4話 イケメンは敵
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それから3日たった。
「よし!そろそろ外に出るか!」
俺は、鑑定のレベルを4まで上げて本でこの世界の常識を知ったので外に出ても大丈夫だろうと思った。
ギギギと鈍い音をあげて扉が開くと、俺は、訓練場に行った。 この三日間俺は食堂の道しか行かなかったので皆の実力を知らないからだ。
「あっ勇者が訓練してる。」
そこには、勇者の高橋が居た。・・・よし!鑑定の実験台になってもらおう
(高橋 緑)(タカハシミドリ)
種族:モテモテな人間
性別:格好良い男
職業:勇者
年齢:17歳
レベル:15
HP:480 最大HP590
MP:450 最大MP580
力:350
攻撃力:400
防御力:250
俊敏性:290
運:60
魅力:503
勇者力:602
(装備)
訓練着一式
(スキル)
言語理解
鑑定
炎魔法(レベル4)
?
(称号)
世界管理の女神に出会った
勇者
モテモテな人間
異世界から来たもの
・・・・強くなったな。勇者よ
どうやら高橋は、炎魔法の訓練をしているようだ、少し見てやろう
「ファイアボール!!」
高橋がそう言った途端高橋の手に火の塊が出来てその先にある、人形に飛んでいった。 人形に当たったと思った瞬間、その人形は炎に包まれ吹き飛んだ。
「キャーーー」 「格好良いー!」 「こっち向いてー!」
クソッ、コレが魅力の力か!
そんな事を思っていると高橋が近づいてきた・・・・・・・・・こっちくんなイケメン野郎。
「あっ、宏太じゃないか久しぶりだな、どこ行ってたんだ?」
いや ずっと引きこもってましたなんて言えるはずが無いだろ!
「ああ、ちょっとな」
「ちょっとな、ってお前の考えることは、よく分からないな」
と言いながら高橋は俺に、鑑定を使って来た。まあ俺はレベル1の鑑定なんて簡単に防げるだろと思い鑑定を打ち消すようにイメージした。 その瞬間俺は気分が悪くなった。
「ああ、そうだな、じゃあこれからやる事があるんで」
俺はその場を離れた、高橋がついて来ないのは、少し幸運と言ったほうが良いだろうか。
そして人目のつかない場所まで来ると自分のステータスを確認してみた。そしたら自分の魔力がごっそり減っていた。
「・・・マジかよ、あいつ」
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「って事があったんだよ」
「へえ、その勇者って凄いのね」
「いや俺の心配はねーのかよ」
「貴方なら大丈夫でしょう」
コイツはどこからそんな考えが出てくるのだろうか。
「いや俺世界で2番目に弱いからな」
「はあーしょうがないわねー」
女神はそう言いながら、俺に紫色に光る石を渡してきた。
「何これ?」
「それは魔石よ、魔力を肩代わりしてくれる石。 その純度は少し高いから貴方の魔力の10倍はあるわよ・・まあ、あの勇者の前では無意味だけど」
「え!、どうしたどうした、お前がこんな物をくれるなんて熱でもあるのか!」
「そんな事を言うのだったらもう、その石いらないわね、返しなさい」
「ごめんなさい優しい女神様」
「・・・・・・まあ許してあげるわ」
チョロ
「ありがとなーまたこの借りは返すからー」
「貴方の借りなんていらないけど一応受け取っておくわね」
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よし!今日こそは外に出るぞ
昨日訓練場に勇者が居ることが分かったから
今回は、広場に行って情報収集だな。
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「ここが広場かー結構広いんだな・・・・・・え?」
そこには、大きな張り紙に大きな文字で ダンジョン攻略開始まで残り3日 と書かれてあった。
俺がそこで立ちすくしていると、
「おーい宏太ー」
「あっ、辛木か、ってお前なんでそんなに傷だらけなんだ?」
「ああ、俺って弱いからちょっとしたことですぐに怪我するんだよ。 そのせいで全くレベルが上がらんなかったけど」
な!! 辛木の一人称が僕から俺になって、タメ口になってる!! コレが異世界パワーか。
「へえ、そうなんだ、でだな、お前に聞きたいことがあってな、この張り紙に書かれてあることって何なんだ?」
「ああ! そういえばあの時宏太って参加しなかったからわかんないのか。 これは、皆がありえない程強いからまだ誰も攻略されていないダンジョンに行くんだよ・・まあ俺も参加するつもりだけど最前列に行くつもりは無いよ」
「ダンジョン攻略って・・・・・・・あっ、この先の展開読めた」
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勇者視点
俺は、毎日練習場で練習している
そして、今日は魔法の練習を取り組んでいる。
いつものように休憩になると人影が見えたので近づいてみるとそれは、宏太だった、向こうはまるで こっちくんな と言っているような顔をしていた。
「あっ、宏太じゃないか久しぶりだな、どこ行ってたんだ?」
「ああ、ちょっとな」
どこに行ってたのかが言えないのなら鑑定するまでだな。鑑定で大体の予想が出来るからだ。
「ちょっとな、ってお前の考えることは、よく分からないな」
鑑定! そう思うと脳内にメッセージが流れてきた。
(・・・・・・・・・鑑定に失敗しました。)
俺はそのまま立ちすくして気づいたら宏太は居なかった。
そこで俺は決意した。
宏太は、俺が倒さないといけない相手になるかもしれない。と!
宏太「何でそうなるんだよ!」