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三話




 俺はチルノとルーミア、そして大妖精と出会い森を歩いていく。

 魔理沙たちと話しながら博麗神社を目指していると森が開けてきた。


アリス「そろそろ森の入口ね」


魔理沙「なあ、アリス。香霖堂に寄ってっていいか?」


 なんだ?香霖堂?


アリス「ダーメ、先にウミタカを博麗神社に送るわ」


魔理沙「へいへい」


俺「香霖堂ってなんだ?」


アリス「森の入口にあるお店よ。幻想郷唯一の道具屋かしら」


俺「唯一なのか……?」


アリス「ええ。まあ、買い物する人は少ないけどね」


魔理沙「ちぇ!じゃ、早く霊夢んとこ行こうぜ」


 魔理沙はふてくされて先を急ぐように言った。


アリス「せっかちねぇ……。んー……そうね。じゃ、こうしましょう」


 アリスは指を一本立ててみんなに言った。


チルノ「なんだなんだ?」


ルーミア「なにするのだー?」


 妖精たちがアリスの話に耳を傾けるように聞いてくる。


アリス「みんな飛べるでしょ?博麗神社まで競争よ」


 それを聞いたチルノはとても楽しそうに声を上げた。


チルノ「おー!楽しそうだな!」


ルーミア「早くやるのだ!」


アリス「じゃ、ハンデとしてあなた達先に行ってもいいわよ?」


チルノ「そんなこと言って負けても知らないだかんな!よし、行くぞ!」


ルーミア「りょーかいなのだ!」


大妖精「チルノちゃん、頑張ろうね!」


 妖精の幼女三人組が空を飛んでいった。


アリス「いってらっしゃ~い」


 その様をアリスは見ながら手を振る。

 ん?あれ?


俺「俺は!?」


アリス「ウミタカも飛べるでしょ?」


俺「んなこと言ったって、分かんねぇよ!」


アリス「仕方ないわねぇ……、私と魔理沙が補助するから慣れてきたら一人で飛んでね」


魔理沙「ん!?オレもかよ!?」


アリス「そうよ?さ、ウミタカ。翼を出して?」


 えー……。そんなこと言われてもなぁ……。


俺「出せって言われても……出し方が分からんし……」


魔理沙「んなの、本能で分かるだろ?はよしろ」


俺「えー……?」


 んなこと言ったってあん時は必死だったしな……。

 力めば出るか?ふんっ!


魔理沙「ほら、出たじゃねぇか」


 うっそー……。


俺「まじかよ……」


アリス「それじゃ。ほら、飛んで」


俺「お、おう……」


アリス「ほら。魔理沙も箒、出して。一緒に乗るから」


魔理沙「ええー?アリスも飛べるだろ?」


アリス「めんどくさい」


魔理沙「しゃあねぇな……ほらよ」


アリス「ありがとね」


俺「どういう原理で俺は飛んでるんだ?翼を動かしてないのに飛んでるぞ?」


魔理沙「気にしたら負けだぜ!」


俺「ええー……」


アリス「じゃ、翼を動かして前に進んで?あ、あと体も倒したほうがいいかもね」


魔理沙「がんばれー」


 魔理沙からの適当な応援に俺は気が抜ける。


俺「こ、こうか?」


アリス「そうそう、それじゃ行くわよー」


魔理沙「ほいほい」


 魔理沙とアリスが乗っている箒が空中へと浮かんでいく。


アリス「それじゃ、先に行ってるからね。早くしないと迷子になるから置いてかれないようにね」


俺「あっ、ちょっ!補助は!?……まじかよ!ええと、ええと……。よしこれで!」


 うおりゃ!うおお!?

 ちょっ早っ!




魔理沙「うお?アイツ、はえぇなあ」


アリス「ねぇあれ、制御ができてないように見えるんだけど……。魔理沙!追いかけて!」


魔理沙「へいへい」




 俺が飛ぶと、周りの景色が一瞬で変わっていく。ってそんなこと思ってる場合じゃなくて!

 ちょっ!早い!早いって!

 どう止まればいいんだ!?


チルノ「ん?あ!ウミタカだ!」


ルーミア「って言ってるうちに過ぎたのだ」


大妖精「負けられないよ!行こう!二人とも!」




 俺は今どこ向いてんだ!?

 つか、まじでやばいような気がするんだが!?




???「ん?あれなんでしょうか?」


俺「誰かー!!!止めてくれー!!!」


???「こっち来ますね……。これは……スクープの予感!」


俺「ぬわーーー!!!」




???「是非とも取材せねば……。まずは止めなきゃですね、なんかコントロールがきいてないようにみえますし。えい!」


俺「ぬおお!?と、止まった?」


???「どうも!わたくし、射命丸文と申します!あなたのお名前は?」


俺「お、お?おう?俺はウミタカだ」


射命丸「なるほど!ウミタカさんですね!」


俺「アンタは射命丸……?」


射命丸「はい!ブン屋の射命丸文と申します!所謂ジャーナリストですね!是非とも取材を、と!」


俺「しゅ、取材!?俺に!?」


射命丸「はい!ウミタカさんの記事を書きたいんですよ!」


俺「えぇ……?」


魔理沙「ちょおっと待ったぁ!」


 俺が戸惑っていると、横から箒に乗った魔理沙がやってきた。


射命丸「おや?魔理沙さんと……アリスさんではないですか」


アリス「ブン屋じゃないの。なに、ウミタカの取材?」


射命丸「ええ。なにかいけませんか?」


アリス「んー……今はダメね。今から博麗神社に行くからそこでならいいわよ?」


 ん?……え!?


俺「ちょちょ!勝手に決めんなよ!」


アリス「あら?取材は嫌なの?」


俺「別に、そんなことはねぇけど……」


 そもそも、されたことねぇし……。


アリス「ならいいじゃないの。それじゃあ博麗神社に行きましょ?」


射命丸「なるほど……博麗神社に着いたらいいんですね。かしこまりました。それでは行きましょうか」


俺「ええー……?」


 何この置いてけぼり感……。






 石畳の上、赤い鳥居が見えてきた。

 鳥居の近くの石畳の上、チルノたちが立っている。

 そこに降りていく。


チルノ「お?ようやく来たか!アタイたちの勝ちだな!」


ルーミア「やっと来たのだー」


大妖精「だ、大丈夫ですか?なにかありました?」


魔理沙「いんや?何もなかったぜ?ただ、コイツがついてきただけだぜ」


 そう言って魔理沙は後ろに指をさした。


射命丸「どーも!ブン屋の射命丸文です!」


チルノ「よ!ブン屋!なんだ?アタイの取材か?」


射命丸「いえ。今回はウミタカさんの取材ですよー」


チルノ「なんだぁ?ウミタカを取材すんのか?アタイのが強いぞ?」


射命丸「そーですねー、チルノさんは最強ですもんねー」


チルノ「そうだぞ!エッヘン!」


大妖精「チルノちゃん、そんなに胸を張ったら倒れちゃうよー」


チルノ「だいじょぶだいじょぶ!……ぬっ!」


大妖精「もう……だから言ったじゃない……」


チルノ「すまんな、大ちゃん!」


大妖精「いいよいいよ、今度から気をつけてね?」


チルノ「おう!分かったぞ大ちゃん!」


大妖精「ほんとに分かってるのかなぁ……」


魔理沙「ほら。ウミタカ、はよ入るぞ」


俺「入るってどこにだよ?」


魔理沙「んなの決まってんだろ、神社ん中だよ」


俺「中とか入れんの?」


魔理沙「たりめぇだろ」


 魔理沙はそう言いながら、鳥居をくぐり石畳の道を歩いていく。

 俺はそれに着いていった。


魔理沙「れーむぅー!いるかー!?」


???「るっさいわねぇ……。そんな大声、出さなくても聞こえるわよ……魔理沙」


魔理沙「わりぃわりぃ」


???「それで?何の用よ、そんな大所帯で」


射命丸「どーもです!」


???「うげ……、ブン屋じゃないの……。なんでここにいるのよ」


射命丸「それはもちろん、取材ですよ」


???「取材ぃ?誰のよ?」


アリス「紫が連れてきた、このウミタカよ」


射命丸「なるほど!紫さんが連れてきたんですね!」


アリス「ええ、そうよ。紫が外から連れてきたの」


???「それで私のところに来たの?」


アリス「まあ、ね。形式的なものだし」


???「はあ……。ウミタカ、って言ったわね?私は霊夢、博麗霊夢よ。この神社を運営し、幻想郷の結界を管理している者」


 ため息をして、急に話しかけてきた巫女服の女性。

 名前は霊夢というらしい。

 戸惑いながらも俺は返答を返した。


俺「お、おう。よろしくたのむ」


霊夢「はあ……。で、こいつは誰が預かるのよ?」


俺「え?」


霊夢「あんたら妖精三人組は違うだろうし……。ブン屋か魔理沙かアリスか……」


射命丸「私ですかー?んー……いいです。取材だけで」


霊夢「そう。じゃ、アリスは?」


アリス「私もいいわ。魔理沙にやらしたら?」


魔理沙「え!?」


アリス「そうねぇ……。ま、幻想郷をまわるってなったら呼んでよね。魔理沙、ウミタカ」


俺「え?」


 あれ?なんか話が勝手に進んでね?

 俺の意見は?




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