表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/33

24・転生者



今日の去り際にヒロインがつぶやいていた言葉。



「悪豚じゃないの?なんで美少女?バグ?」



悪豚なんて言葉はこちらにない。

バグなんて言葉はもっとない。



まさかのヒロインも転生者ですか!




悩んでいても仕方がないけど、少しは考えないといけない。


ヒロインが転生者なら、話せばなんとかなるんじゃないかしら。

誰も処罰されない結末を、ヒロインが避ければできるはずだ。


一番近い出会いイベント潰したら、話をしてみよう。



そう心に決めてその晩は、眠りについた。










あれから、ローズマリーと話をしようと思っていたのだが、なかなか話をする機会がないまま、最初の出会いイベントの日が来た。



宰相の息子アレクシス様とのイベントだ。



人気のない図書館で、二人が同時に同じ本に手を伸ばし、手と手がふれあい運命の出会いが始まる。


アレクシス様は魔法オタクなので、同じ魔法の本に興味を持つ美少女に心ひかれるのだ。


う~~ん、乙女ゲームらしいべたな出会いですね。



本の題名は「希少魔法辞典」。

だがしかし、二人が同じ本を手に取ることはない。



私が先に、借りてしまっているからね!



イベントは起こらないと思うが、念のために放課後の図書館に向かう。


二人から見えない位置にこっそり隠れる。



しばらく待っていると、ローズマリーがやってきた。

すぐにアレクシス様もくる。


二人とも同じ本棚に向かう。


「あれっ?」


ローズマリーの声が聞こえてきた。


やっぱり転生者でビンゴのようだ。

そこにあるはずの本がないから、驚いたのだろう。



アレクシス様はただ、本棚を見ている。


気を取り直したらしいローズマリーがアレクシス様に声をかける。


「あの、ここに 希少魔法辞典 という本があったと思ったのですが、ご存じないですか?」


と聞いている。


やばい、それでもイベントと同じ効果があるかもしれない。



「すまないが、記憶にない」



そうだよねー通い始めたばかりの学校の図書館の本なんて、まだ把握していないよねー。

良かった。



そっと出ていこうとしたら、カツと小さな靴音がなってしまった。



「カレン。君も本を借りにきたのか」


アレクシス様に声をかけられてしまう。


「いえ、返却です。それではまた!」



胸に抱えている本は当然「希少魔法辞典」ヒロインに見られたくない。


「ふ~ん、君もこんな本を読むのだね、まあ、希少な魔法使いである君が読むにはふさわしいか」


アレクシス様はいつの間にかそばに来ていて、私の持っている本を手にしていた。


やばい、ヒロインが睨んでいる。

希少とか魔法とかアレクシス様の言葉で、私が何の本を持っているのか気が付いたはずだ。

私が転生者だとバレバレだ。


「やっぱり君も魔法に興味があったのだな。

 希少魔法に関心があるものは少ない。

 今度、うちに遊びに来た時には、私のところも訪ねて欲しい」


にっこりとほほ笑むアレクシス様。

美形攻略対象様の笑顔、いただきました。




ヒロイン様の睨み、いただきました。

主人公に成り替わろうしているわけじゃないんです。

でも、説得力がないですね。








アレクシス様が図書室から出ていく。

私も一緒に出ようとしたのだが・・・・。




「カレン様。お話があるのですが」




逃げたいです。

が丁度よいのでしょうか。






ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ヒロインこっわ!悪役令嬢もこっわ! ヒロインがどう出るか楽しみです。 [一言] ジャンルですが、異世界〔恋愛〕向きじゃないかなと
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ