仲良くは出来ない
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部隊の役割は簡単だ。一発逆転の一手を生み出すか、味方が逃げるまでの時間稼ぎをするのかだ。当然だが、最前線での戦いになる。部隊もどんどんと補充される訳ではない。兵役で兵士がやってくるのはこの時期だけだからな。第15部隊が活躍するのは、初期も初期、そのくらいの時期じゃないと、補充されても使い捨てにするんだから、部隊に人なんて居る訳がない。
だから、当然新人歓迎会なんてものも無い。誰が何を出来るのかなんて聞き取りも無い。とにかく死んで来いって感じの部隊なんだ。なんて素晴らしい部隊なんだ。これは好き勝手しても良いって言っているようなものだ。じゃあ、成果を出してしまっても良いんだよな? こっちが暴れれば、出来ることは多くなっていく訳で。死なない死兵の強さを思い知って貰うか。作戦指揮官なんて必要ない。居ても死ぬだけだからな。だから、無視して動いても良いって事なんだよ。
「なんか凄い所に来ちゃったね」
「そうだな。中々ないとは思うぞ。新兵に死んで来いっていう部隊なんてここだけだろうからな。まあ、第11部隊から第15部隊まで同じ役割なんだろうが。それでも第11部隊はまだ生き残る可能性が高いんだろうな。俺たちは余程期待されていないと見える」
「だよねー。でも、殆どがお休みなんて最高なんじゃないかな? 基本的に戦場に出なくても良いって事なんでしょ?」
「まあな。戦場に出る時は、こっちも撤退したい時か、攻め込みたい時だけだ。どっちにしても死んで来いって話ではある。まあ、簡単には死んでやらないけどな。因みにだが、人間からも経験値は貰える。だからパーティーは継続するぞ。まあ、魔物よりは貰えないけどな」
「でも、経験値を魔物に振っている時間は無さそうだけど、大丈夫なの?」
「それは戦闘が終わってからになるな。まあ、心配しなくても大丈夫だ。ここまで育ててきたんだから、そんなに慌てて経験値を振る必要はない訳で。これからはゆっくりと育てていけば良いんだよ。戦場に来るためだけに、一生懸命に経験値を振ってきたんだ。ここまで来たら、あとはゆっくりで良いんだよ。焦る必要はないからな」
「解った。けど、基本的に待機って、何をすれば良いんだろうね? 今まで色々とやってきたから、暇になったら何をしていいのかって気分になってくるよね」
「まあ、それは確かにな。俺たちの部隊が使われるときってのは、非常事態か、一気に落としたい時だけだからな。最前線に行くときになったら呼ばれるだろうし、それまでは、食べて寝てを繰り返しておけばいいんじゃないか? 待遇は悪くないし」
寧ろ最後の晩餐という感じで、待遇面は良い方なんだよな。最後くらいは良いものを食べさせてやろう的な? まあ、これを5年間も続けると太るのは確実なんだけどな。でも、部隊に呼ばれないと、やることがないってのはな。確かに暇である。
「それじゃあ、模擬戦でもやるか? 暇なんだったら俺が相手をしてもいいぞ」
「あ、お願いできる? 暇なんだよねえ。でも、魔法は使ったら駄目だよね?」
「駄目だろうな。拳だけでの戦いにはなるとは思う。まあ、それで良いなら付き合うぞ」
「それで十分だよ。暇なのは辛いし、運動も出来ないんじゃあ辛いしね。他の人たちが集まってくるまで、暇なんだ。だからどんどんと模擬戦をしようね?」
「他の人が集まってくるまでは、確かに暇だろうし、俺も暇つぶしが出来るから良いけどな。……狩場があれば、その狩場に遊びに行っても良いんだがな。そんな場所は無いだろうし、模擬戦くらいしかする事が無いもんな」
そんな訳で、模擬戦である。基本的にはステータスが同じくらいだから、接戦にしかならないんだよな。技量は同じくらい。ダメージはどっちにしても与えられない。なので、組み伏せるか、拘束しないといけない訳なんだけど、それって発想力の勝負になってくるからな。こういうのでアーリアには勝てないとは思う。俺はある程度の常識があるから、発想力には乏しい訳なんだ。こうしたら勝てるって状況に持ち込まないと勝てない。その点、アーリアは出来そうなことは全部やってくるからな。とてもじゃないが、それに対処するだけの発想力が無い訳で。
まあ、10戦もしたら、3勝7敗って感じになった。アーリアの格闘センスは高い。なんでファイター職じゃなかったんだって言いたいくらいには、近接戦闘に才能があるとは思う。……無駄に才能があったから、召喚士になったのかもしれないけど。こう言ってはなんだが、職業って完全にランダムなのかって疑問も湧いて出てくるよな。何かしらの法則があるんじゃないかって思っているんだが……。そんな事は検証できないけどな。俺たちが使う訳ではないんだし。
暇すぎて模擬戦をしていたんだけど、どんどんと部隊に人が集まってきている。俺たちが来た時は、第15部隊は10人程度だったらしいが、今だと200人を超えている。それだけ、才能無しが集まってきているって事なんだよな。使い捨てにされるのは、いい気分ではないが、そもそも生き残ればいいだけの話だからな。そんな訳で、俺たちは暇を潰しているだけって感じになっていたんだ。
戦争は何というか、一進一退を繰り返しているらしい。どちらが優勢って訳でもないそうだ。硬直状態が続いているらしい。……この分だと、俺たちの初戦は侵攻作戦になりそうだな。侵攻作戦の何が良いのかって、ゴールが決まっている事なんだよな。押し勝てばいいだけの話である。相手の拠点まで、押していけば、それで勝ちなんだ。だから、難しい事は何もない。前にいる敵を倒せばそれで終わりなんだ。そんな楽な仕事で良いのかって話だよな。
「なるほどー。じゃあ、もう暫くは暇になるんだ」
「だと思うぞ。両方が行き詰まったら、仕掛けるとは思う。こっちの方が仕掛けるのが早ければ、侵攻作戦になるはずだ。仕掛けが遅かったら、もしかしたら撤退戦になるかもしれないけど。その場合は、殿に呼ばれるんだろうとは思うな。こんな所で無暗に兵を溶かすわけにはいかないだろうし、こういう時のための第15部隊だからな。俺たちはどっちにしても死んで来いって言われるんだ。まあ、生き残ってしまう訳なんだが」
「だよねー。どうやって死んだら良いのかが解らないもんね。死ねないって、なんだか凄いね。でも、本当に死ねないのか確かめる気は無いかなあ。面倒な事になっても嫌だし」
「それは確かにそうだよな。でも、その内嫌でも解ることにはなるとは思うぞ。味方が魔法を巻き込んで使う事もあるだろうし、色々と警戒しないといけないとは思う。まあ、それでも死なないんだけどな。気にするだけ無駄だって事になるかもしれない」
「うーん。でも、どっちにしても出陣はしないといけないんだよね? 出て行かなくても良いって事は無いんだよね?」
「無いだろうな。何かしら役割が与えられるとは思う。所詮は消耗品と同じだからな。まあ、何度も何度も生き残ることになるんだろうけど。……他の人と仲良くするなよ? 別れが辛い事になるからな。俺もそのつもりで居るし、他の奴らも同じだろうからな」
仲間意識は持たない方が良い。乱戦になるだろうし、こっちの戦力を気にしながら戦うのは無理だ。見殺しにするしか方法はない。まあ、それで良いとは思うんだけどな。難しい局面にならなければ、基本的には使われないとは思うけど。でも、仲良くしていた人間が、ある日突然いなくなるというのは、厳しいものがあると思うぞ。精神的に来るとは思う。だから、必要以上に関わらない方が良いとは思うんだ。




