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閑話–冬
雪が降っている。
一つ柱が建ち、その頂が黒く燻った。
たった一本の黒煙は未だ空の青をひと欠片も変えることはないと云うのに、雪を降らせるいちめんの絨毯は依然として汚れていた。
ここにツバメは舞わない。
たったひとつの灯火が夢を見せることもない。
「まだかぼちゃ食べれないのに」
どこかで少女が言う。
「まだ金貨のチョコレートも貰えないし」
「そうだねぇ」
母娘らの会話は途切れ途切れである。
へびは目覚めず、雪に少女は空を仰ぐ──
雪が降っている。
一つ柱が建ち、その頂が黒く燻った。
たった一本の黒煙は未だ空の青をひと欠片も変えることはないと云うのに、雪を降らせるいちめんの絨毯は依然として汚れていた。
ここにツバメは舞わない。
たったひとつの灯火が夢を見せることもない。
「まだかぼちゃ食べれないのに」
どこかで少女が言う。
「まだ金貨のチョコレートも貰えないし」
「そうだねぇ」
母娘らの会話は途切れ途切れである。
へびは目覚めず、雪に少女は空を仰ぐ──