第2話 燧石の火花
ゴディバ市内が暴動の現場に変わった頃、ファイタスの小部隊が町の沿岸部へと移動しいた。
そこには幾つかの人工的な高台が海岸線に沿って築かれ、その頂上に堡塁で囲まれた巨大な砲台が並べられていた。
砲台の砲は45口径410㎜連装砲が三基ずつ。
この淡海に浮かぶどの軍艦の砲よりも大きく強力なものだった。
砲台はゴディバの守護神だった。
市街地を囲む様に備わった堡塁は計七ヶ所、常に淡海に向けられ、ウラ鉄本部とそれに付随するゴディバの街を他国の侵略の手から守り続けていた。
その堡塁の中のひとつにファイタスの小部隊が取り付いた。
堡塁の名称は「007號堡塁」ゴディバの中で最南端の堡塁だった。
堡塁の麓の地下水路にファイタスの小部隊が身を潜める。
小部隊のメンバーは情報部所属のラーマ・パトリックと彼女を援護する腕利きの歩兵小隊の三十名、そして部外者がもう一人、ラーマの目の前に立っていた。
部外者は男で帽子を深くかぶりマスクと眼鏡で変装し正体を隠していた。
だがラーマとは知り合いらしく、彼女は書類の束の入った封筒を男に渡していた。
「はい、これを彼に渡しといて。前に言ってた報告書よ」
「判った。しかしよくこんな物、渡す気になったな……。黙ってたって良かったんじゃないのか?」
「もう嘘吐きは終わりにしたいの。新しい時代を向かえる為にね」
「新しい時代?」
「その為にも、古きものは捨て去るべき、そう思わない?」
「成程、意味深な言葉だねぇ……お前さんが言うと」
そう言いながら男は受け取った封筒を懐に仕舞い込んだ。
「さてこっちはもう行くけど。せいぜい新しい時代を迎えるまでは死ぬなよ、ラーマ」
「そこまで言うなら、こっちも手伝ってよ。あなたなら破壊工作員として大歓迎よ」
「止してくれよ。俺はまだ死にたくないんでね。へへへへ……」
男は笑いながら封筒を小脇に抱えると、ラーマと別れた。
そして地下水道から離れ、闇の奥へと消えていく。
「さてと、始めましょうか」
ラーマは男と別れると、今度は離れていた所に居た小隊長の肩を叩いた。
「これより前進する。周囲警戒を怠るな」
小隊長の名はハグニット。元ロータス軍特殊部隊の隊員で解放戦線の中でも歴戦の猛者だった。
小隊は地下水路を出ると、闇夜の中を速やかに前進し007號堡塁の頂上に向かって前進した。
目標は410㎜連装砲台三基、他の堡塁と同じ形状をしていた。
ラーマを堡塁の外側に残して小部隊が潜入する。
早速、堡塁の内側で幾つかの発砲音が鳴り響く。
銃声は暫く続いたが徐々に消え、その後は水を打った様な静けさを取り戻した。
先行していた隊長のハグニットがラーマに手招きした。
堡塁の占拠に成功した合図だ。
「上手く行ったみたいね。皆、ご苦労様」
ラーマが堡塁の内側へと進入すると小隊の活躍を労った。
「急いでくれ。本部がこちらに勘付かないとは限らない」
三基の巨大な砲台が鎮座する堡塁内ではファイタスの兵士達が周囲を警戒していた。
逆にここに最初に陣取っていたはずのウラ鉄の警備兵達は全て死体となって地面に転がされていた。
「やっぱり大きいわね……」
死体には見向きもせずラーマが巨大な鉄の塊の前で息を飲む。
連装砲は一基で重量およそ百八十トン。戦場で走り回る戦車よりも遥かに重い。
「でもやらなきゃいけないわ」
ラーマは連装砲の外殻に手を当てると呪文を唱えた。
「目覚めなさい、ブージン!」
砲は石像の魔女の支配下に置かれ手足を伸ばし四肢で這う様に身を起こす。
目の前に現れたのは背中に二門の巨砲を背負った巨大なゴーレムだった。
「おおおお……」
ゴーレムに姿を変えた砲を見て兵士達からどよめきが上がる。
その姿は圧巻で移動砲台に何相応しい厳めしさを彼等の前に醸した。
「何とかなりそうね。さて次はと……」
ゴーレムがその場で直立不動で居るとラーマは次の砲台へと移動する。
そして先ほどと同じ様に石像を動かすの呪文を唱えた。
しかし二番目の魔人フージン、そして三番目の魔人ウージンは支配下に置けても砲台の姿のままでゴーレムには変われない。
「やっぱり私の魔煌力でも少し荷が重いか……。まあ仕方ないわね、最初から判ってた事だし。隊長、砲台を支配下に治めたわ。何時でも撃てる。でもゴーレムとして動かせるは一体だけだから、その辺り注意して」
「了解した。砲撃が行えるのなら問題ない」
三基の砲台を従属させたラーマはブージンだけを従えて移動する。魔人の動きはぎこちなく鈍重で二本足で歩く巨象の様だ。
「早速、攻撃を開始してくれ! 我々の攻撃がファイタスの火蓋を切る」
ブージンが配置に着くとラーマは全ての砲口を目標物に向けた。
「発射1分前、皆、耳を塞いで!」
ラーマの合図を小隊の皆がリレーで伝え合った。
男達が伝言し合う中、三体のゴーレムは自らの意思で照準を開始した。
「照準ヨシ。発射!」
三基六門の45口径410㎜砲が一斉に火を噴いた。
雷鳴の様な発射音が深夜の都会の喧騒を一瞬で消し去った。
その陸の艨艟の咆哮に誰もが目を醒ます。
直後、007號堡塁から見て一番近いの堡塁から爆発が起こった。
ラーマが撃った砲弾が命中したのだ。
6発の直撃を受けた砲陣地は一瞬で吹き飛び、堡塁の上は焼野と化す。
味方のはずの陣地から集中砲火を浴びては強固な守りも一溜りもなかった。
恐らく隣の堡塁のウラ鉄兵達は何が起こったのかも判らないまま死んだはずだ。
「やったわ!」
隣の砲台は一瞬で機能を失い、深夜に立ち昇る黒煙を見てラーマ達が拳を握る。
「次弾装填。残り五箇所、このままどんどんいくわよ!」
攻撃目標は次の砲台へと移った。
「発射!」
発砲! ゴーレムによる砲撃の直後、沿岸の堡塁がまた潰されていく。
ラーマ達の奇襲作戦は順調に進捗していった。
その様子は遠く離れたウラ鉄本部でもすぐに確認出来た。
「何事だ?」
グレンがつぶやく。
停車中の装甲列車103東征號の指令所の中でも砲声と着弾に拠る地響きが伝わる。
「隊長、どうやら007號堡塁が敵の手に落ちた模様です!」
司令部と連絡を取っていた隊員が隊長に答える。
「それによる攻撃か……」
グレンは列車の上部ハッチから身を乗り出すと双眼鏡で外の様子を伺った。
「こちらからも確認した。しかし大した物だな。市内でウラ警を引き付けて手薄になった所で砲台を奪って攻撃するとは。これも総帥閣下のアイデアかな?」
「ですが奪われた砲台が一か所だけならば反撃すれば良いだけですし、それほど脅威にならないのでは?」
足元でリサが質問すると隊長が首を横に振る。
「いいや、敵からの砲撃で味方の砲台はどこも大混乱だ」
「反撃どころではないと?」
「ここの砲台の将兵なんて実戦経験はない連中ばかりだ。今頃、非常事態に対応できず右往左往しているはずだ。その間、敵のやりたい放題だ」
「しかし不思議です。奴等、本部を直接狙ってきません」
「恐らく先に周囲の砲台を潰してから本部をじっくり始末するつもりだろう。後顧の憂いを断つ気でいるのさ」
グレンの推測は正しかった。
本部は緊急時に全島を覆えるほどの魔煌障壁が展開できる。
その防御力は非常に高く、堡塁からの一度や二度の砲撃ではビクともしない。
もし先に本部を攻撃すれば障壁を破る前に残りの堡塁に反撃される羽目になる
「ですがどのような状況下でも奪われた砲台を沈黙させる必要があります。残った堡塁も破壊されてはそれこそ敵の為すがままです」
そんな時、車内電話の呼び鈴が鳴った。
リサが受話器を取ると司令部からの内線だった。
「隊長、出動命令です。砲撃中の007號堡塁を速やかに鎮圧せよとの事です」
「判った、了解したと伝えてくれ」
グレンは車内の戻ると壁の伝声管に口を当てた。
「これより我々は奪われた007號堡塁の奪還に向かう。久々の実戦だ。しかも今度の敵は今までの反乱軍の連中とは訳が違うぞ。一同、心してかかれ!」
隊長の訓令の後、装甲列車103東征號は動き出した。
列車はウラ鉄の本部を出ると正門を抜け、線路を通って沿岸沿いの塁壁へと向かった。
東征號発車の情報はすぐに市街地に展開していたファイタス・アコンゲルへと伝わった。
「判った、こちらで何とか食い止める」
偵察員からの無線を受け取ったのはサブリーダーのカマロと言う男だった。
カマロは先代のアコンゲルの時から戦い続ける重鎮の戦士だった。
ライカとは親子ほど年の離れていたが、先代の遺言に従って若いリーダーを良く補佐していた。
「リーダーに知らせて来る……」
カマロはそう言い残すと隠れ家の無線室を離れ隣の洗面室へと向かった。
そこでは洗面器に貯めた水で顔を濯い続けるライカ・アコンゲルが居た。
顔を上げた瞬間、彼女は何時になく険しい表情を浮かべた。
「私は……鬼だ」
濡れたままライカがつぶやく。
正直に言えば、今回の下層界崩落の追悼式はファイタスによる陰謀だった。
下層界の人々の悲しみと憎しみを利用して上層界の至るところで混乱を起こし、暴動を扇動した。
鎮圧に向かったウラ鉄の首都内での戦力を分散させる。
件の慈善団体も上層界のエリートや下層界からの成り上がり者の支持者も、そのほとんどがアコンゲルの息の掛かった者達だった。
目論見は上手く行った。
上手く行きすぎた。150万の市民がウラ鉄に対して反抗の態度を示してくれた。
ライカにはある意味、夢の様な情景だ。
だがそれで大勢の市民を巻き込んだ。
傷付く人々が居る。家を焼かれた人も居る。私財を失う人も居る。
そこに下層界も上層界も区別はない。
何も知らない人々は全て被害者だ。
悪いのは全てファイタスだ。
作戦を決行したカナセ・コウヤの責任だ。
こんな悪魔の様な作戦を考えたギップル議長の責任だ。
それを認めて、作戦を実行しているライカ・アコンゲルの責任だ。
ライカは鏡に映った洗った自分を見ながらつぶやく。
「鬼の顔だ……」
だが濡れた鬼の顔は今にも泣きそうだ。
眼帯を外し、魔煌具のはめられた瞳から一筋の涙が零れる。
不意に零れた涙を誤魔化す為、また顔を洗った。
だがこうせざる得なかった。
何故ならファイタスの戦士をどれだけかき集めても、ゴディバ浮遊要塞を単体で陥落させる事は不可能だったからだ。
だから大攻勢の成功の為、市民の「参加」を促した。
追悼式の開幕の際、空に向けて始まりを知らせる赤い花火を上げたのは誰あろう、ライカ本人だった。
花火には大攻勢の作戦開始の意味も込められていた。
そんなファイタスの策謀渦巻く追悼式に参加した市民は150万人。
線路を外に延ばす事のみに執着するウラ鉄はこの市民達を皆殺しにするかもしれない。
それを思うと胸が締め付けられる様に苦しい。
だがゴディバにはウラ鉄の本拠地という顔もある。
ウラ鉄から受けた富と栄光を一番、受け取っていたのもこのゴディバの市だった。
ゴディバはこの淡海に狂気と絶望をまき散らした。
淡海に住む多くの人々がウラ鉄を恨む様にゴディバを嫌悪していた。
「けど私は違う……」
誓ってこの街を愛している。
それは上層界と下層界に生きた自分だから言える自負だった。
しかし今、自分がやっている事はその真逆の行為だ。
人々を扇動し混沌を招き入れている。
そんな自分をあの世に居る祖父とモンベル団長はどんな眼差しで眺めているのか。
だから二つの魂に聞きたい。一度だけ。無責任と言われようとも。
自分のやっている事は正しいのかと……。
しかしどれだけ願っても二人の声はライカの元には届かない。
「リーダー?」
後ろからカマロの呼ぶ声が聞こえた。
カマロはそっと乾いたタオルを渡してくれた。
「103が動き出した様です」
「判ったわ、すぐ行く」
そう言ってライカは眼帯を嵌め直し洗面台から離れようとした。
「ちょっと、お待ちなさい」
しかし戻ろうとするライカをカマロが止めた。
「酷い顔ですぜ……。せっかくの美人が台無しだ」
「酷い?」
「そんな顔して部下の前に立っちゃ、皆が不安がります」
そう指摘された途端、ライカは自分の顔の筋肉を両手の平で叩いた。
しかし頬が痛いばかりでライカの気分は晴れない。
そんなライカに向かってカマロが慰める様に言った。
「大丈夫です。あなたは何も間違ってませんよ」
だがライカは納得出来ない。
「けど、参加者はデモの真意なんて何も理解してないわ。なのにウラ鉄と戦わされて傷付いて居る! それのどこが間違えてないっていうの?」
ライカが思わず声にする。
だがその疑問にカマロは静かに答えた。
「しかしですね。これは多分、ゴディバ市民が受けるべき試練なんですよ」
「試練?」
「そうです。これは輝かしい未来を受け取る為の試練なんです。考えてみて下さい、私らアコンゲル・ファイタスは大勢の仲間の命を犠牲にしながら戦ってきました。なのにこれで勝っちゃあ、市民達は何も傷付く事無く、革命の果実だけ受け取る事になる。そんなの虫のいい話だとは思いませんかい?」
「だから市民も痛みを分かち合えって言うの?」
「そうじゃありません。私はただこの街の市民が我々が何の為に戦って来たか? それをもっと真剣に考えてほしいんです。そのきっかけが今回の抗議運動になってくれればと思ってるんです。でないと、このまま私達が勝った所で、それこそ宝の持ち腐れ。先代と団長の死が本当の意味で無駄になると思うんですよ」
そう答えたカマロの口調は穏やかなものだった。
しかし、その奥にはどんな事にも動じない強い意思が込められていた。
「そうよね。そうかも……」
カマロの話を聞き終えた後、ライカは大きく深呼吸した。
今回の大攻勢も今のカマロの話も全てが納得出来た訳ではない。
しかしこの頼れる男の言葉が体の奥を通り過ぎた途端、胸が軽くなった様な気がした。
そうだ、これは市民に与えられた試練であると同時に、自分達が何者であるかを知ってもらう機会でもあるのだ。
自分達は人間だ。決してロッゾ・カルの操り人形で無い。
その事を……。
「皆の下に戻って作戦を考えましょう」
「もうあまり時間は残されてませんが……」
「でも相手が103なら尚更よ。何か上手い手があるはずよ」
「判りました」
そうカマロが返すとライカは作戦室へと歩き出した。
その時の彼女の足並みには、もう迷いは感じられない。
一方で103の出撃の情報はアコンゲル以外のファイタスにも伝わっていた。
「なにっ?! 東征號が動き出して市内を動き回っている?」
それを耳にして誰よりも胸を高鳴らせたのは拳の魔女ナタルマ・シングだった。
ファイタスの一部は民衆を扇動しながら各地でゲリラ戦を展開していた。暴動を鎮圧しようとするウラ警を排除し市民の動きの露払いをする。
その作戦が功を奏して、ゴディバ市内で暴動の戦禍は拡大し続けていた。
ナタルマはその渦中に居た。
本来はウラ鉄本部襲撃の際、モンベル兵団の切り込み隊長として待機している予定だったが、生来の堪え性の無さが祟って、我慢できずに市内に繰り出し一人、暴れ回っていた。
「ちっ、全然、張り合いが無ぇ」
しかし今のウラ警は三流の部隊だ。
ファイタスによって新しい魔煌の籠手を与えられた拳の魔女にとっては物足りない相手でしかない。
そこへ来て東征號が動き出したという知らせが彼女の耳にく。
「よ~し、目標変更。東征號を迎え撃つ! 待って居やがれリサの野郎!」
仇敵が現れると知ってナタルマは嬉々とする。
そして暴動拡散の任務からも離脱し、東征號が通過予定の線路へと方向転換した。
しかし東征號が発進した知らせを受けたのは何もファイタスだけではない。
司令部から命令を受けたウラ警の一部が部隊の配置転換を行っていた。
友軍である103東征號の堡塁までの通行障害を防ぐ為だ。
ここで線路の置き石一つ見過ごせばウラ鉄はゴディバ防衛の要を本気で失う羽目になる。
そう考えた司令部が暴動鎮圧そっちのけでウラ警を長大な路線に張り付かせ始めたのだ。
早速、ナタルマは新たな敵と遭遇した。
相手は線路を守る装甲車から変形したマギアギア一騎とそれを援護する歩兵部隊だ。
ナタルマは跳躍するとマギアギアの側頭部に拳を振るった。
「あ~ら、よっと!」
煌力によって増幅した拳の一撃が鋼の巨人を打ち砕く。
ガン! という音が鳴り響いた直後、マギアギアの首はもぎ取られ地面に胴を激しく打ち付けた。
倒された巨人は形を元の装甲車に戻され、後は二度と動く事は無った。
「ふん! どんなモンだ!」
ナタルマの向こう見ずさは煌装騎相手でも物ともしない。
更にナタルマはその余波を持って身動きの取れなくなった兵士達を攻撃した。
ナタルマの素早い動きの前に茫然自失の兵士達は何も出来ないまま呆気なく全滅させられた。
「ちぇ、張り合いが無ぇな。こんなんじゃ準備運動にもなりゃしねぇ……」
倒れたまま動かなくなった敵兵の前でナタルマは舌打ちする。
しかしそこに新しく現れたマギアギアが友軍の全滅を発見した途端、ナタルマに襲い掛かった。
今度の巨人はハンター型軽戦車ベースのマギアギアだ。
「さっきよりはちったぁ格上か……」
敵のマギアギアがナタルマに向けて砲塔の20㎜機関砲を発砲した。
「おっと!」
しかしナタルマは上へと跳躍して軽々とかわすと、その足で傍にあったビルの壁を蹴り、空中へと舞った。
そして魔導の籠手から煌気を噴射させながら、その推進力で急降下を行った。
「てぇいっ!」
再びマギアギアの頭部目掛けて拳を振るった。
鋼が叩かれる音! 相手がハンター戦車であってもお構いなしだ。
頭を割られた余波はそのまま直下の操縦席にまで伝播した。
中のマギライダーまでも一撃で葬り去られる。
ゴディバの市街でも拳の魔女の強さは折り紙つきだった。
「ふん、ザマぁ無ぇぜ」
しかし二騎のマギアギアを倒しても彼女にとっては前座でしかない。
「待ってろ、リサ! ここで決着を着けてやる!」
ナタルマは破壊したマギアギアを尻目に、103東征號が通過すると思われる線路に向かってそのまま駆けていった。




