11・孤児院2
さて。
みんな揃って、可愛い幸せ生活を目指す私。
自分がきれいになることが目標だったのに、いつの間にかやりたいことが変わってしまいました。
もちろん、不細工すぎて悪役令嬢に目を付けられ、ヒロイン虐めの実行犯にされ、修道院で一生を終えるバットエンド回避が一番なんだけれども。
あの孤児院はほっておけないです。
背中が傷だらけの子も何人もいたし、私と同じ豚っ鼻の子もいたし。みんなまとめてきれいにします!
衣食住も改善したいしね。
私の魔力とお小遣いじゃ、出来ることは限られているしずっと続けられることではない。
けど、一度何も困ったことがない状態にしてあげれば、そこから自力で這い上がれる力がある子はいるはずだ。
落とし穴に落ちたところから抜け出すのは本当に大変なのだ。
それは、前世で落ちてた私にはよくわかる。
美しい顔じゃなくても普通の顔。
それだけでも、人生は変わる。
人は見た目じゃないとかいう人いるけど、普通の顔以下の人は言わない。
見た目は大切。
第一印象は見た目。
ブツブツの肌より、すべすべの肌の方が本人快適に決まっている。
吹き出物だらけの顔だってだけで、汚いもの扱いされるなんて、よくあることだ。
みんな公平にきれいな顔になれば、ホントの意味で中身で勝負できる世界になるだろう。
ってことで。
私は孤児院の改革から始める。
新しい服を子供たち全員分18着買うと、私のお小遣いじゃ他に何もできなくなってしまうので、市場で木綿の布を大量に買ってきてもらった。
オフホワイトと紺色と薄目の紺色。
エイミーと私だけじゃ無理なので、裁縫の特異な他のメイドさんたちにもお手伝いしてもらう。
孤児院の子供たちの服を縫うと言ったら、平民の下っ端メイドさんたちが喜んで協力してくれた。
男の子はオフホワイトのチュニックタイプのシャツに紺色のズボン。
女の子は薄い紺色のワンピース。
汚れが目立たなくていいと思う。
男の子には胸元に色んな形の葉をポイント刺しゅう。
女の子には胸元に色んな花のポイント刺しゅう。
革のブーツも買ってあげたいけど、全員分は高くて買えないから、使いっ走りなどして稼いでいる大きな子たちの分だけ買った。見た目が良くなれば、お店なんかでも働ける子もいるかもしれない。
十日かけて、必死で縫物をしました。私はあまり戦力にはなれなかったけど、メイドさんたちが頑張ってくれました。
頑張ってくれたメイドさんたちにもちろんお礼はしたよ。
多すぎる黒子を消してあげたり、低い鼻を高くしてあげたり、一重の眠たそうな目を二重のパッチリにしてあげたり。
やっぱり皆、泣くのね。
お嬢様に一生ついていきます!!
と嬉しい言葉をもらい、洗い替えの分も頑張ってつくってくれるそうです。
泣いた後は全員ニコニコ。
嬉しい。
私も馬鹿にした目じゃなくて、好意的に見てくれる人が増えて、本当に嬉しいです。
新しい服とお菓子をもって、再び孤児院を訪れる。
現場でこそ私の力は生きるのです。
最初にお菓子と服を渡す。
「新しいお洋服なんて初めて!」
「布がやわらか~い!」
「かわいい~」
「カッコイイ」
「「「お姉ちゃんありがとう!」」」
うん。
嬉しい。
新しいブーツを上げた大きな子供たちは、さらに喜び跳ねている。
「「「足が楽!」」」
張り切って働いて、お金を稼いでね。
前回きれいにしてあげられなかった子供達を順番にみていく。
背中に鞭で打たれたような酷い傷跡。
私みたいな鼻の穴が見えてる子。吹き出物だらけの子。
魔力の限界まできれいする。
私の魔力が増えたおかげで、残すは三分の一くらいになりました。
限界がきたら帰ります。
服の布地とブーツを買ったので、お小遣いが少し寂しくなりました。
でも、もっとしてあげたいことがあるからお金を稼がなければ。
それからしばらく、競歩の時間を減らして、昼間もルビーとサファイアの加工をすることに。
お父様から最初にもらった難ありの石が減ったので、おかわりをもらいに行きます。
「お父様、カレンです」
美しく緻密なカットを施され、きらめくバラになった宝石たち。
お父様は大変喜び、私をほめてくれました。
そして同じような石をまたもらい、更にもっと売り物にならない濁ったくず石も、もらってきました。
直径五ミリほどの濁った石も、私の魔力で澄んだ石になり、バラの加工をすれば耳飾りや指輪のアクセントになります。もっと小さな石も澄んだ石にして、丸くすれば宝石箱の飾りなどに使えます。
これもお父様にこうして使って欲しいと伝えると、カレンは素晴らしいと感心してもらえました。
やりがいがあります。
昼間だけれどもベット上で作業。
限界突破まで石の加工をします。
気絶して、目を覚まし、夕食を食べて、入浴して。
ベットに入って、限界まで加工して、気絶して朝を迎える。
それからまた朝食を食べて・・・・・散歩してとかとかのはずだったのですが。
次の日の朝は、メイドさんに囲まれて目が覚めると、メイドさんが部屋に大勢入ってきました。
よろしくお願いします。




