25ー3
「ス、ストップ!ストップストップ!もう良いよ!」
制止する雨乃。
顔が熱い。
そんな赤裸々トークを聞かされても困る。
「す、すみません……。」
我に返る美姫であった。
恥ずかしさでどうにかなってしまいそうだった。
「取り敢えず落ち着こう。……何か飲み物買ってくるよ。何が良い?」
一度一人になり冷静にさせた方が良いのではないだろうか。
そう考えての雨乃のこの発言であった。
「い、いえ!そんな……先輩を使いっパシリみたいは出来ませんよ!私が行きます。」
「え、悪いよ……。」
「で、でしたら一緒に行きましょう!」
先ほどから彼女はどうしたのだろう?
いつもと比較すると、妙に積極的な美姫に違和感がある雨乃であった。
「大丈夫だよ、一人で行けるから。それに私といたらさっきみたいに変な目で見られるよ?」
「で、でも……。」
「ほら、もう行くね!」
半ば強引に話を切り上げる雨乃。
そして早足でその場を後にするのであった。
「ちょっ!?」
ガシッ!
「あ、あのー……天江さん……?」
「さっ!行きますよ!」
フンスッ!
鼻息荒い美姫。
そんな彼女は雨乃の腕に絡まっている。
「ちょっ、ま、待って!あ、あーれー。」
ズルズルズル……。
引きずられていく雨乃であった。




