョウンメウ? まあいいや…そういった地球上にあったとこから、収蔵してあったマシンとかいろんなものをかっぱら…違う、救い出していてね? 保管(補完)してあるんだ。しかもほとんどは手つかずだ。ほかに…自然子博物艦? とか? リュイーブャル? とかいうところからも譲り受けていてね? そうだよ! あそこにすごい惑星環境外航行船があってね? ええと…スーペーシャッルトロ? ジャトロル? まあ、そういうマシンがあるんだ! こう…当時の惑星環境外航行用のマシンだから大きくて見ごたえがあるんだよ。エイデンも気に入る。あれは凄い! こう…本体の蓋が開いててね? 中から外が見えるようになっているんだ。まるでそこに入って外をご覧ください、ここが私たちの就連邦ですってな感じに。あれ、修繕しないかなあ? 絶対、良い惑星環境外航行船になる…もともとそうだけど、宿泊家具とか入れて、ファミリー向けの周回衝衛星群一周家族旅行用にするとか……、遠距離周回衝衛星群用にまで修繕して、あそこの中で結婚式、そのままハネムーンへ…とか、絶対受ける、保証するよ


そうかい? そんなリメイクも面白そうだね?


そうだろう? 今度提案してみよう、善は急げだ! 企画書を作ろう!


いまは無理だよ


なんでだい?


T-FAさんに納品するセリカXXのレプリカを作らなくちゃ


そうだった! それがあった


少しは休憩したいぐらいだ…リファインが終わったばっかりだっていうのに…クタクタだよ……


まあそうだね? 僕も交渉事が立て込んでヘトヘトだ…だけどそんなこといってられない、いま我がガレージは赤字なんだ、危機なんだ! 負債を抱えてるんだよ? そんな悠長なことはいってられないよ


機器を修繕しているだけに?


そうそう…機器の危機だ! ってそんなことじゃないよ!


はいはい


……そういえば、さ? 昔、そんな物語の映像を見たことがあったね?


? なんの話しだい?


さっきの…インベヴィアさんたちの話さ……惑星を攻撃するって奴。昔…ほら……学生寮でこっそりと友達たちと見たじゃないか? 断片的でところどころ映像と音が飛んでて、昔の地球のやつ…話しが繋がらなくて一部、分かんなかったけど……変な? ロボットが地上を攻撃してるやつ……あれは面白かった。たしか禁止されている映画ってやつで、それで興味を持ってやったんだよ


ああ…そんなこともあったね? 懐かしいや…それがどうしたんだい?


あの映画に出てた主役って男性にエードンは似てるな? って、いま思った


そうかい…ありがとう……僕にも少しだけ地球人の素要因子が混じっているからじゃないかな? そう聞いているよ


そうなんだ? それは知らなかった


じゃあ次はその…スペースシャット? とかいうやつをやるのかい? 空間…猫って奴を? 自動車じゃなくて?


さあ? それは分からないさ。僕たちはその時、したいリメイクをやる、そうだっただろう? いつも


そうだね? それで大変な思いをすることになるんだけどね?


違うね、どれもこれもいい思い出になってる、そうだろう? どんな修繕だって僕は全部覚えている! どれもいいリビルドだった! それで充分さ


赤字のことはどこに行ったんだい?


それは大丈夫、僕にいい考えがある。任せてくれ


そんな言い方をするときは碌なことがないんだけど?


そうかい? 次はどんなリメイクをしよう? 誰も考えつかないようなものがいいなあ…そうだ! こんなのはどうだい? たとえばさ……



:EOD End Of Document



---・・・・---------------


ところでイマーク…さすがにここまで再現する必要はなかったんじゃないかな?


なにがだい?


最期のだよ、この為替レートってのは今は使われてない、誰も分からないよ


なにいってんだよ! 彼のアナウンスはここしかないんだよ? 仲間外れなんてかわいそうじゃないか


そうだけどさ? それに長くなったけど…大丈夫かな? 途中で飽きてやめてしまうんじゃないか心配だよ


それは仕方ない…どこをどう切っていいのか僕もわからない。もうこのままにしようと思う。気に入るか気に入らないかは、見てる方に任せるよ?


そうかい


しかし参った…こんなに出費が嵩むとは思ってもみなかったよ……。往復にハイ・グランド・クラスを使ったのがいけなかったのかなあ? リゾート星でも使い過ぎた…両方でちょうど同じぐらいだよ……


そういったものまで、修繕費に含めるのはどうかと、僕は思うよ?


………






※フォロー、伏線、オチが分からない方はログライン-あらすじをお読みください





---参考 参照文献-------------


TOTOTA Gazoo Racing


Wikipedia


車WEB博物館


Webモーターマガジン


株式会社リケン


ブリヂストン


セリカXXの写真をアップしていてくださっている方々


(敬称略 順不同 勝手に最大なる感謝と祝福を)







長い文章 お付き合い ありがとうございました

#02は… 2025冬コミ後になると思います

※2025/11/26書けたので次エピソードを載せました

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ