旅の始まり
日差しが暖かい昼下がり。私はルイ村への一本道をのんびりと歩いていた。担いでいる巨大リュックが左右に揺れる。
あまりにも暖かいので着ている焦げ茶色のコートを脱ごうかとも思ったが、パンパンに膨れ上がっているリュックに入る気もしないので軽く腕まくりしただけにしておいた。
ふいに静かだった周りから急にゴロゴロという何かを転がすような音が聞こえてきた。そして、私の横に幌馬車が止まる。
「あんた、ルイ村へ向かっとんのかね?だったらついでだ、乗っけてってやろうか?」
願ってもない話だ。
私は「ありがたい。」と言い、後ろの野菜が詰まった箱が並べてあるその隙間に小さく座った。
「ここからルイ村へはどれくらいかかるんだい?」
「そうさねぇ、歩いてだと二時間はかかるかな」
そんなにかかるのか・・・本当に拾ってもらえてよかった
私が旅しているティルジアというこの国は一等星~六等星という身分に分けられている。それは一等星から順に魔力が高い。
昔一等星の者がほかの者の上に立ち、一等星同士が結婚したため、国を治める者には魔力が高いものが多い。
いっぽう、平民は魔力が少なく魔法を使えない者も少なくない。
一等星に生まれると光り輝く人生が待っていると噂されてるが嘘か、まことかは定かではない。私が見るに対して変わらない気もする。
大体はこうなっているが、希に一等星を大幅に上回る魔力を持つ者が生まれることがある。その者はほかの者とは違い寿命が長かったり、耳が尖っていたり、背が全く成長しなかったりするらしい。あった事がないから確かではないが。
幌馬車に揺られること約一時間、私はルイ村の入口に立っていた。ずっと揺られていたせいで腰が痛む。まあ、二時間歩くよりはマシか。
私を乗せてくれたおじさんはどうやら野菜を売りに来たらしく、お礼を言おうとしたが、さっさと市場に行ってしまった。
さて、私は私の用事を済ますとしよう。私は情報収集のため村人を探して歩き始めた。
しかし、人が少ないのか皆忙しいのかなかなか人に出くわさなかった。やっとの思いで市場についたと思ったら遅かったのか店じまいをしてしまっていた。
日が暮れてきた。仕方がない、今夜泊まる宿屋を探してそこで色々聞くとしよう。