神裁の争い
「来ちゃった。」
振り向くと、そこには園川がいた。
神田「なんでここにいるんだよ。」
園川「そんなの決まってるじゃん。助けに来たんだよ。捕まってるって聞いてたからね。」
神田「そうなのか。でも、誘拐じゃなく保護だったんだ。まぁ、いいから早くにげよ。」
園川「へーそうなんだ。たぶんそれは嘘だよ、君を安心させる嘘だ。あいつらは悪党だ。私の家族を皆殺しにしたんだ。」
と言い急に顔が暗くなって殺気を放ってる。
神田「えっ、何言ってるんだよ。今も侵入者と戦ってるんだ。サフィラもいい人だった。」
園川「騙されてるんだね。あとで組織のほうで治療してあげるから安心して。」
と言い銃を僕のほうに向けて
園川「ごめん。」
パァンッッッ
乾いた銃声が部屋に響いた。
目を開けると園川が腕を抑え倒れこんでいた。後ろを向くとあの時の白い女の子が銃を構えていた。
「お兄ちゃん。大丈夫、ケガはない、危なかっね。」
と言い近づきながら喋りかけてきた。
神田「なんで打った、お前は誰だ。」
「おいおい、もう忘れちゃったのか。サフィラだ。」
と急に喋り方を変えてきた。
神田「サフィラはもっと身長がデカいし、こんな色んなとこ小さくないぞ。」
指さして言うと、
サフィラ「これは神裁の影響だ。能力を使うと見た目が10歳くらいになっちゃうんだ。ひどいなぁ。」
すると、園川が起き上がりこちらを睨みつけてきた。
園川「雄介に近づくな。それは私のものだ。離れろ!」
サフィラ「とうとう、本性が出てしまったね。離れてて!」
と言われ後ろに吹っ飛ばされた。すると、さっそく戦いが始まってしまった。神裁の争いは何が起こるかわからない。ほとんどの確率でどちらかが死ぬ。死の争いである。戦いを見る限り五分五分である。今日の園川は小脳を操作できるらしい。園川は普通の日は他人しか操作できないが、たまに自分の脳を操作できる時がある。たぶん今日はその日で、体の身体強化している。動きが早すぎて目が追い付かない。サフィラの神裁はある一定空間の重力の力と向きを変えられる能力だと思う。誘拐のときとさっき吹っ飛ばされた時体に違和感があったのは、重力の向きが変わったからじゃないかと考えていた。
神裁は存在意義に関係する能力がつくと言われている。園川が「私は、神田くんが好きで好きでストーカーをしたいと神に誓ったらこの能力を授かったの。」と昔言っていた。弱点は自分のコンプレックスが大きく反映されるらしいとも言っていた。こんなことも考えている間に、動きがあった。園川が殴りがサフィラに直撃し吹っ飛んでいった。
園川「やっと当たった。手こずらせやがって。」
完全にキャラが崩壊してる。
サフィラ「クソッ、、」
園川「まだ生きてんのか。息の根を止めてやる。」
サフィラ「しょうがない、奥の手を使うか。」
と言い横に転がっていた鉄パイプを手に取った。先端を園川に向け、、、、、、
気づいたら、園川が吹っ飛ばされ壁に叩きつけられ、腹に鉄パイプが刺さっていた。
園川「チッ、急所外した。もういい、逃げるぞお兄ちゃん。」
と言いこの部屋をでた。施設の中はボロボロだった。そこらへんに人が倒れこんでいる。
神田「そ、園川はどうなるんだ。あと、さっきは何をしたんだ。」
サフィラ「質問だらけだな。あいつは死んでない。まだ、あいつの仲間がそこらへんにいるはずだ。回収するだろう。さっきのあれはだな、簡単に言えば鉄パイプを持って突進しただけだ。だが、体の負担は大きいがな。」
と言いフニャフニャになった腕を見せて笑っていた。たぶん骨が粉々に砕けている。
サフィラ「私の神裁は見ててわかったと思うが、一定空間の重力の向きと力を変える能力だ。一定空間の制限はあるが、空間の形は自由に変えられるんだよ。鉄パイプを先を園川の心臓に向け、重力の向きは園川に向け、力は最大限に、空間の形はトンネルみたいに円柱にして突っ込んだわけさ。普通なら即死だが、身体強化してたせいか少しよけられてしまった。」
と言って関心していた。外に出るとダイレクトの飛行機が待っていた。「あれに乗って日本をでるぞ。」と言い乗り込んだ。
これからどうなるのだろうと強く重い、僕はなんで狙われるのかもわからない。早く元の日常に戻りたい。嘘でもいい。嘘でもいいか日常にもどしてくれ、と強く強く願いながら日本から旅立った。
感想をお願いします。まだまだ続きます。