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彼女は運動音痴


「えー…それでは第38回『カップルサミット』を開催します」

「わーぱちぱち」

「今回のお題『も』俺の可愛い彼女がベランダから俺の部屋に遊びに来ない件についてです」

「いやぁ、可愛いなんて本当の事でも照れるねえ。」

「…こほん。今置かれている状況を順を追って説明します。幼稚園からのくされ縁だった彼女『一ツ橋左京ちゃん』以下彼女と呼びますが。と高校で他の女共に目もくれずめでたくカップルになる事と相成りましたが、家が隣同士ベランダも向かい合っているという同級生男子から呪われる程の絶好のシチュエーションにも関わらず!更に言えばいつでも入れるように俺は窓の鍵は開けっ放しなのにも関わらず!未だに一度たりとも部屋を訪れません。」

「ゆーくん呪われてるの?最近肩が重いとか言ってたものね?」

「…ゴホン。では、何故ここまでベランダからの侵入に固執するのか?部屋にはいるだけならば別に堂々と入れば良いじゃないか?ここで彼女の説明をしなくてはなりません。」

「それは誰向けの説明なの?」

「さーちゃんのためでしょ」

「あ、はい。」

「一ツ橋左京、高校二年生。入学式早々10人の男子から告白を受け一躍時の人になった学園のアイドル。黒髪ロングでぱっちりした瞳、スタイルも出るところは出ていて、何よりニーソと太股の絶対領域はまさに神の居住地と言っても過言ではないよね。容姿端麗を絵に描けば左京ちゃんになると言わしめる人気者だが致命的な運動音痴です。可愛いドジっ娘とか天使かよなんて男子の評価は飛ぶ鳥を落とす勢いですが、いや、俺もそこを含めて左京ちゃんに惚れたのだけれども今は其が俺を苦しめています」

「べた褒め過ぎてちょっぴり私恥ずかしくなってきたよ。というか本人の前でフェチズム語らないで!えっち!」



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