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甘え嬢ズ  作者: あさまる
74/88

23ー3

「やっぱり見た目を変えるしかないんじゃないかな?」

やはりか……。

皆が納得する言葉。

というより、それしか方法が思い付かない。


「それが出来ないって言ってるから困ってるんでしょ。じゃなきゃあんたに頼まないよ。」


「一々なんなの、あんた!」


「もー!喧嘩しないでよーっ!」



この調子で一向に進展しなかった。

優香か紅葉が何か意見を出せば、もう片方が煽るように否定する。

そして、それに喧嘩腰で反応する。

その後、美姫が止めに入る。

以後ループ。



「や、止めよう。不毛だよ。」

肩で息をする美姫。


少し苦しげな表情。

また、頬がやや上気している。


「えっろ……。鎖骨の汗舐め回したい……。」


「あぁ、えっちだぁ……。誘ってるでしょこれは……。」


妖艶なその美姫の姿を見た優香と紅葉。

二人はつい、思っていることをノンフィルターで言ってしまった。


「ごめっ、ごめんって、美姫!」


「美姫、待って!冗談だから、ごめん許して!」


「信じられないっ!最低っ!エッチ!」

激怒し胸元を隠す美姫。


両手で隠し、かえって強調されてしまった。

ごくりと生唾を飲む音。

二人のそれが重なる。


「もー!」

火に油を注ぐ行為に更に激怒する美姫。

その場で地団駄を踏み始めるのであった。


こんな切羽詰まっている状況でも関係なく欲情している二人。

そんな彼女らに怒りを隠せない美姫。


緊張感皆無な二人。

そんなことで雨乃の立場を良くすることが出来るのだろうか。



「もう知らないっ!私一人で姫川先輩のとこ行って一緒に解決するからっ!」

プンプン。

そんな効果音が似合う怒り方の美姫。

つい声を荒らげてしまう。


二人を置いて教室を出ていってしまった。

取り残された二人。

彼女らは二人とも口が半開きで美姫を見送ることしか出来なかった。


「……授業もうすぐ始まるよね?」

紅葉が隣にいる雨乃へ言う。

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