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音ゲー姫が風俗に堕ちるまで  作者: 早漏軒 包茎珍法老師
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その2・初陣

このデリヘルは20代から40代まで色々な女の子が働いている。

中でも「みるく」と「舞子」の2人がかなりの人気で2週間先まで予約が一杯な程だ。


支配人でオーナーの彩子も心配になる程の予約の埋まり具合に「みるく」と「舞子」は大丈夫だ、と笑顔で返していた。


電話が鳴る。「はい、『Empress』です。」彩子が電話応対をする。

「申し訳ありません、「みるく」ちゃんは再来週まで予約で一杯なんです…。」彩子はスケジュール帳をめくって確認する。


3件目の電話でフリーの依頼がやってきた。

「60分3000円の子ですか?大丈夫ですが、この子に限りチェンジは不可となっておりますがよろしいでしょうか?」彩子は客に『みゆき』に限りチェンジは不可と伝える。


90分の指名が取れた。基本料金4500円に指名料金と交通費を合わせて6500円で指定されたホテルに美樹を送る事になった。

運転手役の古参から美樹に初陣だが客はシビアだから手を抜くなとアドバイスされる。


超絶的な安さには裏が有るのは当たり前。客が美樹の容姿に苦情が入らないかが彩子の悩み処かもしれない。

逆に見た目さえ気にしなければ美樹次第だがかなり安く遊べるので「みるく」と「舞子」とは逆の意味で名物になれるチャンスかもしれないのだ。


客から指定されたホテルの近くに到着すると美樹は古参から激励を受けてクルマから降りてホテルへと向かったのである。


料金が美樹の4倍である「みるく」と「舞子」は月に数十万円の取り分を稼いでいる。

彼女達は美樹とは違い、「みるく」は大学の奨学金の返済の為に「舞子」は病気で働けない親の為に出張姫となって毎日身体を磨り減らす感じで働いている。

見た目もグラマーで性格も悪くなく、サービスも上々なので口コミで広まって今の状況になっていった。2人共に高級店で働ける容姿なのだが単価が安い店の方が気軽に予約してもらえて却って高級店に居るより稼いでいけると話していた。


その真逆を行く美樹の初陣は「チェンジ不可」と言う制約のおかげで時間途中で打ち切られる事は無かったがあまり良い評価では無かったようだ。


この日の美樹はこの一件だけで稼ぎは4000円程だった。これではカードローンの返済すら儘ならない状態だ。


新人だから、と店のサイトで触れ込んで客から大目に見てほしい、と彩子も画策はしているが下手したら美樹はフリーの「イベント要員」にするしか生きる道がなくなるかもしれない、とリーダー格の従業員に話す。

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