プロローグ
よろしくお願いします。
m(_ _)m
窓から差し込む眩しい朝日に照らされ、僕は目を覚ました。ついにこの日がやってきた!
今日は僕の誕生日だ!12歳の誕生日。つまり、神の恩恵を賜る日である!
待ち続けていた日が訪れたことに興奮し、布団から飛び出すと家族が食事をしている部屋へと僕は駆け出した。
部屋につくと家族はすでに全員が揃っていて僕の誕生日を祝ってくれた。
家族から祝われ、今日が誕生日だということをより強く認識した僕は、たまらなくなるほど嬉しく、無意識のうちに笑顔になっていた。
それから家族と談笑しながら食事をとり、どんな力を貰えるのかみんなで話しあった。
この時点で僕はまだ神の恩恵を受け取っていない。12歳になった瞬間に神の恩恵は与えられるため、僕は夜の十時頃に賜ることになる。
それまでの間僕は暇になるのでいつもと同じく午前は家族の仕事を手伝い、午後からはよく遊びに行っている近くの山へと向かった。
週に一度、村の戦闘スキルを持った大人達が魔物の駆除に出ているため、この山に危険はあまりない。
そのため、僕も山で自由に遊ぶことができていた。
何度も訪れ、見慣れた景色であるはずなのに今日の僕には全てが輝いて見えた。
鮮やかに咲き誇る花々が、青々しく生い茂る葉が、透き通り美味しい水が流れる川が、その全てが僕を祝福しているように思えた。
そのため、普段は小一時間ほどしか遊ばないが今日は3時間近く遊んでしまった。
空が暗くなってきたことに気付き、遅くなりすぎると家族が心配すると思ったリーバァは急いで山を下りる。
その道中で母さんがご馳走を作ってくれると言っていたので何を作ってくれるのか考えていた僕は遠くに見えた村を見て衝撃を受けた。
村から黒い煙が登っていたのだ!
なにか起こったのではないかと不安に思った僕は先程よりも更に早く村に向かって駆けだした。