命の亡骸
神を真似て一つの命を生み出す。
未熟な力で、されど動くもの。
それを神官に見せたら、歪すぎると言われた。
余命が無いと言われた。
確かに自身を持って生み出した命ではない。
練習中の創作だ。
俺の魂それ自体を否定されるよりある意味で納得できる。
俺の力それ自体を否定されたからだ。
しかし俺の力それ自体を否定されたから、それはそれで悔しい。
潰れた苺のような命がそれでも動いているのが俺にとってもやっとに見て、俺の限界を知る。
そっとその命を埋める。
数年後、それは俺の糧となるかもしれない。
数年後、それは俺の枷となるかもしれない。
今はまだ分からない。
冬だというのに、僧院の入り口に俺はいる。
世間はもう春になる頃だ。芽吹く風はいずこに。
問いかけたかった。