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配信始めました 〜ダンジョン編〜  作者: ばっつ
第二章 配信者になりました
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第30話 初配信終了後の打ち上げと次のダンジョン

「「「「「お疲れ様でしたー」」」」」


 ここは、とある居酒屋。俺たちは配信終了後に一旦解散し、夕方ここに集合していた。打ち上げをするためだ。発案者は俺、では無く、何故か美桜さん。

 美桜さん曰く「打ち上げくらいしなきゃダメでしょ!」だそうだ。まあ、みんな二十歳になってるし、俺も酒好きだし、良いけどね。

 

 取り敢えずビールだ。みんなもビールを頼んでいる。まずは一杯飲み喉を潤す。あぁ、美味い。次は熱燗を頼み、料理を食べながら今日の配信の事を話し合っていた。


「取り敢えず変な失敗がなくて、良かったー」

「観てくれてた人は少なかったけどね。うちのお姉ちゃんたち含めて五人かな? 途中女の子が来たみたいだけど、どっか行っちゃったしね」

「あの子、神鳥目当てみたいだったからな。神鳥が居たらずっと居たと思うけど、居たら居たで面倒だった気がする」

「それ言えるかもー」


 焼き鳥の皮タレをパクリ。熱燗をちびり。最高ー。ちなみに熱燗は、俺の地元の酒蔵だった。いいぞ、店主。りんも冷酒を頼んでいた。最初の頃はサワーとか呑んでたんだけど、俺が日本酒を呑んでるからと、少しづつ呑んでるうちにハマったらしい。今では俺より詳しくなってる。


「こっちにもー、熱燗一つ〜」

「生ビールお願いします」

「ハイボール下さーい」


 みんな呑兵衛だね。人のこと言えないけど。これで次の日はちゃんとしてるんだから、アルコール強いよな、この四人は。酔っ払ってる所は見たことあるけど、潰れてる所は見た事ないし。さてさて、続きを話し合いますかね。葱鮪も美味いなー。


「初回の配信としては上出来だったと思うけど、思いもよらない問題点が、一つ出て来たと思う」

「何? なんかあったっけ? 順調に行ったと思うけど」

「ダンジョン攻略の方は、イレギュラーがあったけど概ね良かったと思う。問題は・・・」

「もしかして、ユキちゃんの人化、かな」


 そう、ユキの人化の件だ。あれは驚いた。多分、聞いた視聴者さんもまさか本当に出来るとは、思ってなかったはずだ。実際、ユキも最初はできるか分からないって言ってたしな。試しに魔法を構築していったら出来たらしい。

 いや、人になる事自体はいいのだ。問題は人になった後だ。


「女の子の服を準備しないとなぁー。人化の度に裸を晒してたんじゃマズ過ぎる。でも俺じゃさっぱり分からんから、みんなに相談したいんだけど」

「「「「やる!! 任せて!!!」」」」

「お、おう。頼みます」

「わたし、弟しかいないから、妹欲しかったのよねー。着せ替えが楽しみだー」

「あたしは、中学の妹いるから、いらない服があったら貰ってくるよ」

「アタシは一人っ子だけど、昔の服があったはず。今度持ってくるね」


 みんな乗り気で良かった。と言うより、気合が入り過ぎてるような・・気にしないでおくかな。ちなみに、実家に戻ったユキは、俺が連絡しておいた所為か、早速人になったところ、姉が「妹が出来た!」母は「娘が増えた!」と喜んでいた。そして二人の着せ替え人形になっていた。送られて来たツナメーの画像を見ると、ユキも喜んでいる。画像をみんなに見せたら、みんなほっこりしていた。

 ん? もう一枚来たぞ? どれどれ・・・こ、これは! ヤバイ! ヤバ過ぎる!


「ちょ、ちょっとこれ見て!」

「「「「 !!! 」」」」


 画像の中身、それは、部分的に人化を解除したユキだった。ケモ耳と尻尾が生えていたのだ! な、なんという破壊力!


「「「「アキ(アキくん)この画像ちょうだい!! 」」」」

「もちろん!」

 

 みんなを骨抜きにするユキ、恐ろしいっす。


「ところでアキくん、お願いがあるの」

「何?」

「わたしに魔法の打ち消し方を教えて! わたし、今日のボス戦で、オークが強化魔法を使ったのに気が付かなかった。その所為で紫乃がピンチに陥った。わたしもアキくんみたいにキャンセル出来たらと思うと、悔しくて仕方がないの。だから、お願い」


 ボス戦での事は聞いた。オークが強化魔法を使って、連携が崩された、と。確かに魔法をキャンセル出来たら、もっと楽に倒せたと思う。けど、キャンセルするのはある条件が必要なのだ。なので、智子ちゃんに聞いてみた。


「教えるのは全然構わないよ。戦力アップに繋がるし、生存確率も上がるしね。でもキャンセルするには、魔力感知が出来ないと無理なんだ。智子ちゃん、属性レベルでの感知って出来る?」

「・・今は無理。でも、絶対分かるようになる! そうしたら教えて!」

「分かった。まあ、すでに魔力は感知できるんだから、すぐ出来るようになるよ。ところで、あのヴィオレットソードなんだけど、どうなの?」

「鑑定してみた。そしたら・・」


 鑑定の結果は、別に呪われてはいなかった様だ。まずは一安心。そして剣の正体はと言うと、ミスリル合金製のロングソードだった。何の合金かと言えば、アルミとの合金である。アルミは柔らかいイメージがあるが、処理の仕方で硬くもできるのだ。その硬度は鉄と同等なのに、重量は鉄の三分の一。それがミスリルと合成されると、軽くて、丈夫で、良く斬れる上、魔力も乗りやすくなり、あらゆる敵に対処できる。ハッキリ言って業物だ。あんな物が手に入ったなら、あの時壊れかけたのも無理はないなぁ。


「あれがあったら、次にあのオークが出て来ても互角以上にやり合えるはずだから、次のダンジョンでは期待してね」


 紫乃ちゃん、良い笑顔だ。いや笑顔と言うよりニヤけてる。ホントに呪われてないよね? ちょっと怖いんだけど。

 んで、りんにドレスアーマーセットの感想を聞いたら、


「戦闘してないから、よく分からないかな。ただ、なんの素材か分からないけど、軽くて丈夫なのは間違いないね。今度、鑑定してみて、次のダンジョンで使ってみるね」


 だそうだ。次のダンジョンか。そろそろ決めとかないとなぁ。何処か良い所がないかな。東京じゃなく、何処か別の県に行っても良いかな。となると、関東が無難か。中禅寺湖は中級クラスのダンジョンらしいけど、出てくる魔獣がなぁ。死霊系なんだよなぁ。湘南は初級ダンジョンで、しかも地理的関係からめちゃ混みって言うし。富士山は超高難度ダンジョンだから、ヤバ過ぎてパスだ。他の候補は・・・うーん。成田山かぁ。あそこも混むんだよなぁ。あ、九十九里ダンジョンが良いかも。あそこは確か、初級から中級で、何より大草原と砂浜のダンジョンだったはず。そして、階層じゃなくエリアで分かれてたんだったかな。ユキも白狼ズも思う存分走り回れるし、ちょっと提案してみるか。


「ちょっと良いかな。次のダンジョンなんだけど、九十九里ダンジョンはどうかな」

「九十九里ダンジョンって言うと、草原と砂浜のダンジョンだっけ」

「あー、聞いたことあるねー。しかも階層じゃなくエリアで分かれてるんだっけー?」

「草原はユキちゃん達が楽しめる様にね。あと砂浜って、もしかしてアタシ達の水着狙い? アタシ達、ハーレムに入っちゃうの? きゃー」

「うっさい! 酔っ払いエロ女騎士!」(スパーン!!)


 亜香里ちゃん、ナイスツッコミ。まったく、ホントにこの子はもぅ。


「さて、変態は置いといて。私はアキに任せるよ。草原って事は魔獣は動物系だね。それなりの準備をしなきゃね」

「そうだねー。今度みんなで準備しよー」

「家で調べて必要な物をリストアップしとくよ。それと紫乃、水着は持っていかないからね」

「冗談よー、もぅ。あんな所で水着になんかならないってぇ」

「あんたが言うとねー、冗談に聞こえないんよー」


 俺も智子ちゃんに同意だ。

 兎に角、次のダンジョンが決まった。今度は何事も無く、無事終わります様に。

新作 と言うか、番外編を始めました


https://ncode.syosetu.com/n3682jy/


です。よろしくお願いします。

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