18話 オークション
テスト、完
「クソッ本気で言いやがって!」
「しょうがないわよ、それよりカラキは?」
「どこだろうな?別行動中なんだよ、もう来ているのは確定なんだがな、そういえば何でお前はそんな格好なんだ?」
女神は下着姿だった。今はボロボロのローブを被っているが・・・・心が痛む・・・・
そういえばよくこの格好で店に入ったな、俺もあまり気にしていなかったが
「そ、それは・・・」
人に話せない理由なのだろうか、と言ってもまだお前が天界から落ちてきて三時間ぐらいだろ
「ギャンブルで全て取られてしまいました、テヘッ」
「は?もう一度」
「ギャンブルで全て取られたのよ、ほら、私のテヘ見せてやったんだからお金―――」
「誰が渡すか!」
コイツは天界から落とされたのでイライラし、ギャンブルで暇を持て余そうとしたら何故か持っている物や服まで取られたらしい
「それ、負けてるだろ」
俺は頭をかきながら言った
「しょうがねえ、お前の服取り戻してやるよ」
「えっ、一気に信頼出来るようになったわ、怪しい・・・」
なんだよコイツ、俺が取り戻してやると言ってるんだぞ
「怪しいってなんだよ、ほら、お前が服取られた場所に行くぞ」
「私は女神でちゃんとした名前があるのよ!お前じゃ無くアステって呼んで!」
アステ?何か聞いたことある言葉だな、まあいい、忘れるほど必要ない事だったんだろう
俺達が情報収集で適当に歩き回っていると、街の住民から声が聞こえてきた
「ねえ、聞いた?」
「ええ、聞いたわよ、今回のオークションは女神の服だって」
「本当だと思う?」
「嘘でしょ」
おっ、わかりやすい説明ありがとな
―――――――――
「さあ始まりました!今回のオークションもいい物が揃ってますよ」
オークション会場に人の声が響く、会場はこの中世ヨーロッパ見たいな時代に例えると闘技場だ
「まずはこちらの商品!純度が高めの魔石です!」
その瞬間、観客から「十万G!」「三十万G!」と言う声が出る。
へえ、魔石も欲しいな、買う気は無いが
「ねえ、買いましょうよ、純度高めだって」
「考えが甘い!辛木に任せれば普通に取ってこれる!」
「自分って言わないのね・・・・」
別にいいだろ
「それでは五十万円で落札!」
買ったのは、なんか豪華なイスに座っている人だ
「おいアステ、魔石ってそんなに高いのか?」
「一応魔石がある場所は中級ダンジョン以上の最深部にある物よ」
マジか!とっておけば良かったな
「次の商品は!オリハルコン一キロです!」
―――――――――――
「次は・・・・!本日の目玉商品!女神の服です!一億から!」
「一億・・!」
「一億だとよ、本物なのか?」
皆騒いでいる
「一億ってそんなに高いのか?俺の国では普通に稼いでいる人がいたぞ」
「そりゃ高いわよ、一億は人々の人生を覆す力があるぐらいね」
「へえ」
「二億!」
なんか豪華なイスに座っている人が金額を出した瞬間、会場に声が驚きの声が響く
「二億百万!」
今度は・・・・なんだあれ、どっかの宗教のプリーストじゃねえか
「二億五百万!」
またイスの人か・・・・おっと、俺も参加するの忘れてた。
「三億!」
「さ、三億・・・」
「誰だあいつは!?」
「貴族なのか!?だがあんな顔の貴族は居ない!」
「おい!あと何億あるのだ!」
「四億!」
多分今持ってきている全財産を出したのだろう
「おお!四億が出ました!これはもう決定ではないのでしょうか!?」
「ふっふっふ、一気に三億で決めようと思ったのでしょうが!今回は私の勝ちです!アッハッハッハ!」
イスの人が勝ち誇った顔で俺を煽ってきた。
だが・・・・・今回は俺の勝ちだな!
「五億!」
宏太は全財産を使い切ってしまった。




