冷房(二百文字お題小説)
お借りしたお題は「冷房」です。
田守優子は私の一番の親友。かなり独特な子だ。
仕事帰りにビアホールに寄った時、
「ウチの会社、冷房が故障しているみたいなの」
ジョッキのビールを飲み干して優子が言った。
「温度設定を上げても寒くなるの」
優子が操作を間違えているのかと思ったら、
「変に思ってエアコンを見ると、知らない女の人がいるの」
すでに卒倒しそうな私。
「その人が悪戯しているのかしら?」
全然何も感じていない優子の方が怖い。
ということでした。