10話 デスヘイム生活4
「ま、魔王。」
「安心せい、我は人間を殺すような魔王じゃない」
「・・・・魔王ってたくさんいるの?」
「そうじゃ、魔王はたくさん居る、まあ本物の魔王は一体だけしか居ないのじゃがな」
「あんたは?」
「我は、魔王仮みたいな者じゃ、世界に散らばっていて魔王が倒されたときに新しい魔王になる者、まあ我は魔王なんかになるつもりは無い」
「その魔王って皆友好的なの?」
「魔王の後継者と言って人間を殺すのがほとんど・・・・・・」
「そ、そうなんだ・・・」
「まあいい、お主は男じゃろ、ならばデスヘイムに戻るか?」
「ああ!そうさせて貰うよ、仲間も待ってるんでね」
「また会えると思うか?」
「絶対に会える、次会うときは案外敵どうしになってるかもな」
「ふふふ、その時は殺してやるよ」
「受けて立つぜ!」
俺はそう言うと扉を開けて走り出した。
《枯れない友情のスキルを習得しました》
《本物の友達を持つ者の称号を習得しました》
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「ただいまー」
「こ、宏太!死んだのかと思ってた!」
辛木をよく見ると目の周りが赤い、や変わっても辛木は辛木だな
「まあちょっと休ませて、全力ダッシュで走ってきたんだよ」
「分かった」
―――――――――――
「休憩終了」
「早いって!まだ5分だろ!」
「何で5分で太陽が沈んで星が出てくるんだよ!」
「そ、それはデスヘイムパワーって事で・・・・・」
「はいはい、明日の予定を決めるよ」
俺の扱いがひどい!
俺は本物のデスヘイムに住む猛獣と戦ったんだぞ!
「じゃあどれだけ強くなったかを見るから、ステータスオープン」
「へいへい、ステータスオープン」
(佐藤 宏太)(サトウコウタ)
種族:大体人間
性別:男
職業:ニートでオタク
年齢:17歳
レベル:430
HP:2000 最大HP2100
MP:3500 最大MP3500
力:1900
攻撃力:1900
防御力:2000
俊敏性:3100
運:60
魅力:-30
勇者力-30
(装備)
少しボロボロの戦闘用服一式
(スキル)
言語理解
鑑定(レベル5)
1UPキノコを一個召喚(デメリット:召喚した瞬間作った人は、死ぬ)
ステータス偽装(レベル4)
瞬足
? 開放
枯れない友情(辛木)
(称号)
オタク ニート
世界管理の女神と出会った
世界管理の女神と友達的存在
異世界から来た者
? を開放させた者
本物の友達を持つ者
臭さマスター
(辛木 青斗) (カラキアオト)
種族:大体人間
性別:男
職業:まだ何の職業にも入っていません
年齢:17歳
レベル:420
HP:2300 最大HP2300
MP:2300 最大MP2300
力:2000
攻撃力:2500
防御力:2000
俊敏性:2100
運:60
魅力:
勇者力:
(装備)
少しボロボロの戦闘用服一式
(スキル)
言語理解
鑑定
瞬足
? を開放
枯れない友情(宏太)
(称号)
世界管理の女神に出会った
異世界から来た者
? を開放させた者
本物の友達を持つ者
「OK分かった、宏太はMPと素早さが高い魔法系で俺はHPと攻撃力が高い攻撃系なんだね、あれ?宏太どうした?地面に手なんか付けて」
「何で俺の職業はまだニートでオタクなんだよ・・・・・そしてなんだよ臭さマスターって称号は・・・・・・・・」
「そ、それはあれだよ、職業を決める場所で決めるんじゃないの。・・臭さマスターの称号は多分洗ったら無くなるよ」
「そうか!そうだよ!そうゆう所で決めるんだよ!臭さマスターも洗ったら取れるよな!」
「復活早いな・・・・まあいい、で、この枯れない友情ってどんなスキルなんだ?鑑定してみてくれ」
「そうだな、鑑定」
(枯れない友情)
説明:本当に信じていい友達が出来たときに習得出来るスキル、敵を倒した時二倍になり二人に分け与えられる(これは人数分)
スキル
「おお!これはスゲー役に立つぞ!」
「そうだな!」
「じゃあ女神に会ってくるわ、報告と相談に行ってくる」
「ああ!」
―――――――――――――
「全然来なかったわね!」
女神が頬を膨らませて怒っている
「事情があったんだよ、てゆうかレベルを上げるの頑張ったんだぞ!」
「何がレベル上げよ、貴方グレバーに向かってDOGEZAしてたじゃないの、あの時は他の女神も笑ってたわよ」
「グハッ!」
「で、そのあと貴方魔王に連れられて2日眠ってたじゃない」
「えっ、魔王の事に関して何も言わないの?お前一応女神だから魔王の事で何か言うと思ったのに・・・・」
「あの魔王は人間に危害を加えてない唯一の魔王よ、心は人間に近いし私的には別に良いの。」
「へー、って事はあの魔王を嫌いな女神も居るの?」
そう言うと女神は俺に近づいてきて顔に迫って言った
「一人だけ居るんだけど実はその女神、女神はこの世界に直接危害を加えてはダメと言う決まりを破って許可無しにこの世界に降り立ったり神を侮辱したり私を罵ったり職務放棄したり色々やりたい放題の女神なのよ」
女神は言い終わると俺から離れて元居たイスに座った
「それにしても貴方臭いわね」
「うるせー!どっかの誰かさんのせいでデスヘイムに送り込まれたから風呂なんか入る暇なんか無いんだよ!」
「あれ?そのどっかの誰かさんって私の事?」
「ああ!そうだよ!」
「貴方・・・女神を怒らせたらどうなるか一回分からせてあげようかしら」
「やめてください!」
気づいたら女神の後ろに女の人が立っていた。
「誰?」
「そういえば合わせた事無かったわねじゃあ紹介して」
「私はこの女神様に使える天使のテイと言います、よろしくお願いします。」
そう言うとその天使はニコっと笑顔を向けてきた・・・・かっ!かわええええ!
「どう?私の完璧な使い天使でしょ」
「ああ、完璧な使い天使だな、お前とこの天使立場入れ替えた方が俺は全世界の為になると思う」
「どうゆう意味よそれ」
「そのままの意味なんですけど」
「やっぱり貴方には一回私の怖さを分からせた方がいいわね」
「やめてください!どうして貴方は挑発に乗るんですか!そして貴方もです!この女神様は挑発に乗りやすいんですからあまり煽るような事は言わないでください。」
「「はい・・・」」
反省しているとすぐに立ち直った女神が俺に話してきた
「それより、ここに来たのは本題があるからですよね、何ですか?」
「ああ、強くなったって言う報告だな」
「・・・・確かに強くなってるわね」
「で!聞きたい事があるんだが」
「何?」
「俺と辛木でも倒さそうな経験値が美味しいモンスターの場所を教えて欲しい」
「しょうがないわね、貴方達が居る洞穴から北に20キロの所に山を半分にしてそこから横穴を開けたような場所にグレイルドラゴンが居るはずよ、倒してみなさい」
「分かった、ありがとな」
横に居る天使が慌てて何かを言おうとしているが女神がその口を塞いでいる、何かあったのだろうか?
俺はそんな事を思いながら元の世界に帰った。
「ぷはー、女神様、グレイルドラゴンって聞こえたのですけど、気のせいですか?」
「気のせいじゃないわよ、本当よ」
「ええええええ!グレイルドラゴンって神が作ったこの世界の危機をもたらす者が書いてある危険書の中に乗ってる凶悪モンスターじゃないですか!」
「それがどうしたの?」
「何でそんなに冷静なんですか!あの人達の命が危ないですよ!」
「貴方・・・・あの二人を舐めない方がいいわよ、後もう一人の方もね」
「そうですか・・・・・」
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辛木視点
今日は別行動だと言っていたので俺はいつもの狩場に来ている
「おっしゃー!今日の目標は体力が持つまで狩るで決まりだな」
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「おーい宏太、今日は結構狩って来たぞー・・・・・ってあれ?まだ帰って来てないのかな?」
その日は夜になっても宏太は帰って来なかった
朝
「宏太どこに行ったんだろ?」
「まあ、宏太の事だどこかで寝てるんだろ」
俺は今日も狩りに行ったが調子が出なかった
夜
「あれ?何で本調子が出なかったんだ?」
俺の手には水玉が落ちてきた。いつも一緒に居てくれた人が居ないってこんなに寂しかったんだ
朝
「今日は宏太を待つことにしよう」
絶対とは言えないが今日帰って来る気がした。
そして突然それは訪れた。
「ただいまー」
「こ、宏太!死んだのかと思ってた!」
宏太が死んだなんて一ミリも思えなかったが、泣きたい気持ちを抑える為にわざと皮肉を言った。
「ハッハッハ俺が死ぬわけ無いだろ!何だって俺は魔王と会って帰って来た男だぞ!」
「魔王がここに居る訳無いじゃないか」
そうして俺の普通じゃない普通の生活が再開した。
あれ?辛木って女にするべきだったかな?




