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モチベーションUP⤴

日常系って人気無いですよね、でもハートウォーミーな話が好きなんです

仕事中、ふとした時に思いつくシチュエーションにストーリーとキャラクターを

肉付けして背景を描写する、この手法しか今のとこ持ち合わせていないのですが

なるべく山あり谷あり、読み味のある物語になるよう努力してます

温かい目で読んでいただければ幸いです。

 帰宅し着替えなどを済ませた後

 改めて中型自動二輪免許の費用を調べてみたが大体の所が20万円前後

 だった、エミが通うとしたらトヨタ駅までバスが来ている自動車学校

 なのだが、幸いそこの相場は世間での相場より少し安いようだ

 あの時は川本との会話で浮かれてしまい、ついLINEしてしまったよう

 に思われるが(実際半分そうなのだが…)冷静に後から考えると、会

 社までの通勤手段としては車よりはるかに燃料費もかからず、且つ出

 先でも停めやすい、理想的な交通手段なのだ!と自分に言い聞かせる

 何より川本とのツーリング!、、はモチロン行きたいのだが、それよ

 りエミはTWに惚れ込んでしまったのだ、改めてTW225㏄をネットで

 検索してみて驚いた!軒並み25万~高いもので50万はする、、、

 須賀は5万円で良いと言ったが、余りにも相場より安い、気になり

 APE100㏄も調べてみると、こちらも世間の相場では20万円以上が当

 たり前のようで「フルカスタム」などと銘打った個体は50万円近くし

 ている(これを3万円って…)たまらず”作戦会議”に書き込んだ

 「須賀さんTWが5万円って、、APEも3万円は安すぎませんか?」

 〈そうですよ、APEの相場は20万~30万円らしいですよ?〉

 晴子も反応を示していた、どうやらエミと同じく欲しいAPEの相場を

 調べてみたのだろう、すると

 【いや~知り合いから儲けようとかそういうのは無いからね、それよ

  りも大事にしてくれる人に長く乗ってもらいたい事の方が大事】

 「それにしても安いですよね、奥さんとか怒るんじゃ?」

 【怒る?ないないw 2台減ったら逆に大喜びするよ、そのお金で回

  転寿司でも連れてけばルンルンだろうね】

 【実際のところね、バイクというのはやっぱ乗ってやってナンボだし

  5台もってると乗ってやる機会も減るしね~、手放そうとは思って

  たところなんだよ】

 「私たちに気を使ってないですか??」

 〈そうですよ、もし売ってもらうにも適正価格で全然構いません〉

 【むしろそこまで言ってくれる相手って事の方が大事だね】

 『やっぱイケおぢですね♡』

 ミキも参戦してきた”作戦会議”では今日も活発なやりとりが繰り広げ

 られているが肝心のエミのメイクは話題にも上らなくなっていた…

 〈エミちゃん、アタシも中免取る事にした!〉

 『わぁ!!』

 「ほんとハルちゃん??」

 【大丈夫?無理はしてない??】

 皆一様に驚いた様子だったが、当の晴子はと言うと

 〈なんかバイクの事調べてたらすごく乗ってみたくなって…〉

 【最初の入り方はそんなもんだろね~オレもそんな感じだし…】

 〈こんな軽いノリで始めてみても良いんですかね??〉

 【むしろ入れ込みすぎても楽しくないよ、バイクは楽しんで乗って

  あげないと】

 【でもね、バイクに乗るのは危険も伴う、免許を取るんだったらそこ

  のところをもう一度よ~く考えて慎重に選択してね、オレの事はと

  りあえず置いといて自分の事情としっかり相談して、経済面とかも

  ね】

 須賀は年長者だけあってキッチリとした倫理観で注意をくれる

 「ハイ!しっかりと考えて結論を出します」

 〈アタシももう一度ちゃんとしっかり考えてみます〉

 『アタシも取ろうかな~とか言い出しにくい…』

 【三人ともよく考えてみてね、その結果がどうなろうとオレの事情と

  かはシカトで良いよ】

 「よ~し!もうちょっとバイクの事調べてからスキンケアして寝ます」

 〈さすがエミちゃん!そっちも忘れてないのね〉

 『もともとはメイクの為のトークルームだったような…』

 皆が皆「タハー」とか「面目ない」といったスタンプを貼り付けて

 本日のトークは終了となった

 

 今日もエミは通常より1時間以上早起きしていた、今日のエミの

 目的はズバリ”眉毛”だ、メガネに合わせたメイク、これがエミの

 当面の方向性だった、コンタクトを入れる、というのも手だが

 会社に通う際はメガネのままで行こうと思っている

 もちろんコンタクト仕様のメイクも試してみるつもりだが、それ

 は本気の本気、つまり女子にとっての”勝負”の際の最終い手段とし

 てとっておこう、と思っているのだ、とりわけもし川本とのツー

 リングが実現するようなら、それが”勝負”の時、とでも言えよう

 ネットでアイメイクを検索していた際、メガネの場合の注意点、と

 いった項目で「近眼の際は目元を大きめにメイクする」というもの

 があった、これは近眼用のレンズの効果で目が小さく見えてしまう

 為、裸眼の際より目元をパッチリと大きめに仕上げよう、といった

 ものである、エミ自身もメガネが自身の地味な印象を助長している

 のは自覚してはいたが、具体的に何がどうなってそう見えるのかは

 把握していなかった為、知ってビックリ、といった感じであった

 晴子はこの点をなんとなく理解しているようで、メガネをかけて

 いても晴子のメイクはバランスが良い、身近な所に参考になる人物

 がいるのである、ただし晴子もまた地味めなメイクを是としている

 ようで、あまり派手なメイクをしているところは見た事がなかった

 エミ自身も決して「派手なメイク」を目指しているのではなくて

 あくまで「上手なメイク」を目指しているのだ、その為、良いと

 思われるものはドンドン吸収していくつもりだ

 また、今現在使っている「メガネに合わせたメイク」も重要なよう

 で、例えばエミの使っているフレームレスの丸レンズのメガネだと

 眉毛のアーチを描く際にメガネのレンズのアーチになるべく沿った

 形で眉を書いてやる事で、より自然でメガネに合ったメイクが実現

 するらしい

 そして、眉毛をメイクするタイミングなのだが、ベースメイクの後

 という意見と、アイシャドウの後、という意見が見られた、エミは

 ベースメイクの後に眉毛を描いてしまい、一度メガネをかけてみて

 そこからアイメイクを決めていく方針に決めた、やりにくいような

 ら順番をいれかえても良いだろう

 早速ベースメイクの後に一度メガネと掛けてみる、メガネの大体の

 位置とレンズのアーチを記憶し、いざ眉毛を描きだす、目頭よりや

 や内側の位置を意識して、眉毛のアーチの頂上を黒目と眉尻の間の

 中心へ持ってくる、そして眉頭と眉尻が段違いにならないように!

 これを意識して形を描いてゆく、この際決して力を入れすぎず小刻

 みに、丁寧に、そして太さ、形ともに左右対称に、ここでも注意点

 が、人間の目、眉毛は左右がキレイに対象になっている人はむしろ

 稀で大体の人は左右で多少の大きさ、位置が違っている、との事

 だから自分の目の大きさ、眉の位置をよく観察し、それを踏まえた

 上でバランス良くメイクする必要がある、エミは昨晩自分の目とま

 ゆ毛の位置をじっくりと観察してみた、結果として左の眉毛の方が

 やや眉頭が高く、目の大きさは右目の方がやや大きい、それ以外の

 部分はほぼ対象、という感想だった、方向性としては「右のまゆ毛

 の眉頭に高さを出し左まゆ毛は逆に下を足す」「左目をややパッチ

 リ目にメイクしてバランスを取る」これが自分のフェイスパーツに

 合わせたメイクバランスだ、と結論に至った

 実際にまゆ毛のメイクも昨晩やってみたが、ブラシはそっと、決し

 て圧をかけない、一筆で大きく塗らない、小刻みに丁寧に、そして

 端部の仕上げはブラシの毛が長い方をトントンと軽く叩くように使

 ってうまくボカす、思っていたより自分は器用なようでブラシ使い

 などはうまくゆくのだが、左右のまゆ毛をバランス良く仕上げるの

 に神経を使う、だが時間をかければバランス良く、満足のいく仕上

 がりを得られる事が分かった、これから熟練度が上がっていけば、

 これらの手順も素早くこなせるようになっていくだろう

 昨晩の予行演習の成果が出たのか、満足のいくまゆ毛を仕上げる事

 が出来た、昨日のアイメイクにほんの少し、ピンクを強めに発色さ

 せたアイメイクを施し、本日のメイクは完成とした、早速自撮りを

 して”作戦会議”に投稿した

 朝食の食器を洗っていると次々と感想が寄せられた

 『なんか、結構雰囲気が変わってません?何でだろ?』

 〈ホントだね、すごく印象が変わった、けどそんな派手に

  変えてる訳じゃないよね?〉

 ミキも晴子も具体的には分かっていないようだが雰囲気が変わった

 のは恐らくメガネに合わせた眉毛によるものだろう、そんな中

 【眉毛だよ、たぶん、色も変えてるね、メガネのフレームに合わせ

  たのかな?】

 エミは驚いた、自身が使っている赤い弦のメガネに負けない様に眉

 マスカラとアイシャドウの色を明るめに調整したのだが、なんと須

 賀に見切られたのだ

 「よく分かりましたね、眉マスカラもアイシャドウも微妙な調整な

  のに…」

 〈あぁ!眉毛なんだね、へ~すごい印象違う〉

 『ホントだ!?眉毛だ、雰囲気変わるもんですね(驚)』

 「どうかな?変じゃない??」

 【むしろすごく良い!今日は大人の装いだねって言われそう】

 〈うん、すごく良い仕上がり!時間かかったでしょ?〉

 『エミさん今度眉毛知識教えて下さい』

 「昨日の夜練習したから時間はそれほどかかってないよ、私が調べ

  たのは”メガネ用”の知識だからミキちゃんの参考になるかな?」

 他愛の無い会話をしつつも食器を洗い終えたエミは出社の準備が

 終わったので家を出る旨を伝えて出発した

 

 いつものミニストップに立ち寄るとすでにそこには晴子の姿があ

 った

 「ハルちゃんおはよ~」

 〈あ、エミちゃんおはよ〉

 エミの顔をマジマジと見つつ晴子が

 〈スゴイね!全然印象が違う〉

 「そんなに変わって見える?」

 〈うん!眉毛って大事だって事がすごくよく分かった〉

 会社の正門のいつものタイミングでミキの原付が横を通った

 『おはようございま~す』

 「おはよ~」

 〈おはよ~〉

 二人揃って挨拶を返す、と、そのミキの原付の後を1台のバイクが

 着いて行った、駐輪場で何やらミキと話し込んでいるその姿は川本

 その人のようだ、するとミキが二人を手招きした、呼ばれるまま二

 人が駐輪場に向かうと川本のセローが停まっていた

 〖おはようエミさん、晴子さん〗

 「おはようございます」

 〈おはようございます〉

 〖昨日バイクの話してたら乗りたくなって久々に会社に乗ってきた

  よ〗

 「これがセローですか?」

 〖そう、225㏄だからあまり速度は出ないんだけど、取り回しも軽

  くて足つきも良いから人気なんだよ〗

 「〈『へ~~~~~』〉」

 三人が声を揃えて感心した

 〖エミさんがTWだっけ?〗

 「そ、そうです」

 〖跨ってみなよ、どんな感じか参考になるよ〗

 不意の川本の提案にエミは驚いた、幸い今日はスカートじゃないし

 川本の提案に甘える事にした

 「じゃあ失礼します…」

 こわごわとシートに跨る、すると、、

 「あ、足がほとんどピッタリ着く??」

 〖でしょ?セローで足がほぼ着くならTWは全然問題ないね!〗

 〈アタシも跨ってみて良いですか?〉

 〖どうぞどうぞ、まぁAPEは全く心配いらないけどね(笑)〗

 『カワイイですもんねぇ~APE』

 〈特にあの白がシュミ良いのよね…♡〉

 思った以上に晴子はAPEにゾッコンなようだ…

 〈教習車もこんな感じなのかな?〉

 晴子の問いに川本は

 「ん~オレ18の時に取ったけどその時はVFRって400㏄でさ、セロ

  ーよりは全然足つき良かったよ」

 「〈『へ~~~~~』〉」

 〖ただし!400㏄だから重いよ…まぁ中免で400までは乗れちゃう

  訳だしね、扱える、という体じゃないとマズい訳だ〗

 〖さて、時間食っちゃうとマズいだろうからそろそろ行こうか〗

 「参考になりました、ありがとうございます」

 『〈ありがとうございました〉』

 〖どういたしまして、中免取るなら、頑張ってね!〗

 そう言って三人が立ち去ろうとした時、川本がエミの耳元で

 〖最近エミさんメイク頑張ってるね…〗

 と囁いてきた、エミが驚いた顔でいると

 〖今日のメイクとっても決まってる、そっちも頑張って!〗

 と囁いてスタスタ歩いて行ってしまった

 『エミさん行きますよ~~』

 ミキに声をかけられるまで、しばし呆然とするエミであった





 






 
















  











 
















 

 


 




今作は作者がTikTokで見かけた「詐欺メイク」にヒントを得て思いついたストーリーとなります

多分に作者の社会人生活と私生活が反映された内容となります、読者の方が「ん?」と思う社会描写が

ございましたら、それは作者の過ごした社会背景との相違と受け取って下さい

メイク技術、用語などはネットの情報を元にしておりますが、なにぶん作者は

「野郎」ですので、この部分、なるべく寛容にご容赦くださると幸いです。

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