↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

64/126

第22話 転がり込んだ猫

 やがてそのカナセを乗せた舟は姉妹達と共にラッツ村に到着すると水に浸かった干潟へと入っていた。

 舟が桟橋に辿り着いた頃にはもう日が西の空に傾き始めていた。

 三人は老人と別れるとその足で孤児院へと向かった。

 孤児院は可愛らしい二人の来客の到来に大騒ぎになった。

「みゃあ! お子様が一杯にゃ!」

子供達の人だかりの前に姉妹は困惑する。そんな子供達の前にカナセは言った。

「この人達も逃げて来た人達だ。悪いが土産は無しだ」

「何だよ、手ぶらかよ……」

 それを聞いた数人の男の子達は離れていった。

 一方、女の子のグループは素直に姉妹を歓迎してくれた。

 皆で孤児院に入るとカナセは先に保育士のオバサン達の所に行った。

 そして二人を暫く滞在できるように取り計らった。

「数日で良いから頼むよ。俺に免じて二人を泊めてやってほしいんだ」

「それは良いけど、カナセ君、ここがファイタスの施設だって知ってる?」

「勿論さ。だから余計な事は言わない様に約束させる」

 オバサン達は素性が知れないふたりを少し警戒している様だ。

 しかし姉妹が目の前に現れた途端、そんな警戒心は氷の様に解けていった、

「みゃあ! ご迷惑お掛けするニャ! 姉のスズコと」

「妹のタマコにゃ! よろしくお願いしますなのニャ!」

 その猫の様なかわいらしさにオバサン達もすぐに二人を気に入った。

「数日と言わず何時までも居て頂戴。良かったら村に住めるようにして上げようかしら」

「それは済まないニャ」

 二人はオバサン達の了承を取り付ける事に難なく成功した。

 その後、カナセは二人が寝泊まりする寝室へと連れて行った。

 部屋はカナセの隣の来客用の寝室だった。

 来客用と言っても寝具があるだけで特別な装飾や設備がある訳ではない。

「じゃあ、食事の時にまた呼びに行くから」

「判ったニャ~。待ってるニャ~」

「カナセ・コウヤ?」

「なんだ? なにか気になる事でもあるのか?」

「良くしてくれてありがとニャ~」

 そう言ってパールが投げキッスをするとカナセも嬉しそうに手を振りながら部屋を出ていった。

 部屋の中が姉妹、二人きりになると、まず妹は扉に耳を当てた。

 外からはカナセと見知らぬ女の子との話声が聞こえる。

「あら、カナセさんおかえりなさい」

「ただいま、エルマ」

「魔煌書は見つかりました?」

「それが色々あって全然だったよ……」

 パールはそれが他愛もない会話だと判ると姉に手で合図した。

 それを見た姉はカバンの底に隠し持っていた小さな箱を取り出した。

箱は窓の傍に置かれると折りたたまれたアンテナを伸ばし、付属していたイヤホンを耳に嵌め、小さなマイクを口に当てた。

 箱の正体は携帯型の魔煌無線機だった。

 ベールはコアを起動させ、ダイヤルで周波数を合わせ始めた。

「CQ、CQ、こちらペルシャ猫ニャ、猫カフェどうぞニャ……」

「こんな遠くから届くのかニャ~」

「まあ、任せるニャ。猫カフェ、応答願うニャ。こちらペルシャ猫。ヒゲオヤジ応答するニャ」

「……コチラ猫かふぇ……店長ノひげおやじ、ドウゾ」

 雑音の向こうから警備隊本部の無線手の声が聞こえた。

「みゃ! 聞こえたニャ」

「こちらペルシャ猫。カワセミを発見、現在、妹と一緒に観察中ニャ。捕獲の為、四時間後、鳥網二つを送ってほしいニャ。場所はラッツ村、応答されたしニャ」

「了解、四時間後ニ鳥網ヲオ届ケスル。我等一同、健闘ヲ祈ル」

 通信が終わるとベールが妹に向かって言った。

「聞いた通りニャ、今夜九時に作戦を決行するニャ。上手く行けばウチ等はあの103のグエンと情報部を出し抜く事か出来るニャ。ボーナスはウチ等の物ニャ!」

「うみゃ、判ったニャ……。けど姉者」

「なんニャ?」

「カナセ・コウヤにはあまり乱暴したく無いニャ」

「ウミャ? それはどういう事ニャ、妹者」

「聞いた通りニャ、姉者。痛い思いをさせるのはかわいそうニャ」

「そうは言っても向こうが抵抗したらそうもいかないニャ。けど何でそんな事を今更、言い出すのニャ。あの男は一応敵なのニャ」

「それはニャ……」

 すると突然、妹はモジモジとしながら口を濁す。

「らしくないニャ! 姉者にはっきり言うニャ!」

「好きになったかも! ……って事ニャ!」

「ふみゃ? ミャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 思いも依らぬ妹の発言に姉は思わず大声を上げた。

「大変ニャ! 妹者が発情したニャ!」

「発情はあんまりな言い方ニャ……。ウチだって女の子ニャ……」

「けど突然、どうしてそうなったニャ!」

「あのカナセ・コウヤは親切にゃ。見ず知らずのウチ等をいろいろ助けてくれたにゃ。あんないい男他に無いにゃ~」

 文字通り猫なで声で妹は惚気てみせる。

「うみゃ、確かに今までウチ等の周りには居なかった感じの男ニャ。しかし今日初めて会ったばっかニャ。ちょっと恋するには早すぎだと思うニャ」

「うんにゃ、恋は直観力ニャ。理屈なんてどうでもいいニャ~」

 妹は飽くまで乗り気だ。そんなパールをベールは今まで見た事が無い。

「うみゃ~、不思議な事もあるものニャ~。妹に好きな人が出来たニャンて……」

「フフン~恐れ入ったかニャ? これで姉者より大人の階段を先に上ってやったニャ!」

「うみゃ!  それは聞き捨てならないニャ! 姉者を置いてけぼりはズルいニャ!」

「それは無理ニャ。乙女の恋は暴走機関車の様に止められないニャ~」

「フミャアァ! ダメにゃ、ダメにゃ、ダメにゃ! ならウチも恋するニャ! カナセ・コウヤを奪い取るニャ!」

「だ、ダメニャ! それは横取りニャ! 泥棒ニャンコにゃ!」

「そんな事ないニャ! 恋は駆け引きニャ! 奪い取った方勝ちニャ!」

「ダメニャ、姉者! 最初に唾付けたのはウチにゃ! フ~~~~~~~~~~~~!」

「フ~~~~~~~~~~~! ダメじゃ無いニャ! 妹の物は姉の物、姉の物は姉の物ニャ!」

「おい、ちょっとそこの猫娘達」

「ミャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 カナセの突然の呼びかけに、二人が仰天しながらひっくり返る。

 彼はドアを開けて目の前に立っていた。

「な、なんニャ! レディの部屋にノックもせずにいきなり入るのは失礼ニャ!」

「ノックは何回もしたさ。そんな事より晩飯だから呼びに来たんだ」

 焦燥する二人を見て逆にカナセの方が困惑する。

 まるで悪いのはこちらの様な言われようだ。

 一方、カナセに会話を聞かれたと思った姉妹はばつが悪そうに顔を赤らめる。

「わ、判ったニャ。晩御飯だニャ。一緒に行くニャ……」

「でも、今の話……、聞かれていたなら恥ずかしいニャ」

 しかしそんな乙女の気持ちはカナセには判らない。

「じゃあ、呼んだから早く来てくれよ」

「は~い、にゃ~」

 気を取り直した二人は立ち上がりカナセの後に付いていく。

 姉妹が食堂に入ると、早速、恒例の新人の挨拶が行われた。

「タマコにゃ~ん」

「スズコにゃ~ん」

「皆、よっろしくにゃ~ん」

 晴れ晴れとした明るい挨拶を前に孤児院に居る誰もが彼女達を歓迎した。

 二人が座るテーブルにはすでに料理が用意されていた。

「オバサン、悪いね。無理言っちゃって」

 二人の向かい側に座りながらカナセが礼を言う。

「いいのよ。こんないい子達なら大歓迎よ」

「お相伴に預かりますニャ」

 姉妹は警戒心を持たれない様、愛想良く、そして丁寧に振舞う。

「さあ、大したものは無いけど沢山お上がり」

 三人の前に出された物は米パンと海藻のスープ、そしてナマズのフライだった。

「地味な田舎料理は舌に合わないニャ~」

 心の中で二人は同じように思う。

 しかし出された限りは食べねばならない。でなければ先方の好意を蔑ろにした事になり、カナセに余計な警戒心を持たせる事になる。

「あ~ん……にゃ」

 姉妹はスプーンを取ると目を瞑ってスープを口に含んだ。

「ニャ!」

 二人が同時に声を上げた。

 本当に美味い! 思いも依らぬ田舎料理の美味に二人の舌が唸る。

「と~っても、おいしいニャ!」

「こ、これは干し魚のエキスニャ!」

「二人とも判るか? 干したタンチュイーを出汁に使ってるんだ」

 自分で作ってもいないのにカナセが得意げに語る。

「タンチュイーなんてウチ等が住んでた淡海では獲れない高級魚ニャ!」

「それをスープのエキスに使うなんて贅沢ニャ!」

「だから言ったろ? 味は保障するって」

 二人の舌に合った事がカナセにも嬉しかった。

 お陰で食事も楽しくなる。

 暫くしてオバサン達が姉妹に聞いた。

「確か二人はゴディバからやって来たんだよね」

 ゴディバはこのロータスの首都でウラ鉄のお膝元だ。

「その下層界ニャ」

 それを姉のベールが答え直す。下層界は貧民街だ。そこから貧乏が嫌で逃げて来たのならオバサン達の中でも合点がいく。

「道理で……。なら二人は逃げて来たって訳ね。気の毒にねぇ……」

 オバサン達の表情が同情する様な憂いを帯びる。

「けど今日の昼間に聞いた話ではウラ鉄は貧乏人にやさしいって言ってたけど」

「そんなのデタラメにゃ。誰が言ったニャ?」

「確か学徒勤労隊って言ってたかな?」

 カナセはリーナ・ミルデが昼間言った事をそのまま話した。

「確かにそんな話はあるのは事実ニャ。けどやっぱり半分は嘘にゃ」

「嘘って?」

「全部、最初だけの期限付きって事ニャ。学校やお医者だってタダなのは最初の二年間だけニャ。それに貰える仕事の御給金なんて、安くて安くて、ほとんどボランティアみたいな金額で、普通ならやっていけないニャ」

「看板に偽りありって事か……。じゃあ、ウラ鉄に支配されているロータスの人達は不満だらけじゃないのかなぁ?」

「そりゃもう、うんざりニャ。得をするのは幹部や上級職員以上ばっかりで下っ端は何時も貧乏でミャーミャー言ってるニャ」

「そいつは酷いな……」

 カナセは二人の話を聞きながらカップに入ったお茶をすすった。

 だがそれはどこでも同じだ。何時も得をするのはロッゾ・カルやエニール家の様な連中だ。それに戦争が社会を疲弊させ互いの格差に拍車を掛ける。

 そして姉妹の話はその部分だけは事実だった。

 実際、二人が生まれた頃のカッツェ家は貧しかった。

 その頃の自分達を思い出すだけで寒気がする。

 父は兵隊に取られてどこかの国でとっくに戦死していた。母は残された姉妹を養うために下層界で如何わしい商売をしていた。しかし双子を養うのに精一杯で貧乏からは決して抜け出せない。

 そんな出口の見えない生活のせいで二人は実の母親の憂さ晴らしの玩具にされた。

 毎日、罵声を浴びせられ、時には手を挙げられた。

 ウラ鉄からの特典の期限はとっくの昔に切れており、貧窮は母が下層界の落盤事故に巻き込まれるまで続いた。

 理不尽な暴力の日々。それでも生きて来れたのは姉妹で助け合い励まし合ってこられたからだ。

 そんな二人に転機が訪れたのはウラ鉄が孤児に対して強制的に行う魔煌士の適性検査だった。それに姉妹揃って高得点で合格し、検査官の勧めもあって入隊した。

 それからやっと姉妹は人として真面な生活が送れるようになった。

 考えるまでも無く姉妹の人生の周りには常にウラ鉄によって巡り回っていた。

 貧乏なのも今の地位に居られたのも全てウラ鉄があっての事だった。

 そしてそれが彼女達の「普通」だった。

 だからウラ鉄の為に戦う事も人を騙す事も疑問を感じる事はない。

「それで二人はこれからどこに行くんだ? やっぱり行く所なんて無いんだろ? ならこの村に住んじまいなよ。俺で良ければここの人に取り合ってやってもいいぜ」

「それは遠慮するニャ。さっき妹者とも話合ってたけどジゴバ領に行ってみようかと思ってるニャ」

「そうニャ、明日にでも出発するつもりニャ」

「ジゴバ領か……」

 カナセの頭の中でゼー・ジゴバの顔が浮かぶ。

「何でジゴバ領なんだ?」

「あそこはお米がいっぱい穫れるって聞いたからニャ」

「まあ、食うに困らないのは良い事だもんな。けど何か宛てはあるの?」

「全然無いニャ」

「ならあそこは多分、余所者にはうるさいと思うぜ。親分に気に入られたら別だけど」

「カナセ・コウヤはその親分を知ってるニャ?」

「ああ、色々とな」

 そんな時、傍で片付けを始めていたオバサンが助言する。

「だったら一度、親分さんに聞いて上げてみたら?」

「聞いてあげるって?」

「良い子が居るんだけど使って上げられないかって手紙を書くのよ」

「う~ん……」

「だって可哀そうじゃない。遠い所から来てるのに宛てもないなんて。それも女の子なのよ。推薦状くらい書いて上げなさいな」

「そうだよね。じゃあ一筆、書いてみるか」

「そうしなさいな。その間、返事が来るまでここに居ても良いからさ」

「そ、そんな親切、困るニャ!」

「そうニャ! 今日初めて会った人にそんなにしてもらっちゃダメニャ」

「良いじゃないか。俺とオバサンが良いって言ってるんだからさ」

「判ったニャ。にゃらお世話になるニャ」

「なるニャ。お願いするニャ」

 そう言って姉妹は深々と頭を下げた。

「なら早速だけど、頼みごとを聞いてもらえないかしら」

 オバサンが三人の前に言う。

「何だい、オバサン。頼み事って?」

「カナセ君じゃないわ。あるのはそっちのお二人さん」

「何ニャ? 出来ることならドンと来いニャ」

「じゃあ、小さな子達がお風呂に入るのを手伝ってくれる。ちょっと熱を出した子が他に居てその看病で手が回らないの」

「何だ、そんな事なら俺が一緒に入ってやるのに」

「駄目駄目。あなたが入ると女の子達が嫌がるわ。だから二人に頼んでるの」

「やれやれ。難しいなぁ、年頃のレディって奴は……」

 カナセは笑いながら肩を竦めるとオバサンが再び訊ねる。

「それでどう? もう暫くした後で良いからお願い出来る?」

「OKニャ。お背中流し任せるニャ」

「これも一宿一飯の御恩ニャ。喜んでやらせてもらうニャ」

 二人はオバサンの頼みを快諾した。

 そして食事を済ませた後、そのまま浴場へと向かった。

 作戦前に野暮用だがここの警戒心を解くには丁度良い。

 それに昼間の移動の後て汚れを流したい気分もある。

 早速、姉妹は脱衣室で素っ裸になると勢いよく扉を開けて浴場へと入っていった。

「さあ風呂ギライの悪い子はどの子かニャ!」

「ウチ等が体の隅々までキレイキレイにしてやるニャ!」

 しかし姉妹が立った湯気の先に女の子の姿は僅かでどの子も幼子だった。

 代わりに風呂場に居た大半が日焼けと泥と垢で赤黒くなった少年たちだった。

「お、女だ! 女が入って来た!」

「二人ともボインボインだぁ!」

 少年達のギラツク視線が姉妹の裸体に集中する。

「みゃみゃみゃみゃみゃみゃみゃみゃみゃみゃみゃみゃー!」

 姉妹はその熱い眼差しに驚愕した。

 相手が子供でも異性の前に視線を晒すのは姉妹揃って初めての体験だ。

「み、見るニャー!」

 二人はその場にペタンと伏せた。そして懸命になって裸体を隠そうとする。

 だがそんな二人を子供達が囲むと思い思いに囃し立てた。

「スゲー、キレイな人だぁ」

「みゃ?」

「肌もスベスベでキレイ……」

「みゃ、みや?!」

「でもメイヴィス姉ちゃんよりもオッパイちっちゃいよ」

「みゃ! 誰ニャ! 阿婆擦れメイヴィスよりちっちゃいって言ったのは!」

「そうニャ! 本当にちっちゃいかもっと良く見てみるニャ!」

 メイヴィスがウラ鉄の兵士時代、二人は彼女と共に戦った。そして袂を分かち合った時から幾度となく死闘を繰り広げて来た。

 そんなメイヴィスと見比べられて負けたとあっては女としての沽券に関わる。

「さあ、じっくり見るニャ!」

「こんなキレイなオッパイ、そんじょそこらではお目に係れないニャ!」

 二人が胸を張って両方の乳房を晒すと、穢れを知らぬ薄桃色の乳首が浴室内の湯気で赤く染まっていく。

 姉妹の美しい肉体美を前に子供達も大はしゃぎだ。

「わーい! ボインだぁ」

「おっぱいだ、おっぱいだぁ!」

「ふたりとも同じおっぱいだぁ!」

「どうだ、参ったかニャ? お前達オコサマとは違うんニャ!」

「参ったのなら、皆観念してそこに並ぶニャ。ウチ等がしっかり洗ってやるニャ!」

 そう叫んだあと、姉妹は子供達に飛び掛かった。ベールが男の子のひとりを羽交い絞めにするとパールが石鹸を塗りたくったブラシで局部を洗い始めた。

「うわぁ! や、やめて~」

「どうニャ! そのかわいいチンチンをキレイキレイにしてやるニャ!」

「く、くすぐったい!」

「観念するニャ! でもまだまだニャ! これからお尻の穴も洗ってやるニャ!」

 開き直った姉妹に怖いものは無い。

 二人は捕まえた男の子の全身をキレイさっぱり洗い終わると次の獲物に飛び掛かった。

 その動きはさながら子ネズミに襲い掛かる猫の様な俊敏さだ。

 そうやって子供達は次々と姉妹によって全身を洗われる。

「デリケートな女の子はやさしく洗うニャ~」

「きゃー、くすぐったい!」

 お陰で浴場の中は大騒ぎとなった。

 そして楽しげな姉妹と子供達の声は浴室のタイルに反響し続けていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。