表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
93/117

小さな胸の痛み…

日常系って人気無いですよね、でもハートウォーミーな話が好きなんです

仕事中、ふとした時に思いつくシチュエーションにストーリーとキャラクターを

肉付けして背景を描写する、この手法しか今のとこ持ち合わせていないのですが

なるべく山あり谷あり、読み味のある物語になるよう努力してます

温かい目で読んでいただければ幸いです。

 今日は朝から調子が良い、1週間の始まりの月曜日

 いつもなら全くもって気分が乗らないのだが、今

 日は不思議と気分が良い♪

 理由は明らかだろう、昨日の浜崎とのデートが充

 実していたからだ、良い休日を過ごすとおのずと

 心身ともにリラックス出来るのだ

 〈今日も頑張ろうっと!〉

 ベッドから軽やかに起き上がると洗面所へと向か

 う、ぬるま湯で軽く顔をさらった後に、佳澄に選

 んでもらった晴子の肌質に合うであろう洗顔料を

 泡立てる、自慢ではないが晴子はこの洗顔料を泡

 立てるのが上手い様だ、ミキも同じ物を使ってる

 ようだが

 『そんなに泡立たないですよ~』

 と言っていた、だがいま晴子の洗顔料はすでに顔

 全体を覆い隠せるほどの泡の量になっていた

 出来上がった泡で顔全体を優しく覆うと、丁寧に

 満遍なく擦って汚れを浮かす、以前はガシガシや

 っていたのだが、佳澄によると肌を痛めるから”優

 しく” ”丁寧に” との始動を受け、3人はそれぞれ

 が洗顔を見直した

 もちろん、化粧水、美容液や乳液、クリーム、下

 地とメイクそのものに入るまでの役割、適切な処

 置方法など、全て網羅してレクチャーしてもらっ

 た、結果として今はエミだけでなく、晴子もミキ

 も、そして由貴までもがそこらのYOUTUBERにも

 負けない位のメイク知識を身に着けていた

 〈よっし!保湿完了っと♪〉

 ここから今日のお弁当作りだ!

 晴子は基本行き当たりばったりで作っている

 昨日はアレだったから、今日はそれ以外で、その

 程度のノリなのだが、ここまで上手いこと前日と

 カブらないような内容の弁当を続けてこれている

 この部分においてはエミも達者なのだが、それ以

 上にミキがアイデアマンと言えた

 この間のつけ麺のように流水麺を用意して、チャ

 ーシューを手作りしたり、とバラエティに富んだ

 弁当を創作している

 エミは全般的に弁当の作り込みが上手で、ミキは

 創作力に長けている

 一方で自分は…

 晴子の弁当はオーソドックスな王道スタイル、と

 いった所だ…

 良く言えば手堅く間違いのない、だが言い方を変

 えれば地味で面白みのない普通の弁当…

 まぁ味は美味しいと思う!インパクトはないが…

 そう言えば浜崎は、まるでお店ののり弁のようだ!

 と褒めてくれた…

 〈今日は何にしよっかなぁ~♪〉

 冷蔵庫の中身と相談してみる、冷凍庫にミックス

 ベジタブルのあまりが少しと、使いかけで2枚残っ

 たハムがある…

 (これは、、、アレだな!!)

 すぐにピンと来た晴子は冷蔵庫からそれらを取り

 出すと、さらに玉ねぎのみじん切りを冷凍した物

 を1ブロックへし折ってジップロックから取り出す

 玉子を二つ取り出すと、お椀の中でかき混ぜ始める

 砂糖を少々混ぜ、油を引いたフライパンで薄焼きに

 する

 すぐに焼き上がった玉子を取り出すと、こんどはジ

 ャーから昨日の残りのご飯を茶碗に入れて持ってく

 る、もう1度油を引いたフライパンで、今度は刻み

 玉ねぎの冷凍ブロック、ミックスベジタブルを炒め

 始める、それぞれが解れて少しだけ焼き目がついた

 辺りでご飯を投入!と、同時にバターも入れる

 バターがご飯に馴染んだら、満を持してケチャップ

 を入れる、そう、オムライスだ!

 晴子はパンチのあるチキンライスが好きなので少し

 塩コショウを振る…

 煮詰まってしまう前にカレースプーンで水を少々入

 れて全体に馴染ませたら水分が飛ぶまで焼いて

 〈出来た~!!〉

 フライパンからいつものワッパにチキンライスを詰

 める、そうしておいて粗熱を取っている間に、朝食

 を済ませる、横で煮立てておいたみそ汁の具は、油

 揚げとワカメ、そしてネギだ、グリルには業務スー

 パーで以前に買ってきたサバ切り身が焼けている!

 これに納豆を加えた朝食で、ジャーのご飯をキリ良

 く消費する事が出来た、食器を片付けると、洗面所

 でメイクを済ませる、今日は朝から気分が良いので

 アイシャドーもチークも明るめだ!

 だが、ケバくなるのだけはゴメンだった、十分に注

 意してメイクを進める…リップを塗ったら完成だ!

 鏡を前に、左右に首を振りながら自分の顔を眺めま

 わし

 〈よしカンペキ!!〉

 と、自画自賛してメイクを終える…

 キッチンに戻ると、すっかりチキンライスの余熱は

 取れていた、丁寧に焼き上げた玉子を箸で巻き付け

 角の隙間にブロッコリーとプチトマト、大好きなニ

 ンジンしりしりを詰めて本日のお弁当が完成した!

 いつものワッパに詰めたが思いもよらず良い結果の

 出来映えだ!

 忘れずに冷蔵庫からケチャップの子袋を一つ添える

 と、いつも入れている巾着に弁当箱をしまう

 あれからずっと愛用しているタンクバッグ!須賀夫

 妻からのプレゼントであるこのタンクバッグは、普

 段使いでも問題がないデザインで、小泉さんにも以

 前に

 〝素敵なバッグね~それ、みんなお揃いで良いわね

  ~〟

 と褒めてもらった、晴子はもちろんの事、3人が3人

 ともに気に入っている物だ…

 今日もそのタンクバッグにお弁当やマグカップ、お

 茶セットを詰めて会社へと向かう

 (今日もお願いね♪)

 とAPEに跨り、気持ちよくキックでエンジンをかけ

 る、トトトト…と軽快な音を立てて始動したエンジ

 ンは、小振りながらも十分な力で晴子を会社へと連

 れて行ってくれる

 少し早めに家を出て行きつけのガソリンスタンドに

 立ち寄った、APEの燃料タンクは小さく、いつも

 (これだけ?)と思うほど一瞬でタンクが満タンに

 なる、支払いも定額で500円あれば給油が済んでし

 まうのだ…

 本当にバイクとは何と便利な乗り物なのだろうか?

 といつも実感している

 

 《N企画様から大口のイベント案件が入るとの連絡

  メールが来ている…》

 朝礼で太田が各自にハッパをかけている

 《どうやらスタジアムでの大口イベントらしくてな

  開催日は再来週だが、関連の告知用のビラや表示

  といった様々な受注が来るとの事だ、各自そのつ

  もりで首尾よく当たってくれ》

 皆が ”ハイ” と小気味良い返事を返す

 朝礼が終わった後、伸一と浜崎は太田に別で呼ばれ

 何かを告げられていた

 N企画は2人で北と南に分かれて担当する、と言って

 いた客先だ、だが大型案件には南北まとまって事に

 当たる、とも言っていた

 (これは忙しくなりそうだ…)

 そんな予感が職場全体に立ち込めていた

 

 午前の仕事も終わり、昼休憩の時間、最近はそれぞ

 れのお弁当の見せあいで楽しく時間が過ごせている

 『わぁ~晴子さんオムライスだぁ!』

 ミキが晴子のオムライスを見て完成を上げる

 「良いね~オムライス!アタシも今度やろうっと」

 エミも共感の声を上げる、オムライスは女子に不動

 の人気のようだ…

 〈ミキちゃんは今日そのおかずだけなの?〉

 小さなタッパーに半分サラダと半分は揚げ物類…

 なんだか寂しい内容に思えた

 『実はですね~こっちにご飯があります…』

 そう言ってミキは大き目の丸タッパーのご飯を取り

 出すと、弁当の袋から四角い箱を取り出した

 『ジャ~ン!!今日はコレなんです』

 なんと!?ミキが取り出したのはレトルトカレーだ

 最近売り出されているレンチン出来るタイプのよう

 だ、ミキはその箱を持って備え付けのレンジに向か

 うと、規定時間のレンチンを終えて戻って来る

 『アチチチ、これ箱でレンチンにかけれて便利なん

  ですよねぇ~』

 「そんなの思いつきもしなかった…スゴイねミキち

  ゃん!!」

 〈ホント!カレーなんて手があったんだね〉

 『お弁当用のミニカツとハンバーグをトッピングで

  付けてきました!』

 なんとも抜け目ない…だがこのミキの着眼点とアイ

 デアは大いに見習おう、といつも思わされる

 「アタシのは地味だな~」

 そう言いながらおにぎりを頬張るエミのおにぎりは

 色鮮やかな豆ごはんだった

 〖そ~んな手の込んだお弁当たべながら何自虐して

  んのさ〗

 〘ホントですよ、すごい色とりどりのお弁当じゃな

  いですか〙

 言いながら現れた伸一と浜崎も加わり、いつものラ

 ンチタイムが始まる

 〖ミキちゃんカレー持ってきたの!?〗

 伸一が驚いた反応を見せる、無理もない、一体どう

 やって?といった思いだろう

 『レトルトなんですよコレ、あそこのレンジでチン

  っとね…』

 〘あぁ!なるほど!それなら僕らでも出来ちゃうね〙

 浜崎も反応を見せている、やはり男子はカレーには

 敏感なようだ… 

 そういやエミちゃんも川本さんにカレー作ったって

 言ってたっけ…

 『でも今日の食堂の日替わり定食も美味しそうです

  ね』

 ミキがそう言う今日の定食は、味噌汁の代わりに大

 き目の丼で豚汁、おかずに四角いイカフライと生野

 菜、小鉢にひじきの煮つけとタクアン、豚汁定食と

 いった風情だ…

 〖うん、美味いよ豚汁!〗

 そう言いながら笑顔で食べ進める伸一

 「アタシたちも、たまには食堂で頼むのもアリだね」

 〈日替わりの内容が事前に分からないのがね~〉

 『ホントですよね、コレだって分かってたら今日は

  日替わりで良かったのに…』 

 〖オレはミキちゃんの見て無性にカレーが食べたく

  なったけどね(笑)〗

 〘僕も無性にオムライスが食べたくなりましたよ…〙

 皆に小さな笑いが起きる、誰でも人が食べている物

 は美味しそうに映るのだろう…

 

 皆も食事が終わり、それぞれが用意しているお茶セ

 ットでコーヒーや紅茶などを楽しんでいる

 〖浜崎はあと教習どれだけ残ってるんだ?〗

 〘順調に行ったとしたらあと4回です…〙

 『え~早くないですか!?』

 「ホント!今週で終わっちゃいますね」

 晴子は昨日さんざん聞いていたので改めての驚きは

 ないが、それでもやはり教習の速さ、少なさには驚

 きがある、やはり自動車免許を持っている者とそう

 でない者の違いは歴然だ

 〖それで何買うかは決まったのか?昨日見に行って

  来たんだろう?〗

 〘えぇ、見てきましたよ!なんだかますます迷って

  しまいそうですが…〙

 『浜崎さんが何選ぶか楽しみですねぇ』

 「ホント、また駐輪場が賑やかになるね」

 晴子も結局浜崎が何を選ぶかはまだ知らない…

 まぁ何を選ぶにせよ、浜崎の好みは恐らくは晴子の

 好みに似通っているのだ…

 

 自分は浜崎のバイクの好みも、実際は普段どういう

 人柄で、どんな趣味なのかも皆より良く知っている

 でも、ここでは ”浜崎さん” と呼び、それらを口

 にする事も憚られる…

 晴子の胸が小さくチクリと痛み出してきた…。 

 







 



 














 

























今作は作者がTikTokで見かけた「詐欺メイク」にヒントを得て思いついたストーリーとなります

多分に作者の社会人生活と私生活が反映された内容となります、読者の方が「ん?」と思う社会描写が

ございましたら、それは作者の過ごした社会背景との相違と受け取って下さい

メイク技術、用語などはネットの情報を元にしておりますが、なにぶん作者は

「野郎」ですので、この部分、なるべく寛容にご容赦くださると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ