コカトリス
歌い続けるコカトリス
目を閉じ口開け歌ってる
けれどもされども鳥は鳥
歌はダミ声、聴き取れやしない
涙を流すコカトリス
上に目を向け雫は下に
だけどもあれども鳥頭
泣いてる理由は、覚えてない
彷徨い続けるコカトリス
足を運び延々と
歩き続けて人に会う
『お前は害鳥、あっち行け』
歌い続けるコカトリス
目を閉じ、静かに涙を流して、歩き続け
傷付く度に忘れゆく
そんな鳥の名、コカトリス
歌が聞こえたどんな歌
聞くに耐えない酷い歌
けれどもだけども雫がぽつり
悲しく素敵な歌なのさ
嫌いな害鳥コカトリス
目を合わせると石になる
出会ったからにはこう言おう
『お前は害鳥、あっち行け』
歌が聞こえぬあの歌が
毎日聞こえたあの歌が
いつの間にやら止んでいた
『きっと害鳥のせいなんだ』
彼は鳥へとプレゼント
鉛の弾を差し上げよう
鳥はただただ、ないていた
その声、あの時の歌の声
そう思った時に目があった
傷を負ったコカトリス
どうしてなのかはわからない
だけどもしっかり目を閉じて
口から出すのはただの歌
誰かの為の鎮魂歌