エピローグ のんびりしたい
晩酌をしていたら2匹は眠くなり先にベットに入っていった。本当はユリウスと寝たがったがユリウスが「もう少ししたら寝る」と言って先に寝かせた。
そんなユリウスはクリシュナとこれまでの事を語っていた。
「まさか俺が異世界に来るとはねぇ〜」
『サボリ魔が異世界で依頼をされるとはとんだ神がいたものですよ…ハァ〜』
「そうやね!まさか神殺しとはねぇ〜。これ絶対百合花様あたり楽しんどるばい!ふぅ~」
本日何本目かのタバコを吸う。かなりヘビースモーカーなのだ。そんなユリウスにクリシュナが苦言を言う。
『吸うのは構わないのですがうるさい人が出てきますよ!』
「げっ!それ絶対絵梨花様やろ!嫌ばい!異世界に来てまであの人と関わりたくなかばい!」
『あの方は愚主を過保護に扱いますからね』
実際上司である絵梨花は何かとユリウスを気にしては過保護に扱いそれを紗花が止める役目となり尻拭いをする羽目になる。
上司である華京院家の三姉妹はユリウスを振り回す傾向にありユリウスはほとほと困り果てるのだが別に嫌いではない。
だが他の署員の前では止めて欲しいと説示に思う。何故かと言うと三姉妹は王族で自分はサボリ魔である、やっかみがすごく来るのだ。
まぁ、そのおかげでこの世界に来ても同じ様にやっかみを受けても平然と流せる様になっていると言うか寧ろこっちのほうが可愛いものだ。
銀河連邦では殺されかけるぐらいに過激なやっかみが多いのだがそう簡単に死ぬような鍛錬を受けていないしやり返しが三姉妹から来るのだ。一般の署員には手痛いことである。
「それにしてもこの俺が仲間ねぇ〜!こっちに来る前やったら考えられんばい」
『そうですね。この2ヶ月と言う短時間で変わったものです…なんか変なもの食べました?』
「食べとらんは!ったく…このAIは…誰に似たんだか」
『さぁ誰でしょうね!話を戻しますが何でこんな短時間で仲間を作ろうと思いましたね』
吸いかけのタバコを吸い消す。
確かに人を信じないユリウス取って2ヶ月と言う短時間で仲間を作るなどおかしい。頑なに作ろうとしなかった人間がだ。
「ふぅ~。何故か分からんけどシドとクロエ、マーノ、ノア達は信用できると思ったんよね」
『そうですか…ではレオナルド様は?』
「剣王と戦ったときやね」
『あぁあの時ですか?自分を傷つけて油断させて切返す戦法ですね。死にたがり戦法』
「誰が死にたがりじゃ!再生魔法で治るわ!」
『そこで助けられたんでしたですよね』
レオはユリウスを庇い傷を負ったその時レオが仲間とは助け合うものだと言ってくれそこで昔を思い出し失いたくない気持ちから覇気に目覚めた。
「昔は無力やったけんね!アイツを助けてやれなかった…」
「仕方がありません。相手が相手なので」
「そうやけどね…あのエセ紳士だけは許さん。いつか必ず殺す!」
『殺気が出てますよ!あの子たちが目を覚ましますよ』
「あぁすまん。ついな…」
言いながらハイボールを飲み肴をつまむ。
『にしてもエルネシア様に対しても優しい感じでしたね』
「これも不思議で姫さんは初めて会った気がしないんよね!何でやろ?」
『私が知るわけないでしょ!愚主の気のせいですよ』
「そっか…はぁ~」
『どうしました?思い詰めた感じだして』
「いや〜これからやることいっぱいやなぁと思ってね!」
『えぇ。これは過労死一択ですね』
「殺そうとすな!」
ユリウスは今回剣王と戦い退けることに成功している。相手はハルハンドの重鎮でもあるのだ、その影響は大きいものになるだろう。
敵陣営もまさか失敗するとは思ってもいないだろう。しかもゲイリーを捕らえ情報を抜いているが物的証拠はなにもない。
これから証拠は集めれば良いのだしどんな策が来ようと蹴散らすつもりではいるし敵に良いようにやられるつもりは微塵も思ってない。
「姫さんがうちに来るなんてな…あのバカがな〜」
『確かに…あのバカはどうしようもないかと…』
バカとはフランクの事だ。あの貴族主義が敵に回る可能性がある。何せユリウスの事を目の敵としているのだ、またこちらの情報が漏れる可能性がある。
「まぁ今後のバカ次第か…」
『ですね。愚主も少しは変われたのです。あのバカも変わってくれるのを待つしかありませんね』
「変わるかね〜?あのバカ!」
『分かりませんよ。この世の中何が起きるか分かりませんから』
クリシュナに言われ自分も今回の一件で仲間の大切さや失う恐怖少しでもよくすることができたのだ。クリシュナの後押しがあってのことだが…
あのばかもなにかのきっかけで変わってくれるかもしれない。そのきっかけがあれば良いのだが…不安しかない。
「まぁなるようになるやろうね!考えてもしかたなか!」
ハイボールを煽るように飲み空にしまた新たなハイボールを作り始める。
『にしても剣王の戦いギリギリでしたね。いつ死ぬかワクワクしていましたよ!』
「ワクワクすな…正直このままでは勝ち目はなかね。訓練する必要がある。分解魔法を刀に付与できれば良いんやけどね!難しいんよね、あと一歩何やけど…」
『鍛錬あるのみですね』
と言うクリシュナだが心配はしない、何故ならもう出来るはずだからだ覇気に目覚めたと同時にユリウスがスキルを獲得していてもおかしくないと思う。
その根拠として魔法の身体強化と闘気による身体強化の混合がいい例だ、あれは幾らやっても成功しなかったのに覇気に目覚めできたのだ。
だからユリウスは確実に強くなっている。
後は鍛錬で持続させたりするしかない。
実はこのクリシュナはアクアジーネが降臨した時に職業やスキルを経ており、鑑定眼が使えるようになっている。
これでユリウスを介してみなくて良くなったしクリシュナは船の一部としてなのか何故か強い者たちの鑑定もできてしまったがあくまでもサポート役なのだ。
愚主が自ずと強くなるまで自力でやってもらおうと思っているが危険が迫っていたら鑑定の内容は伝えるつもりだ。
「それにしても厄介やね。ハルハンド!」
『えぇ、今後も何かと絡んでくるでしょう。特に愚主の女神の使徒が伝われば一番先に狙われますから』
「だろうね。まぁいずれはバレるばい!向こうには邪神がおるんやけん」
『そうですね。管理者とは厄介なのしかいないのでしょうか…フン!』
「まぁまぁ、そう目くじらを立てなさんな!面倒いのは同意するけど」
『加護もばら撒いていますし。どんだけ強欲なのでしょう』
「それだけ邪神も力があるんやろうね!頑張らんと!」
ただでさえ厄介な管理者が他の星を襲い力をつけている。700年前とは一味違うほどになっていることだろう。
それでもやらなければいけない理由が出来た。この世界に来て色んな人と出会い仲間が出来たのだ少しはユリウスも成長している心身共に。
そこにクリシュナの元に通信が入り、誰かと思っていると百合花様だった。
ユリウスと話したいと言うので伝えることに。
『愚主、通信です』
「ハァ!?まさか…」
『えぇ、そのまさかです』
「嘘やろ〜」
『何ですか上司に向かって!』
するとユリウスの前に画面が現れ中には百合花様がにこやかに佇んでいる。
「でたなクソババア!どうせアンタのことだ見てんだろ?」
『私にとってはさっきぶりなんだけどユウちゃんにとっては久しぶりかしらね!見ていましたよ!』
「やっぱり、見せもんじゃねぇぞ!人をおもちゃ扱いしやがって!」
『まぁ、人聞きの悪い!ただ部下がどうやっているか気になっただけですよ』
「よく言うよ、俺の様子を見て楽しんでいたくせに」
『えぇ、楽しいわよ。ユウちゃんの成長が見れて!』
「フン!」
不貞腐れるユリウスなのだが百合花様は口元に開いた扇子を添える。
『で?いつになったら私に方言で話してくれるかしら』
「ハァ?無理に決まってるだろうがこれでも信用してるんだからこれで満足しててくれよクソババア!」
『私的にはもっと砕けてくれていいのよ』
画面がユリウスの顔に近づき圧力をかける百合花様。
「近づい来るなよ!全く!」
『それよりやっと覇王覇気に目覚めましたね!ですがあんな相手に苦戦するとは、情ありませんね。もっと精進しなさい!』
「分かっとうたい!あっ……」
感情に任せてつい出てしまった、百合花様はこれを狙っていたのだ。感情任せに素を出すのはこの世界来てから見せているのでそれを逆手に取った感じだ。
『フフフ。方言が出ましたね』
「あ〜〜も〜う面倒くさい!これでよかっちゃろうが、くそ!」
『よく出来ました!』
ついに観念するユリウス、百合花様はこれまで何度か方言で話すよう言ってきたが頑なに話そうとしなかった、それがやっと話してくれた。
少なからずこの異世界に来たことで変わりつつあるユリウスに百合花様は歓喜をせざるを得ないのだ。
『ユウちゃん、強くなるように励みなさい。剣王に苦戦するようでは他の強者に勝てませんよ!』
「分かっとうよ。クソババアに言われなくとも強くなるばい……仲間が出来たしね」
最後は照れくさそうに言うユリウス、それを聞き逃さない百合花様が微笑みを増すばかりだ。
『フフフ、仲間ねぇ…楽しくなってきましたね!フフフ』
「ハァ〜全く」
『それじゃ異世界楽しんで!また通信入れますからね。そちらからもいれるように!』
「誰がするか!って切りやがった…やりたい方だいしやがってからに…」
『そういう方ですからね』
ユリウスはタバコを咥えながら火をつけ吸い出し一息つく
「のんびりしたい!!」
第一章読んくれてありがとうございます。
2章は1週間後に上げていきます。
すいませんm(_ _)m




