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自称日本人の異世界放浪記  作者: sayi
第一章 出会い編
13/33

第13話 クロエの目的


「いただきます」

「「「「「いただきます(イタダキマス)」」」」」


 食事前の言葉を言うが最初レオは聞き慣れない言葉で戸惑っていた。だが、食事を作ってくれた者、野菜を育てた者、肉や魚に対する感謝の言葉としてユリウスから教わった。


 それからレオは食前と食後の「いただきました」を大事に囁いている。

 シドはソウジに教わっており自然と使っていた。

 キッドとノワールもまたシドが食前、食後に使っていた為幼い頃から当たり前の様に使っている。


 クロエもシド同様、ソウジに教わっており昔から使っていた。


 食前の言葉を言い終え皆がそれぞれ食事をしだしクロエも箸を使えたので箸を使って食事をする。

 どんな物かとステーキを一口運び味わった瞬間、今まで食べたことのない美味しさだった為驚いた。


 シドは、クロエの表情を見てしたり顔でクロエに問う。


「クロエ、どうじゃ?美味いじゃろ?」

「えぇ…今まで味わった事のない美味しさです…」

「そうじゃろう、そうじゃろう!ユリウスの作る料理は美味いからのう!」

「何でシドさんがドヤ顔なんよ…」

「そこはユリウスが誇る所だろ?何でシドが誇ってるんだよ…」

「じいさまも、さいしょうたがってたくせに!」

「ウン!ヒトノコトイエナイ!」


 クロエ以外の皆に言い寄られ苦笑いを浮かべるシド。そこで我に返ったクロエが次々と料理を食べていく。その表情はどれも驚きはあるものの満足顔だ。


「どれも美味しいです!サラダのドレッシングやステーキのタレは1からユリウスさんが作られたのですか?」

「そうだね。料理に手抜きはしたくないしこうやって皆が美味しそうに食べてくれるのを見るのが良いかな」

「そうですか…素晴らしいですね!一流の料理人の腕を超えるのに考え方も凄いですね!」

「そうかなぁ?料理人なら当たり前な考え方だと思うけど…」

「決めました!」

「何を?」


 クロエとの会話でテレ顔を隠すユリウスであったがクロエが意を決した顔になると嫌な予感がする。


「最初はユリウスさんの魔力が気になって来たのですが、ここを開拓するですよね?」

「あぁ、拠点が必要だし農業もしたいからね。ある程度の土地を開拓するつもりだ!」

「でしたら私も手伝わせて下さい!人手は多いほうが良いかと思います!それに…」

「それに?」

「私はユリウスさんの料理に惚れましたので弟子にしてください!」

「ハァ?弟子?イヤイヤ!俺そんな大層な者じゃないし教えられることなんてないと思うぞ!」

「いえ!そんな謙遜しないで下さい!ユリウスさんの作る料理はステーキの焼き加減や塩加減等それほど学ぶ価値があります!何よりドレッシングやタレ等作り方を教えて欲しいのです!」


 嫌な予感が見事に的中してしまう。ユリウスはどうしたもんかと戸惑い顔になるもクロエは本気がひしひしと伝わってくる。


 俺はそんな器では無いんだがと思ってしまう。ユリウスはどうしても自分の師匠と比べてしまう傾向があり師匠に比べて自分は他人に教えられる程でもないと考えてしまう。


 そん風に考え込んでいるユリウスを見てレオは助け舟を出す。


「ユリウス。そのレシピは簡単に教えられる物なのか?そう言うのって大体、門外不出なんじゃないのか?」

「そうやね。レシピは師匠から教えてもらった物だからそうやすやすと教える事はできんね!」

「だろ?それにクロエさん!会ったばかりの人間にそこまで聞くのはどうかと思うぞ?」

「そうですね…では信用してもらう為に手伝いからでも良いのでここに居させて下さい!」


 レオが指摘するもそれでも諦められないクロエは手伝いから始めたいと言いよる。レオが何かを言おうとした時シドがそれを止める。


「良いではないか。明日にはワシの一族も来る。料理の手伝いができる者がおった方がユリウスも助かるじゃろうて」

「しかし」

「レオ、そう目くじらを立てるでない!これはユリウスの為にもなるんじゃ!クロエは相当の実力者じゃ!開拓も捗るじゃろうし、クロエが開拓してる間にユリウスは農業をすれば良い!」

「確かにシドさんが言う事も正しかね!早く農業もしたかったし良いかもしれんね…」

「良いのか?」

「ありがとうレオナルド。でも人手は多い方が助かるのも事実やし大食いがいるから手伝いがいた方が俺の負担も減るんやし良い事だと思うばい!」

「ユリウスが良いのなら俺は何も言うことはないが…」


 実際ユリウス一人では色々なタスクがあり過ぎて今が限界だ。それに明日にはシドの一族が30と多い数で来るのだ。レシピは教えられないが手伝いなら助かる。


 数か増える分食料の問題も出てくる。肉は狩りで賄えることが出来るが野菜やその他の食材はそうもいかない。クロエが開拓してくれるのなら農業に専念できる。


 ユリウスの船の技術があれば種を植えれば2カ月で収穫できる様になる。この森の土壌は昨日のうちに調べてあるし改良もできる。


 肥料に関しても農作物を早期成長を促すことが出来るものを作っており味も文句無しの物が収穫できるようなっている。


 後は、農業をする為の場所の確保だけすれば良い。使えるものは使ったほうが良いとユリウスは考えるのであった。


「クロエさん!開拓を手伝ってくれるならこの家に居て良いし、料理は手伝いなら歓迎だ!」

「分かりました!ありがとうございます!改めてよろしくお願いします!後私の事はクロエと呼んで下さい!」

「あぁ、こらこそよろしく!それは無理かな…さん付けは癖だし」

「そうですか…」


 ちょっと落胆気味になるクロエだったがこれから頑張れば良いと思い前向きの顔になる。


 そんなやりとりを終え食事も終了し後片付けをし終え各々の事をし始める。レオはシドと修行に、ノワールは狩りへ、ユリウスはキッドとクロエと共に開拓をする。


 クロエは糸を使って次々と木を切っていく。

 流石に蜘蛛神なだけはあるなとユリウスは思う。

 キッドはそれを見て負けじと風魔法を使い木を採伐していく。これなら俺は農業に専念できるなとユリウスは思い拓けた土地をクワで耕していく事にする


 作業をする事3時間で大分森が拓けて来た。

 場所が確保できたおかげで農地も耕すことができた。

 ユリウスはタバコを吸いながら一服をする。


「ふぅ~。だいぶ開拓出来てきたな」

『愚主良かったですね!一人だったら過労死してましたよ!いや、して下さい!』

「お前なぁ〜!主を直ぐ死なそうとするんやなか!」

『えぇ〜…ソッチのほうが面白いじゃないですか!』

「全然面白くなかよ!」

『チッ!それよりもノワール様が狩って来たジャイアント・ファングボアの解体しなくて良いんですか?』

「今舌打ちしたよね?ハァ〜全く……そうやね今から解体しますか。夜の飯にもしたいし!」


 そう言うとタバコを携帯灰皿に消し収納からジャイアント・ファングボアを取り出して解体をし始めるユリウス。

 

 全長5m程度の大きさなので時間が掛かるが丁寧に血抜きをし毛皮を剥がし立派な牙も何かに使えると思い収納していく。


 解体をしていたらノワールが狩りを終え獲物を持って帰ってきた。一度で持ってこれないので何度か森を行き来しながら持って来る。


 ノワールが狩って来た獲物はどれもホーンデビルラビットだったが10匹と大量だった。

 ノワールを褒め頭を撫でてノワールがご機嫌よくなると森を開拓していたキッドがやって来る。


「ノワールだけずるい!ぼくもがんばったよ?」


 ハイハイと言いながらキッドも撫でる。

 日も暮れてきたのでクロエも戻って来てキッドとクロエが採伐した材木を収納しに行きながらついでに幹を分解魔法で分解していく。


 今度は倒れないように魔力を調整しながらやっていくが中々難しい。まだ魔法に慣れてないので魔力を多めに放出してしまう。


 そこにクロエがやってきて魔力のコントロールの仕方を教えてもらう。クロエの教え方が良かったのか徐々に魔力の放出を抑えることができた。


 幹を全て分解し終え、タバコを吸うユリウス。


「ふぅ~。やっと終わった!ありがとうね。クロエさん!」

「いいえ!これぐらいの事なんともありません!ユリウスさんは魔法に興味ありますか?」

「うん!あるね!」

「そうですか。それならうってつけの人物が居るのですが連絡してもいいですか?」

「うってつけか…別にかまわないが…」

「分かりました!」


 と言うとクロエはアイテムボックスから20cmぐらいの水晶を取り出し魔力を流し始める。流し始めて数分で水晶が光り水晶から声が聞こえてくる。


『は~い。誰かしら?』

「クロエです!久しぶりですね【マーノ】!」

『あら〜。クロエ!久しぶりじゃない!どうしたの?』

「今魔獄の森の中央にある湖に居るのですがあなたに頼みたい事がありまして」

『あら〜。昨日強い魔力反応があった場所じゃない!今私シュナイゼルにいるから気づいて行こうと思っていた所何だけど…あなたでも手に負えない者だったの?』

「いえ!そう言うわけでもなくてあなたにその方に魔法を教えてもらえないかと…その方は異世界人でして…」

『まさか!あの国が仕出かしたんじゃ無いでしょうね!?』

「それも違います!シド曰くアクアジーネ様の加護持ちだとか」

『えっ!?シドも居るの?それにアクアジーネ様の加護持ち?分かった!今直ぐ行くわ!』

「えっ?今じゃなくても――」


 するとユリウスとクロエの前に魔女のような黒色の格好をした160cm前半の紫色の髪を伸ばした女性が現れる。


 事の成り行き見ていたユリウスが転移系の魔法ではないかと考えているとその女性はユリウスに近づき品定めするように見る。


 名前:マーノ・グレーデン

 種族:魔人

 性別:女性

 年齢:720歳 

 職業:大賢者

 スキル:不明

 称号:不明

 加護:不明

 詳細:不明


「ふ~ん。只の中年にしては中々の実力があるようね!それに私を鑑定するなんていい度胸してるわ!」

「マーノいきなり来るなんて…」

「良いじゃない!私も気になってたし、どのみち来る予定だったのよ!」


 おちゃらけた雰囲気をだすマーノのだったがいきなりガラッと雰囲気を変え威圧をユリウスに向ける。


「で?あんた何が目的?事と次第によっては殺すわよ!」








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