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自称日本人の異世界放浪記  作者: sayi
第一章 出会い編
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第19話 森での戦闘



 夕飯の準備を終え外に向かう。

 そこには待ち切れないと尻尾を振るキッド達とソワソワしているバル達がいた。


「ユリウスにいちゃんいまからやくの?」

「ユリウスさん早く焼いてくれ!腹が減って仕方ねーんだ!」

「まぁ待て!クロエさん、先ず俺が焼くけんそれを見とって!」

「はい、分かりました!」


 ユリウスはホーンカウの肉を焼いていく。新鮮なのでミディアム・レアで焼いていき空いてる皿へと置いていく。


 クロエ達もそれを見て同じ様に焼いていくがシノは焼き過ぎてしまうのは御愛嬌。


 その焼いた肉をユリウスが準備した焼肉のタレで食べていく一同。勿論酒も用意してある。


「美味いな!こんな肉初めてだ!」

「美味いのう!たまらんわい!これには流石にビールじゃな!」

「美味いわね!私はビールよりワインね!」

「美味いね〜!ホーンカウがもっと美味く感じてしまうよ!」

「おい!姉貴焼きすきだぞ!せっかくの肉がもったいない!」

「うるさい!文句言うなら食うな!」


 それぞれ美味いと言いながら食べてくる。

 ユリウスはそれを見ながらこ言うのも良いもんだなと思いながら焼く。


「さてこれも焼いていかんばね!」


 と言うと収納からサンダーバードの肉とその肉を使ったつくねを用意して焼き鳥のタレも用意する。

 それらを焼いて行くと。


「わー!つくねだー!」

「コリコリシタヤツ!」

「そうばい!そして焼いたつくねをこのタレにつけて焼くと…」


 タレを付けて焼いた瞬間香ばしい匂いが辺り一面に広がる。

 出来上がったのをキッドとノワールの皿に置きそれを2匹が食べる。


「うわ〜!おいしい!ユリウスにいちゃんこれものすごくすき!」

「ウン!スキ!」

「そっか!良かったばい!」


 そこにバルがやって来てキッドとノワールに文句をつける。


「おい!孫!お前らばかりずるいぞ!」

「これはユリウスにいちゃんのおとうとのトッケン!」

「ウン!ノワール、ニィニノイモウト!」

「いつからユリウスさんの弟や妹になってんだよ!」


 2匹はキョトンとした顔でこう言う。


「「あったときから!」」

「どうせ食いもん目当てだろ?」

「ちがうよ!ユリウスにいちゃんといるとあんしんできるんだ!」

「ウン!ポカポカシテ、キモチイイ!」

「そんなわけ――」


 まだ何かを言おうとしたバルをノアが制す。


「良いじゃないかい!坊や達良かったね!」

「ばあさまありがとう!」

「ウン!アリガトウ」


 そんなやり取りがありつつタレを付けた焼き鳥を食べたシドが「これには日本酒じゃ」と言い出したり賑やかに過ごすのだった。






 時は2カ月過ぎ、毎日魔法書を読んでは訓練したり畑だけではなく田んぼまでつくり田植えをしたり朝昼晩ユリウス達が作る料理で癒されながら楽しく過ごしていた。


 森も大分開拓されそこで採伐された木はユリウスが加工して家や人型になれないブラック・ブラッティータイガーの為の馬房を作ったりした。


 勿論ノアのための鍛冶場も作った。

 シド達が住んでいた山脈では鉱石が採れるらしくそれらを使ってノアが日常に使うものや武器等を作成していった。


 ノアの作る物はどれも一級品で素晴らしいものだった。

 レオも武器を作ってもらったのだがユリウスの提案で直径3mある鎖の先にショートソードが付いた武器となった。


 その武器は【魔鋼鉄】で出来ており魔鋼鉄は魔力を多く含んだ鉄が進化したもので魔力の通しも良く硬さも鉄よりもはるかに硬い物だ。


 雷魔法が使えるならそれ応用で磁力をつくり鉄を操れるのではないかとユリウスはおもったのだ。それをレオやシドに伝え磁力をつくり鎖を操る訓練を繰り返し行った。


 最初は苦戦していたもののコツをつかみ2カ月たった今何とかものにできている。

 レオは修行で力をつけ今ではクラッシャー・ベアーといい勝負が出来るようになってきた。


 ユリウスはマーノとの訓練で【魔力感知】、【四大属性魔法】、【氷魔法】、【身体強化魔法】、【時空間魔法】、【付与魔法】、【重力魔法】、【飛行魔法】、【影魔法】、【並列思考】、【隠密】等様々なスキルを習得したが未だ他の魔法も習得できないか勉強中だ。


 そんな日々を送っていたのだが今日は念願の農作物を収穫できる日を迎えこの日は皆で収穫をしていた。ギリギリ食料はあるもののこれで当面は過ごせるようになる。


 近々街にも行ってみようと思っている。


 収穫も終え皆で一息入れるため広場の椅子に座り休憩していた。

 ユリウスはタバコを吸っている。


「ふぅ~、労働の後に吸うタバコは一味違うね〜!」

「ユリウスはタバコを吸う時が一番気が抜けているな…それにしても…農業って大変なんだな…」

「何じゃ!だらしないのう、これくらいで音を上げよって!」


 レオはため息をつきながら顔を横に振る。


「違う!普段食べている野菜がこんなにも人や動力を使うだなぁって改めて農家の人に感謝してたとこだ!」

「そうじゃな!特にワシらには大食いがおるからのう…こんな短期間で野菜を作るユリウス達に感謝じゃな!」

「ですね!私も途中から畑や田んぼを作りましたが結構な数の農地を作りましたしこうして野菜や香辛料が手に入ったのは良いことです!」

「ここは完全に村と言っていいほどの大きさになったわね!家は少ないけど…」

「そりゃ〜人が住める分しか用意しとらんし、少なかばい!」

『愚主!報告です!』


 みんなでゆっくりしているとクリシュナが冷静な声で報告をする。これはユリウスだけでなくレオ達にも通信機をとうして伝わる。

 

「どげんした?」

『東南のウラス砦付近の魔獄の森で魔物と戦う一団が居ます!映像を送りますので皆様方メガネをつけてください』


 確認をするためユリウス以外がアイテムボックスや収納からそれぞれメガネをだし付ける。


 レオはユリウスに練習で作ったアイテムボックスを渡せられていて武器もその中に収納されている。


「戦っているのや倒れている者を合わせて5人やね」

「魔物はグリフォンか?それにしても赤いが…」

「これはレッド・グリフォンじゃ!」

「グリフォンの上位種ですね。少なくともSランクに値しますよ!」

「これって!!」


 映像を確認しそれぞれ感想いう中マーノ戦っている人物を見ては驚き、焦り始める。


「どうしたん、マーノさん?」

「こうしてられないわ!今直ぐ行くわ!」

「待たんね!転移魔法は一度いったことがある場所しかできんのやろ?行ったことあるん?」

「無いわよ…でも飛んでいけば…」

「それじゃ間に合わんやろ!クリシュナ転移装置は?」

『設置済みです!いつでもいけます。ですが小型なので2、3人が限界です!』

「分かった!レオナルド達は待機!俺とマーノさんで行ってくる」

「わかった!」

「了解じゃ!」

「承知しました!」


 ユリウスは立ち上がり右手首に有る時計を操作し座標はクリシュナが入力している。マーノも立ち上がりユリウスに近づく。その時ユリウスに忍び寄るように黙って気づかれないようにしている者たちがいた。


 クリシュナは気づいているがユリウスは気づいておらず「転送」と言うとユリウス達は消えた。






「クエェェェ!」


 咆哮を上げるレッド・グリフォン。

 それを先頭に立ちかなりの深手を負いながらも戦おうする姿勢をする金髪の騎士姿の女性。

 彼女の後ろでは男女の騎士が深手を負い地面に膝をついていた。


「賊を追いかけていたはずがまさかこんな事になろうとは…」

「姫様…」

「皆悪いな…こんな不甲斐ない者に付いてきたばかりに…デッケンにも悪いことをした…」


 そう言うと女性は血を流し倒れている騎士へと視線を向け直ぐにレッド・グリフォンに視線を戻す。


「そんな…姫様の…せいでは…」

「デッケンも…姫様を…守ったのです…本望てしょう…」

「そうです…」

「デッケンにも悪いことをした…だがそんな我々も…この有様だ…」

「姫様…」


 全てをあきらめた表情をする女性。

 レッド・グリフォンが右手を女性へと振り落とす。

 

「ここまでか…」

「「「姫様!」」」


 キーン!!!


 寸前の所でユリウスがその右手を月光で受け止める。


「間に合ったばい!」


 そんな声を聞きながら深手や疲労か安心感か分からないが気を失う女性。

 深手を負った騎士達にマーノが近づく。


「無事の様ね!ポーションよ、飲みなさい!」

「助かったのか…」

「貴方は…」

「姫様が…」

「大丈夫よ!彼が入ればどんな傷でも治せるから」


 そう言いユリウスを見るマーノ。

 ユリウスは右手で月光を持ち攻撃を受け止め左手で女性を再生魔法で癒す。


「ユリウスにいちゃん!こいつへんだよ!」

「ウン!アヤツラレテルヨウナキガスル!」

「お前たちいつの間に付いて来とったと?まぁ良いやそれよりも…鑑定!」 


 すると鑑定には状態がついておりそこにはテイムが付いていた。しかも分解可能と書いてある。

 詳細に子供を人質に取られやむを得ずテイムされたと書いている。


「クリシュナ!探せ!」

『見つけています。キッド様、ノワール様!道案内しますので対応お願いします!』

「分かった!」

「ウン!」

「2匹とも殺すなよ!」

「てかげんするよ!」

「マカセテ!」

 

 森へと元のサイズで走っていく2匹。

 レッド・グリフォンと対峙するユリウスはテイム状態を分解し状態をもとに戻す。


 尚も暴れるレッド・グリフォンであったが近くの森で人の悲鳴が聞こえてくる。

 

『愚主!キッド様達が無事にレッド・グリフォンの子供を確保しています。一人転移石で逃げようとしたようですが、マーノ様が妨害しております』

「了解!聞け、レッド・グリフォン!お前の子供は無事ばい!もう暴れる必要はなか!」


 それ迄に暴れていたレッド・グリフォンがユリウスの言葉を聞き大人しくなる。

 だが随分と警戒している様子。


「本当か?」

「あ、ああ。本当ばい!」

「人間のことなど信じれるか!」


 レッド・グリフォンが攻撃体制に入ろうとした時、森の中からキッドとノワールが人を咥えキッドの背には小さなレッド・グリフォンの子供を乗せている。


 ノワールは咥えていた賊をユリウスの近くに落としまた森へと向かう。

 暫くするとノワールがまた咥えて賊を持ってきた。


 それを見たレッド・グリフォンは泣きながら子供の下へと向かい再会を喜ぶ。


 それを黙って見ていた若い男の騎士が怒声を上げながらユリウスに文句をつける。


「貴様!直ぐそのグリフォンを殺せ!」

「ハァ?何で?」

「何でだと?貴様平民の分際でふざけるなよ!こちらは深手を負ってしまった!その魔物の性でだ!しかもこちらは死人が出ている!」


 そこでユリウスはタバコに咥え火を付けて吸う。

 ふぅ~ッと煙を吐きやれやれとした態度をする。


「何だ貴様!そんな態度をして許されると思うなよ!そうか!貴様達も賊か!助けたふりをして――」

「よせ!フランク!そこの男は知らんが…その女性は大賢者マーノ様だ!」

「「えっ?」」


 フランクと呼ばれた男性騎士が文句を言うのを途中で遮りもう一人の男性騎士が口を挟む。

 その男の言葉で驚くフランクともう一人の女性騎士。


「本当なの、ゼフ?」

「本当だアネーシャ!俺は何度か姫様とマーノ様に合っている!」

「そう…ありがとうございます、マーノ様!」

「私も礼を言います!マーノ様」

「少し回復させただけよ!傷は完治してないわ!ユリウスお願い!」

「わかっとうばい!」


 ユリウスは再生魔法を掛ける。2人だけ。

 ゼフと呼ばれた男とアネーシャと呼ばれた女性だけ。


「なっ!?傷が!」

「凄い!一瞬で…」

「貴様!俺には何故魔法をかけない!この平民が!」

「お前は別だ!ポーションでもかけときゃ治る傷だ!それに…」


 言うのを一旦やめタバコ吸う。

 そしてフランクに対して殺気を込める。


「それにお前は俺の()()に対して賊と言ったな?俺は何を言われてもいいが仲間は別だ!」

「ヒィッ!!」

「ユリウス…」

「それとな、一つお前らに言っておくことがある!」


 そこでユリウスはタバコを携帯灰皿で消してしまう。フランクはユリウスの殺気に当てられ会話は無理。となるとゼフが代表して聞く。


「な、何だろうか?」

「お前らが死んだと思っている男は生きているし、裏で賊と…いや、ハルハンド兵と繋がっていたのはこの男だ……なぁ!デッケン・ハイマンさんよ!!」


 ユリウスは倒れていたデッケン・デン・ハイマンに声をかけるのだった。




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