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徐々に…

日常系って人気無いですよね、でもハートウォーミーな話が好きなんです

仕事中、ふとした時に思いつくシチュエーションにストーリーとキャラクターを

肉付けして背景を描写する、この手法しか今のとこ持ち合わせていないのですが

なるべく山あり谷あり、読み味のある物語になるよう努力してます

温かい目で読んでいただければ幸いです。

 「『〖えええぇぇ!!??〗』」

 大きな驚きの声がエミ、川本、ミキの口から洩れる

 一瞬食堂中の視線が集まるが、すぐに皆各々の食事

 と向き合い、忙しなく食事を進める

 〖何時から通ってるんだ浜崎??〗

 〘先週の土曜日に入校しました!〙

 伸一の問いにハキハキと答える浜崎、その意外な冷

 静さもさる事ながら、皆の興味は、やはり浜崎の入

 校の動機に向けられた

 『突然どうしたんですか浜崎さん?しかもいきなり

  大型なんて』

 〘いや~なんとなく、なんだけどね…伊藤さんに勧

  められたのもあって由貴さんに話を聞いてもらっ

  たらやっぱりせっかくなら大型取った方が良いよ

  、って事で…〙

 「そうなのハルちゃん?って由貴さんにも会ってる

  んだ!?」

 〈そ、そうなのよ…なんとなく勧めてみたんだけど

  ね、、、意外と乗り気になってくれたみたいで〉

 『由貴さんな~んにも言ってくれないんだもんな

  ~』

 〘僕が口止めしたんだよ、ホラ、なんか変に噂にな

  ってもアレだからさ…〙

 浜崎は上手く事が隠されていた経緯をボヤかせた

 「でも良いですね!これでまたバイク仲間が増えま

  す!!」

 〖そうそう!ツーリングとか一緒に行けるな〗

 『浜崎さんってバイクも大事に乗りそうですよね』

 変に茶化す事もなく、むしろ歓迎されている現状に

 浜崎も心の底から嬉しそうな表情であった

 自分の方へ視線を寄こす浜崎を見て晴子も

 (だから言ったでしょう、大丈夫だって!)

 と、密かに頷いて見せた

 そこへ太田がやってきた

 《浜崎はもう買いたいバイクとか決めてるのか?》

 〘いえ、まだこれと言って決まってないんですが、

  強いて言うなら部長のバイクはものすごく好み

  です!〙

 《お!?お世辞で嬉しいな、だがあれは自分であ

  そこまでイジった結果だからなぁ…》

 〈あ、そう言えば部長!アタシたちの自動車学校

  の恩人の由貴さんが部長のSTEEDの画像見て、

  是非本物見てみたいって黄色い悲鳴を上げてま

  したよ〉

 〘そうそう(笑)キャ~何これ?センス良い!っ

  て言ってたね〙

 《ハハハ、若い娘さんに褒められると嬉しいね♪》

 「由貴さんはいつもハーレーのおじさま方に囲まれ

  てる人だから目が肥えてるハズなのにね」

 〖部長のはめったに見ない程ハイセンスだからね〗

 〘やっぱりアメリカンタイプって言うとハーレーに

  落ち着くんですかね?〙

 《何もハーレーだけがアメリカンって訳じゃないが

  、それでもやはりハーレーは特別だな!》

 『由貴さんのはなにげに幾ら位するんですかね?』

 〖パパさんだと100~130くらい、、かな〗

 《ほうパパさんかね、なかなか元気な娘さんのよう

  だね》

 『たぶんイメージ通りです…(笑)』

 全員がその場でウンウンと首を縦に振る

 《まぁ何のかんのとバイク何にしようかと選んでる

  時期ってのは楽しいもんだ、一生懸命に悩んでか

  ら買うと良い》

 〘ハイ!そうします〙

 楽しい昼休憩の時間はいつもアッと言う間に終わっ

 てしまう、もっと話したい事がたくさんあるのに…

 浜崎はそう思うも、無情にも5分前の予鈴が鳴って

 しまう…

 後ろ髪引かれつつも紙コップをゴミ箱に放り込みつ

 つ職場へと戻る

 (いいさ、ハルちゃんのおかげでスッキリと皆に伝

  えられた、何の事はない、自分の取り越し苦労だ

  ったんだ…)

 浜崎は気持ちを切り替えスタスタと歩き出した

 二度と浮ついた気持ちで仕事には向かわない!

 (ハルちゃんに迷惑など二度とかけない!)

 そう誓ったのだ、集中!集中!!

 午後の仕事も問題なく進み、営業組も外回りから続

 々と帰社してくる

 〘おつかれ!伊藤さん〙

 〈お疲れ様です浜崎さん〉

 プライベートではすっかり気安い2人も、職場では

 相変わらず他人行儀だ、浜崎はああいう性格だし、

 自分と親しいなどという事は職場の仲間には知られ

 たくないだろう、と晴子の気遣いで自然とそうなっ

 ていた

 最も、晴子本人からしてみると、どこか寂しい感情

 を抱えているのだが、これは本人も自覚が無い

 浜崎の方はと言うと、全くもっての通常運転、これ

 までと何一つ変わっていない、せっかく晴子と打ち

 解けたと言うのに本人には晴子とどうこうなる気も

 、一切ないのだった

 欲が無いというか、そもそもからして自分が女性と

 どうこうなる、という事を普段から考えた事がない

 のだ

 そんな2人だからこそ、周りは誤解し、あらぬ方向

 へと想像をかきたてる

 

 それは浜崎の1段階目が終わり、2段階に入る、正

 にそんな時だった

 〘由貴さん、ちょっと相談したい事があるんですけ

  ど…〙

 不意に浜崎にこう言われた由貴だったが、仕事が終

 わって教習を終えた浜崎が原簿を返しに来る時間

 それは即ち、教習所が閉まる時間を現している

 <ゴメン、今はちょっと忙しくなる時間だから…>

 浜崎の願いは断られてしまった、が、、、

 <あの喫茶店に行ってて、後から行くから>

 〘分かりました!〙

 不意に決まった待ち合わせ、男女が喫茶店で待ち合

 わせと言ったらデートが相場なのだが、浜崎からし

 て見れば一切そんな下心などなく、今はバイクの免

 許を取る事に全力集中なのだった

 カランカラ~ン♪

 相変わらずノスタルジックな鐘の音が響き、入り口

 から由貴がひょっこり顔を出した

 (いらっしゃい!)

 マスターの声に迎えられながら、由貴がスタスタと

 浜崎の席へやってきて腰を下ろす

 <ゴメンね~、あの時間はいっそがしいのよ!>

 〘いえ、わざわざすみません…〙

 <で?話ってのは何なわけ?>

 〘実は…僕、、いまだ欲しいバイクが定まってない

  んですよ、何となくアメリカンバイク、しかも前

  に一緒に見た部長のあのSTEED、あぁいったバイ

  クが好きだっていうのはあるんですが…〙

 <なるほどねぇ…じゃあ聞くけど、浜崎さんは何で

  免許取ろうと思ったの?乗りたいバイクがあって

  、ってのが一般的だと思うけど>

 〘そ、それは…〙

 言いよどむ浜崎…それはそうだろう、エミに失恋し

 晴子に指摘され、励まされて勧められた、それでも

 何とはなしにネットで調べゆくうちに、徐々に興味

 が湧いてきた、元々車好きというのもあって次第に

 意欲が湧いてきた…”やってみるか!” と、思い立

 った時には、もうスッカリ失恋の悩みも、エミへの

 気持ちも整理がついていた

 <な~んか複雑そうね、、言いたくないなら別にい

  いけど~>

 〘いえ、聞いて下さい…実は〙

 浜崎は正直に全てを話した、直感的に由貴とは長い

 付き合いになる、そう思っていた

 免許取得の際と同様に、隠し事を続けるのは自身の

 精神衛生上も良くない

 かと言って大っぴらに言って回るのも憚られる内容

 ではある、その辺りの分別は由貴は十分に備えてい

 ると信じていた

 <なるほどね~エミちゃん良い子だもんね~、アタ

  シだって男だったらエミちゃんと付き合いたいわ

  ~>

 〘あ、あの~この辺の話は皆の前ではオフレコにし

  てもらえると…〙

 <大丈夫!言ったでしょう、口は堅い方よ!>

 由貴は胸をドンと叩いて請け負った

 <でもそうなると、珍しく乗りたいバイクがボヤっ

  としてるって事だね…>

 〘そうなんです…何に乗るのを目指して行こうかな

  、と…〙

 <ん~~~むっずかしいな…一口には言えないね>

 由貴が腕を組んで悩み込んでしまうと、浜崎も所在

 無さげに天を仰ぐ…

 <まずはテーマだね!>

 人差し指を立てながら由貴が言う

 〘テーマ??〙

 <バイクに乗って何がしたい?何処行きたい?誰と

  ?どうしたい?そういった目標>

 〘う~ん、まだこれと言って具体的な目標は…〙

 <だからよ!想像してみて、バイクに乗って誰かと

  ツーリングに行く、行った先では何する?1人だ

  って良い、でも何処に行く?何が目標で?だった

  らどんなバイクが良い?ってね…> 

 (なるほど!やりたい事で乗るバイクを選ぶのか)

 顎に右手をやり考え込む浜崎…

 <いいわハマちゃん、いきなり聞かれてもすぐには

  答え出ないだろうし、教習だってまだかかるでし

  ょう?2~3日あげるから、また答えを聞かせて

  、そこからまたアドバイスあげる!>

 そう言うと由貴はサッと立ち上がり、伝票を持って

 サッサとレジに向かってしまう

 〘ダメですよ…僕から相談に乗ってもらったのに〙

 浜崎はそう言って食い下がるのだが

 <良いよ、アタシチケット入れてるから>

 と、由貴は会計を済ませてしまった…

 〘ご馳走様でした…〙

 深々と首を垂れる浜崎に

 <良いよ~コーヒー一杯ぐらいで大げさな、、>

 〘そういう訳にはいきません、相談にまで乗って

  もらって、その上ご馳走させてしまった…また

  次回は僕にご馳走させて下さい…〙

 (なるほど…こういうとこね…ハルちゃん、、)

 晴子が浜崎に好感を抱いている訳が、何となく分

 かった由貴だった

 <あんま思いつめちゃダメよ~、気楽に考えて!

  バイクは楽しい物よ>

 〘ハイ!ありがとうございました〙

 再び由貴に深々と頭を下げると、真っすぐな瞳で

 自身の車へと向かう

 そんな浜崎を横目に、由貴は轟音を響かせると颯

 爽と走り出した

 <なんか一晩中PCとにらめっこしてそうね>

 そんな事を思いながらも、由貴は浜崎が出す結論

 に少なからず興味が湧いていた

 何をしに行くのか?何処へ行くのか?どんなバイ

 クで?誰と??

 ふと、並んで走る晴子と浜崎がイメージされる…

 フフッ…いいじゃない、とっても…

 今は勝手な妄想、だが、近い将来きっと…

 そんな未来を創造し、由貴は家路を急いだ…

































今作は作者がTikTokで見かけた「詐欺メイク」にヒントを得て思いついたストーリーとなります

多分に作者の社会人生活と私生活が反映された内容となります、読者の方が「ん?」と思う社会描写が

ございましたら、それは作者の過ごした社会背景との相違と受け取って下さい

メイク技術、用語などはネットの情報を元にしておりますが、なにぶん作者は

「野郎」ですので、この部分、なるべく寛容にご容赦くださると幸いです。

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