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主任♡登場!

日常系って人気無いですよね、でもハートウォーミーな話が好きなんです

仕事中、ふとした時に思いつくシチュエーションにストーリーとキャラクターを

肉付けして背景を描写する、この手法しか今のとこ持ち合わせていないのですが

なるべく山あり谷あり、読み味のある物語になるよう努力してます

温かい目で読んでいただければ幸いです。

 エミは普段より1時間以上早く起きた、昨日の夜

 調べてみて気になっていた事が試したかったから

 だ、と言うのもエミは”末広二重”という形の二重

 らしく目じりに向かって二重の幅が広がっていく

 タイプだ、参考にしたサイトの情報によると切開

 ライン(目頭付近)はアイラインを薄めに、逆に

 黒目から目じりにかけてはしっかりと引く、地顔

 の雰囲気によっては目じりより少し外にまで引く

 のもアリ、との事、そしてアイシャドウも同じく

 締め色は黒目から目じりを強調、との事、エミは

 これを一度で成功させる自信がなかったそこで取

 った手段が、一度失敗するのを前提に多めに時間

 を取る事だ

 「よっし!やってみよう」

 日焼け止め、化粧下地、ファンデーションの順に

 施していく、下地の処理はあの時アイメイクを担

 当した磯山にも褒められたようにネットで調べて

 みてもエミの手法と大差はなかった、この部分に

 関しては自信を持って良いだろう、問題はポイン

 トメイクの部分だ、とりわけアイメイクの自身の

 二重型に会わせたアイメイクだ、これを試してみ

 たくて早起きしたのだ、まずはアイシャドウ、眉

 毛の下から段々と濃くなるようにグラデーション

 を意識しつつアイホール全体を仕上げてゆく、丁

 寧に仕上げていたら15分もかかってしまっていた

 、次にビューラーでまつ毛をリフトアップ、ビュ

 ーラーは強く握りすぎず、尚且つ急激な角度調整

 でまつ毛に負荷をかけすぎないように細心の注意

 を払う、そしてアイライン、目頭から目じりにか

 けて順に引いてゆく、この際目じりを反対の手で

 少し外に引っ張りながら引くと良い、という情報

 を試してみたが引っ張った目じりを離すとちょう

 ど良い乗り具合になり大変有効だと分かった、最

 後にマスカラだが、二度塗りというものを試して

 みたかった、一度今までの手順で仕上げたまつ毛

 に少ししっかりめにティッシュオフした状態でも

 う一度重ね塗りしてゆく下まつ毛が難しく、肌に

 マスカラをつけてしまい綿棒にクリームをつけて

 何度か落とすハメになった、苦労して完成した目

 元を再度確認してみる

 「うん!良いんじゃない?」

 やり直しの必要はなさそうだった

 (今日はこれで行こう)

 と思う出来に仕上がった事に満足し、最後に記念

 撮影した、スマホに新しいフォルダを作成し今後

 は日々のメイクの出来映えを、成功も失敗も撮り

 ためてゆくつもりだ、口元のメイクを済ませ、い

 そいそとキッチンに向かうとティファールに水を

 張りスイッチを入れる、厚切りの食パンにバター

 を塗りトースターへ放り込むと冷凍庫から出した

 鳥ササミのほぐし身を解凍にかけキャベツを千切

 り、ニンジンは皮を剥い細切りにしていると解凍

 が終わったようだ、木皿に盛り付けた野菜に鳥サ

 サミのほぐし身を乗せてサラダが完成した、次に

 フライパンで目玉焼きを焼く、エミは半熟が好

 きだった、サラダの横に目玉焼きを盛りつけた頃

 、ちょうどトースターが鳴った、焼きあがったト

 ーストにバターを二度塗りしているとお湯がわい

 た、マグカップにインスタントのコーンスープを

 入れて簡易的な朝食が完成した、この流れるよう

 な朝食作りがエミの毎朝のルーティーンである、

 エミは朝食を食べる前に今の自身のメイクの出来

 映えを記念撮影し”作戦会議”にアップした、のだ

 が、、、皆一様に

 【一人暮らしなのにしっかりとした朝食作ってて

  エライ!】

 『エミさんと一緒に暮らすと幸せそう…』

 〈う~んエミちゃんマメね、メニューに現れて

  るわ〉

 朝食を褒めるのだった、肝心のメイクについては

 一言もない

 「ところでメイクはどうかな?(汗)」

 『会って直接見ないとだけどかなり良いですね

  !』

 〈昨日までと派手に差を出してなくて良いかも〉

 ミキも晴子も上々の反応だった、エミとしては一

 番気になる須賀の反応は、、、

 【なるほど!そうか、いきなしあのメイクだと変

  わりすぎか!?会社に行くんだもんね】

 と変な所に納得した様子だった、エミとしては出

 来映えの感想を聞きたかったが、今後のメイクの

 為にとっておく事にした

 「それじゃ準備して出ますね~須賀さんお仕事が

  んばって~」

 『アタシも準備に入ります~須賀さん頑張って~』

 〈同じく出発します、須賀さんまた~〉

 【みんなありがと!頑張ってきます】

 エミはバス停まで徒歩で行く最中に(ミキちゃん

 みたいに原付免許取ろうかな?)と考え始めてい

 た、実は前から気になる和菓子屋がいくつかある

 のだが、自転車で行くには遠すぎる所ばかりなのだ

 (原付免許か~調べてみよう)

 早速バスに揺られながらスマホで原付免許の取得

 方法と費用を調べてみる、費用は1万円そこそこ

 で一日で取れるようだ、今時は安いスク-ターも

 探せばすぐ見つかるだろう、、俄然エミは乗り気

 になった、

 (会社に着いたらミキちゃんに詳しく聞いてみよう)

 今日も上機嫌で会社に向かうエミだった


 『原付免許は簡単に取れますよ!すぐ取った方が

  良いです』

 ミキの言葉にエミも笑顔で頷いた、晴子も同調し

 〈アタシも取ろうかな、便利そうだし〉

 と言うのでエミはますます乗り気になるのだった

 、昼休みの食堂で三人の会話は弾むのだった

 「じゃあ3人とも原付免許持ちになったらカフェ

 巡ったりしたいね♪」

 話はどんどん盛り上がってゆく、エミは明るい気

 持ちでいっぱいになった

(そうだ!須賀にも報告してみよう)

 早速 ”作戦会議” で須賀に報告する

 「アタシと晴子ちゃんも原付免許取ろうと思うん

  です」

 すると程なくして須賀から返事が届いた

 【原付か~良いね!世界が広がるよ、、けど、、】

 ??? 須賀は何か言いたそうだった、晴子もミ

 キもそれは感じたようですぐさま質問していた

 『須賀さん何か言いたそうですね??』

 〈原付免許反対ですか??〉

 ミキも晴子も、歯切れの悪い須賀の言葉の先を促

 した

 【ん~簡単に言うとオレバイクが趣味なのよ、ん

  でもって卸してあげられるバイクなら2台以上

  あるけどね、、、】

 【中型と小型なのよ、、参考までにエイプ100とT

  W225ね】

 といって写真を送ってきた、それを見ると白いネ

 イキッドタイプのバイクでタンク部にAPEと黄色い

 ステッカーの貼られたバイクの画像とブルーメタリ

 ックのタンクの下部に太さの違うホワイトラインが

 二本入ったスタイリッシュなバイクの画像だった

 『うわ!どっちも趣味が良いですね、白い方かわい

  いし』

 【APEは女子の人気も高い車種だからね】

 〈アタシもこの白いの好きだなぁ〉

 「私はブルーの方がとても好きです!なんかビビっ

  ときた」

 【良いでしょ!でもうちの奥さんが5台は持ちすぎ

  だから少し台数減らせって言われてんのよ、思い

  入れあるから変な奴には売りたくなくて、、、】

 「でもこれ中型自動二輪の免許が要るんですよね?」

 【TWの方はそうだね、APEの方は小型自動二輪でも

  いける】

 『ちなみにおいくらですか?』

 【もし免許を取って大事に乗ってくれるのなら君たち

  にならAPEが3万円、TWが5万円ってとこかな】

 後に三人は相場を調べて驚くのだが驚異的な安さだ

 、だが三人はまだその事実を知らない

 【言っとくけど君たちとは縁が出来たからこの値段

  にするってだけでもし他の奴紹介されてもこの値

  段じゃ売らないからね!】

 【だと言っても中免はそう気楽にホイホイ取りに行

  くような感じでもないし、もし良かったら、って

  事でね】

 【これじゃなくてもっと気楽にやっぱ原付が良いっ

  て言うならその方が良いだろうしね】

 「気軽に売って下さいとは言えないけど、、、私な

  んかそのTWに運命を感じます…」

 〈アタシもAPEがすごく気になる!〉

 【おっと!?いらん火を点けちゃったかな?w】

 「そんな事ないです!でもちょっと売らずにおいて

  もらえると嬉しいです…」

 〈APEもそうしてもらえると嬉しいデス…〉  

 【あははは、当分売る予定はないから安心して、も

  し本気で中免取る気になったら相談に乗るよ】

 「ありがとうございます」

 〈ありがとうございます〉

 『ありがとうございます』

 【おぉ!?ミキちゃんも参戦かい?w】

 『いえ、、なんとなく(笑)』

 三人は顔を見合わせ声を上げて笑った、と、そこへ

 〖ずいぶん盛り上がってるね、何の話してるの?〗

 『あ、川本さんおつかれさまです~』

 〈おつかれさまです〉

 「お、おつかれさまです」

 営業部の主任の川本伸一が現れた、成績優秀、人当

 たりも良く上司も部下も男女問わず人気抜群のナイ

 スガイである、そして何を隠そうエミの想い人であ

 った、、、

 〖お~!!TWのこれは225か、誰か買うの?ミキち

  ゃん免許あるんだっけ?バイク通勤だったもんね〗

 『いえ、これはアタシたちの知り合いが売ってくれ

  るかも、って話で』

 〖へ~いいね!オレもバイク好きでさ~ちょうど乗

  ってるバイクが同じ225なんだよ、セローって言う

  オフロードって言うかマルチパーパスのって言っ

  ても分からないよね、ゴメンゴメン〗

 〖お!APEもある、これは50?100?〗

 〈これは100ですね、ちなみにアタシが狙ってます

  !(笑)〉

 〖良いね!実に良い趣味だ、うちの近所にもバイク

  好きなおじさんがいてね、その人も似たような趣

  味してるよ〗

 「実はTWの方は私が狙ってたりします!」

 会話に加わりたくてエミはつい勢いで口走ってしま

 った、すると

 〖そうなんだ!エミさん中免取るの?〗

 「どうしようかまだ悩んでる最中なんです…」

 〖簡単に決めるべきじゃないけど、もし免許取った

  ら一緒にツーリングでも行こうか〗

 ツーリングでも行こうか、行こうか、行こうか、行

 こうか…

 エミの頭の中で伸一の言葉がリフレインされていた

 、ハッと我に返った時には川本は〖じゃあまたね〗

 の言葉を残し去って行く所だったその後ろ姿を見送

 りながらエミは無意識に”作戦会議”にLINEを送って

 いた

 「須賀さん私、中型免許取ります!!!!」

 『ええええぇぇぇぇええぇ!!』

 〈ええええぇぇぇぇええぇ!!〉

 ミキと晴子の驚きの声が食堂にこだました






 

 









































 

 












 

今作は作者がTikTokで見かけた「詐欺メイク」にヒントを得て思いついたストーリーとなります

多分に作者の社会人生活と私生活が反映された内容となります、読者の方が「ん?」と思う社会描写が

ございましたら、それは作者の過ごした社会背景との相違と受け取って下さい

メイク技術、用語などはネットの情報を元にしておりますが、なにぶん作者は

「野郎」ですので、この部分、なるべく寛容にご容赦くださると幸いです。

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