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チュートリアル その2

「所で、先輩のステータスはどうなっています?」

「私のステータス?よろしい、見たまえ」



・名前 先輩

・兵科 指揮官

・装備 指揮官の制服 初期 EP 1000

・武装 未設定

・能力値 

 射撃 10 

 近接 10 

 命中 10

 幸運 100

・試練 補給担当

・加護 情報処理


「幸運は、課金ですか?」

「これに関しては、生まれつき。運が良い男だからね」

 そう言う先輩を、羨ましそうに、所長とスイカが見ている。実際に、運がいいのだろう。そう言う部分まで、数字にする脳測定は、ある意味恐ろしい。となると、俺の射撃みたいに、数字以上の効果があるのかもしれない。

「試練と、加護の意味を聞いてもいいですか?」

「かまわない」


 補給担当 指揮官として補給を司る者。ミッション中の敵の数が増え、ミッション後の報酬の質が上がる。


 情報処理 情報処理能力が上昇する


「戦闘向きではないですね」

「争いごとは、苦手だからね」

「その割には裏で色々と暗躍するのが好きなのだろ?」

「姉さんほどじゃないです」

「それは、どうかな?」

 黒い顔で、先輩と所長が笑いあう。そう言えば、この二人は姉弟だった。

「スイカのステータスは?」

「・・・えっち」

「ちょ、なんで?」

 先輩ではなく、所長の後ろに隠れながら、スイカは顔を赤くしてそう言う。

「人のステータスを聞く前に、自分のを見せるべきでは?」

「そう言えば、そうですね。所長に言われてステータスを表示する。

「命中が最大って、何処かのスナイパーだね」

 13かなと、先輩が小さく呟く。

「近接50って、武道を何かやっていたのですか?」

「剣道を続けている。試験は、受けてないけどね」

「何故です?」

 以外にも、スイカが積極的に聞いてくる。

「試験の日は、ゲームの大会の日と重なっていてね」

 我ながら、しょうもない理由だった。

「ん~~~♪」

 それを聞いて、なぜかスイカがご機嫌になる。

「何で?」

「これ見て」


・名前 スイカ

・兵科 特殊補給兵

・装備 戦闘強化服 初期 EP 1000

・武装 未設定

・能力値 

 射撃 10 

 近接 300 

 命中 10

 幸運 100

・試練 開錠難解

・加護 仮想位置保存

 

「リアルで運が良い?」

「私は、課金」

「運は、みんな上げるのね」

 近接300と言う、恐ろしい数字がある。現実の能力値が、初期の数字に繁栄されるとしたら、この子俺の6倍は強いと言うのだろうか?

「この子、誘拐とかの可能性があったから、色々と教えていたのよ」

 所長が、しみじみと語りだす。

「才能があったのか、どんどん強くなったけど、強くなりすぎてね・・・」

「ゲームの中でも、強かったでよ」

 えっへんと、小さな胸を張るスイカ。

「でも、格闘は面白くないです。それよりも、パスルです。色々なパズルです。あれは、素晴らしい物です。クリアできた時の、うれしさは格別です。お母さんは、良い仕事をしました」

「良い仕事?」

「ミリオンパスルです。あれを造ったのはお母さんです。このゲームにも、パズルの要素が多いです。嬉しいです」

 物凄く、嬉しそう、その姿を見ている所長も、嬉しそうだった。世界規模のゲームに、こんな身内日粋なのはいいのだろうかと思ってしまう。

「加護と、試練は?」


 開錠難解 通常のパズルの難易度が上昇。クリア後の報酬の質が上昇

 

 仮想位置保存 パズル中に補正


 先輩の試練と似ている気がする。この場合、二人がいると俺が苦労する可能性が高い。

「メンバー、もう少しふやしたほうが良いのかな?」

「私は、普段参加できませんよ。仕事がないときだけの参加です」

「私も、週末だけになりそうです。色々とやる事が多いから・・・」

「俺は、出来るだけ参加することになるから、普段はソロで、混合チームに参加して経験を積む事にするよ」

 みんな色々と事情があるから、そろわないのは仕方ない。

「とりあえず、最初のミッションは、3人でやってみよう」

 所長に案内され、チュートリアルの場所に戻る。

「これは、シュミレーターだから、死亡してもペナルティーはない」

 広い荒野に、俺たちは移動していた。と言っても、ここには俺しかいない。

「先輩?」

 回りを確認すると、後ろに不思議な箱型の建物があった。

「これは、簡易指揮所。指揮官専用の装備だ」

「スイカも、そこにいるのですか?」

「はい」

「私は、指揮官。ここから、状況を確認して、司令を出そう」

「私は特殊補給兵。補給に関してはお任せください」

 兵種に関しては、色々とある。前線で戦うのは、俺1人になるみたいだ。

「ムラサメは、初期の武器を選ぶように」

「このミッションの目的は?」

「偵察ミッションだな。敵の数は不明。このエリアに接近する敵を調査して、殲滅するのが目的だ」

「使用可能武器は?」

「シュミレーションなので、色々あるよ」

 確かに、選択できる武器は色々とある。ありすぎて、どれが良いのかわからない。

「先輩、お勧めの武器はわかりますか?」

「この状況なら、ムラサメの得意分野を極めたほうがいいだろう。

 先輩から、リストが送られ来る。それを参考に、武器を選ぶ。

 ビームバズーカと、長距離ライフル。ハンドガンに、ビームソード。後は携帯誘導ミサイル。

 戦闘強化服だと、小型銃器1つ。小型近接武器、背中に二つ、腕に一つの武器を持てる。種類によっては、数が制限される。

 後は、サポートドローンの設定がある。

 1人一つ、サポートドローンが配給される、これは、探索、戦闘、回収の機能があり、10のポイントを割り振る事で、役割を作ることができる。

 俺のドローンは、探索に全て割り振っている。先輩は、探索と回収に5づつ。スイカは回収に全部使っている。

 これで、準備は完了。

 火星大乱での、最初のミッションが始まる。



 


 1週間に2話の予定です。

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