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自称日本人の異世界放浪記  作者: sayi
第一章 出会い編
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第17話 賑やかな朝食


 一夜たち日の出が上る前に起き上がりまだ寝ている2匹を起こさず起き上がり一階へと向かう。

 土間に着き靴を履き農地へと向かう。


「今のうちに肥料や種植をやりますかね!」

『愚主おはようございます。早いですね?』

「おはよう!色々やることがあるけんね!やれる時にやっとかんと後手後手になるけん!」

『そうですか。それよりも愚主にしていただきたい事があります!』

「何?」

『通信機を昨夜作りましたので皆様方にお配りして欲しいのです』

「何で?」


 出来る範囲の農地に改良した肥料をまきながら畑に色んな種を蒔いていく途中でクリシュナにそう提案されるユリウス。


『これから先何が起きるか分かりません!私が情報を整理して皆様方に連絡を出来ます、その方がおも…連携が取れますので!』

「今面白いって言おうとしたやろ?誤魔化しても無駄やぞ!」

『愚主。私がそんな事言うわけ無いじゃないですか。私を疑うです?』

「い〜や!言うね!そういうヤツです!クリシュナは!…まぁそうやね…これからの事を考えるとそれが賢明か…でもなぁ〜」


 ウジウジと考え込むユリウスだが作業を止めず黙々とやって行く。


『ウジウジと考えないで下さい!連絡は大事です!そこから得られる情報もあるのですから…!シド様のように念話が使えるわけではないのです!ですから是非!』

「お、おう!そこまで言うなら今度渡すばい!」

『今日渡してください!!皆様方しか知らない情報があるかもしれません!ですから…!』

「わ、わ、分かった。分かったから!そんな圧をかけんでもよかろ!朝食の時に渡すばい!」

『くれぐれも宜しくお願いします!』


 タジタジになりながらも了承するユリウス。

 そうしてクリシュナと会話をしながら種植を行っていると日の出を迎えたのでユリウスは作業を一次止める。


 家に戻り土間で土を落としキッチンへと向かい朝食の準備をするとクロエがスッキリとした表情でキッチンへとやって来た。


「おはようございます。ユリウスさんは早いのですね?」

「おはよう!まぁ、こんなもんかな?今日から色々やる事があるけん!早く起きただけたい!」


 クロエはユリウスが方言で話してくれた事に一瞬驚愕するが私にもくだけて話してくれたと思い笑みがこぼれてしまう。


「フフ。そうですか…何か手伝うことありますか?」

「どげんした?ニヤニヤして?なんか良いことでもあったね?」

「いいえ!何でもありません!」

「そうね…じゃあ鍋に水とこのジャガイモと一緒に入れて煮てってくれると助かるばい!」


 クロエは何もなかった様に取り繕うとユリウスはまぁいっかと作業を指示する。


 2人で調理して直ぐにキッドとノワールが起きてきてユリウスに「おこしてよ!」と拗ねられ宥めるためにサッと炒めたホーンデビルラビットの内臓を2匹に与える。


 2匹の機嫌を取り調理に戻り暫くするとシドが起きてきてクロエがお茶の準備をしシドに持っていく。


「おはよう、クロエ!ユリウスは調理中か?」

「おはようございます!はい。今日の朝食は魚と肉らしいですよ!」

「そうか…!あの子達の為じゃな!昨日朝は肉が良いとせがんでおったからのう!」

「そうなんですね。フフ」


 シドと話していると想像できたのかつい笑ってしまう。その2匹は今日も定位置で今か今かと待っている。つい撫でたくなってしまう愛嬌がこの2匹にはある。


 次にレオが起きてきてレオはコーヒーをクロエに頼み、準備してもらいコーヒーを淹れる準備をするレオ。


 各々で朝の支度をしている頃ユリウスは朝食を準備していた。今朝は鮭の塩焼きとジャイアント・ファングボアの肉を昨晩、船で薄くカットして準備した肩ロースでしゃぶしゃぶを準備。


 サラダはクロエが準備した茹でたジャガイモを使ってポテトサラダを作っいく。味付け時クロエが、「塩、コショウだけでなく黒胡椒まで…」と驚いていた。


 汁物は豆腐、ワカメ、玉ねぎを使った味噌汁を準備する。


 全ての調理が一段落した頃、マーノが起きてくる。対応はクロエにまかせユリウスは黙々と調理を仕上げていく。


 調理を全て終え、クロエと共に広間に朝食を準備していく。


「皆おはよう!よく寝れたね?特にマーノさんは朝弱かと?」

「おはよう!昨日は魔力が尽きるギリギリ迄修行させられたからな!お陰でグッスリだ!」

「ユリウスおはよう!レオ何を言っておる!あれぐらいで音を上げる様じゃまだまだじゃのう!」

「皮肉だ!俺はそんなにヤワじゃない!音は上げてない!」


 レオとシドが言い合っている時マーノはユリウスの方言に驚いていた。戸惑いながらもユリウスに反論する。


「え、えぇ。って違うわよ!皆が早すぎるだけよ!」

「そうね!」

「ユリウス!納得するでない!マーノは昔っから朝は苦手なのじゃ!」

「そうです!これでも早い方ですよ!昔は――」

「ああ!!分かったわよ!私が悪かったわ!だからイチイチ昔話をするのはやめて!」


 そんな言い合いを大人がしていると幼い組に入る2匹が我慢できず機嫌を損ねながら文句を言い出す。


「みんな!はやくいただきますしよ!!」

「ノワールオナカスイタ!」


 それを聞いて大人組が我に返りユリウスが代表して謝罪して食前の言葉を言い食事をし始める。


「このおにくはなんてりょうり?」

「それはしゃぶしゃぶ!ジャイアント・ファングボアの肩の肉を使った物やね!タレはゴマポン酢って言うちょっと酸っぱいタレやね!大丈夫そう?」

「あますっぱいけど、ものすごくすき!ユリウスにいちゃんのつくるものはどれもすき!」

「クロエモ!ニィニスキ!」


 純粋な表現に照れて誤魔化すようにユリウスの左右で食べている2匹を撫でる。

 嬉しいのか尻尾を激しく振る2匹。


 食事中にユリウスは早朝のクリシュナとのやり取りを思い出し、ブレスレットの青玉から通信機を人数分と2匹分取り出す。


 見た目2cm大のシールのような物でどちらかの耳の裏に貼れば声に出したり思考したりで相手に繋がるが一旦クリシュナに繋がりそこから相手へと繋がる


 全員の食事を一旦止めてどういうものか何で用意したかを皆に説明しそれぞれ好きな耳の裏に貼っていく。2匹はユリウスが貼っていくが苦戦した。


「説明は以上になるばってん!最後に紹介する者がおるんよ!いきなり脳に響く感じがするばってん気にせんで!では俺の相棒のクリシュナばい!」

『皆様方始めまして。クリシュナと言います。皆様方には喋って賢いゴーレムと思っていただけたらと!』


 最初は皆戸惑っていたがユリウスに「直ぐなれるばい」と言われ各々思考しながら使用する。


「これはスゴイが…慣れないな」

「これは念話みたいじゃのう…」

「ですが念話のできない者にとって非常に便利です」

「そうね!声に出さず連絡できるのは連係が取りやすいわね!」

「これでいつでもユリウスにいちゃんとおはなしできるね」

「ウン!オハナシデキル!ウレシイ!」


 各々使用して感想を言い合いをした所で食事を再開しようとした時家の玄関が勢いよくガシャンッと音をたて開き土間に人らしき人物、3人の男女が入ってくる。


「シド!いつまで飯食ってだい!」


 家に入って来て喋った人物が黒髪をまとめて後ろで纏めており一見短めに見えるが正確な長さは分からない!


 赤眼をしており全身黒尽くめの革鎧、腰にロングソードを装備した160cm前半で眼光は鋭い。


「【ノア】達ではないか!速かったのう!」

「何が「速かったのう」だい!急いで来いって言ったのはアンタだよ!」

「まぁまぁ!落ちつかんか!飯が不味くなるわい!」

「不味くなるってアンタねぇ…」


 ノアと呼ばれた女性が肩を落とし落胆した顔をしている。言っても無駄だと思っているのではとユリウスは思った。3人の鑑定して見る。


 名前:ノア

 種族:魔族(黒虎(コッコ)

 年齢:1056歳

 職業:鍛冶師

 スキル:不明

 称号:不明

 加護:不明

 詳細:不明


 名前:シノ

 種族:魔族(黒獅子)

 年齢:828歳

 職業:戦斧騎士

 スキル:【斧術】【火魔法】【血魔法】【魔力操作】【魔力感知】【気配察知】【豪腕】【体術】【念話】etc.

 称号:聖獣シドの娘、戦斧女王

 加護:聖獣シドの加護

 詳細:ブラック・レオンからの進化。魔獄の森の西の山脈で暮らしていたがシドの呼びかけにより中央の森にやって来た。腹は減っているがノアにより干し肉で我慢している。


 名前:バル

 種族:魔族(銀獅子)

 年齢:750歳

 職業:剣豪

 スキル:【剣術】【盾術】【体術】【豪腕】【剛体】【体力増強】【気配察知】【身体強化】【神速】【風魔法】【回復魔法】【魔力感知】etc.

 称号:聖獣シドの息子、獅子剣豪

 加護:聖獣シドの加護

 詳細:シルバー・レオンからの進化。魔獄の森の西の山脈で暮らしていたがシドの呼びかけにより来た。孫のシルバー・レオガーの事を心配している。腹はとてつもなく減っている状態で干し肉を食べて気を紛らわせているが限界。


 ノアが強いが残りの2人も強そうだと思うユリウス。

 その時ノアの鋭い眼光がユリウスに向けられる。


「おい、お前!今ウチらの事を鑑定したね?初対面でやるとはいい度胸してるね」

「すまん!つい…」


 するとシノ、バルがそれぞれ得物を持ち今にも斬りかかろうとするのをシドがそれを止めるように指示を出す。


「2人ともやめんか!ノアもそう睨むでない!」

「フン!別に睨んでなんかいないよ!元々こういう目をしてるだ!」

「まぁまぁ、これでも食え!碌に飯を食っておらんじゃろ?ユリウス!すまんが3人分の飯を用意してくれんか?」

「分かったばい!」


 シドはゴマポン酢が掛かったしゃぶしゃぶの皿をノアの眼の前に持っていく。

 怪訝そうな表情を浮かべ箸を受け取り一口食べるノア。


 その間ユリウスはキッチンで準備をする。

 見かねたクロエも手伝いにとキッチンへ向かう。


「何だいこれは!」


 キッチン迄聞こえてくる大きな声が家中に響き渡る。

 ノアは一口食べた後皿と箸をシノへと渡して食べるように促す。


 シノは無表情ながら恐る恐る一口食べる。

 すると皿の肉を全て黙々と食べ始める。

 そこで我慢でかなかったバルが口を開く。


「おい!姉貴俺にもくれよ!」

「うるさい!黙ってて…集中したいから…」

「イヤイヤ!全部食う気だろ!」

「…」

「あぁ~無くなっちまうじゃねぇか!お袋からも何とか言ってやってくれよ!」

「バル…アタシも我慢してんだよ…出来るまで大人しく待ってな!」

「そんな〜…そうだ!孫よ!お前のを俺によこせ!」


 よほど我慢ならなかったのか孫であるキッドにせがむバル。


「いやだよ!いくらバルじいでも、ぼくのぶんはあげないよ!」

「何お〜!いいから早くよこせ!」

「子供にせがむでないわ!3人とも靴を脱いで居間へ上がって来るのじゃ!そこで待っておれ!」


 ノアとシノは大人しく広間へと上がる。

 バルだけぶつくさ言いながら上がる。


 暫く待っていると料理を持ったユリウスとクロエがキッチンから出てくきて3人の分とシドのおかわりを渡す。


 渡されたバルは箸は使い慣れてないのでフォークをもらい勢いよく食べていく。


「美味い!美味いぞこれ!人間やるな!」

「バル黙ってお食べ!それより人間のアンタ名前は何て言うんだい?」

「俺か?俺はユリウス・グレイベンだ!」

「そうかい、ユリウスと呼ばせてもらうけどアンタこれはスゴイ美味いね!特にこの黄色見のある白いのは1番美味い相当の手間と香辛料がふんだんにつかわれてるね?」

「分かるのか?」

「分かるね!これでもアタシは一流の職人さぁ!同じ職人として経緯を表するね!それぐらい美味いよ!」


 とノアはポテトサラダを食べてユリウスの事を褒める、横でシノはそうだと言わんばかりに頷いている。


 こうして一波乱あったものの朝食を賑やかに過ごすのだった。




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