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合格!そして、、、

日常系って人気無いですよね、でもハートウォーミーな話が好きなんです

仕事中、ふとした時に思いつくシチュエーションにストーリーとキャラクターを

肉付けして背景を描写する、この手法しか今のとこ持ち合わせていないのですが

なるべく山あり谷あり、読み味のある物語になるよう努力してます

温かい目で読んでいただければ幸いです。

 翌日出社すると、職場ではエミの二輪免許取得を祝

 う声がほとんどだった、ただ一人、岡田を除いては

 だが、、、岡田の言い分としては

 [ たかが趣味の二輪免許取得で有給を取るなどけし

  からん! ]

 と言う事らしいのだが、部長である太田に ”ですよ

 ね部長?” と話を振ったところ

 《何がけしからんのかさっぱり理解出来んが、君の

  その言い分がけしからん事は分かるよ》

 と言われたらしく、岡田の得意とする”ゴマすり”に

 見事失敗した事だけは確かだろう

 エミらとしては、事前に会社に許可をもらい、尚且

 つ職場に事情を説明して了解を得た

 何一つ後ろ暗い事などないのだ、大多数の同僚が祝

 福の言葉をくれた、良い同僚たちに恵まれ、感謝の

 念で胸がいっぱいになった

 11時…ミキから ”作戦会議” に合格の一方が届く

 晴子と目くばせをしながら「合格おめでとう」のメ

 ッセージをコッソリ返信した

 二人とも昨日は同じような行動を取っていたのだろ

 うな、と想像し、少し嬉しくなった

 昼休憩にエミがBランチを注文して並んでいると、

 すでに席を取っている晴子の姿が目に付いた

 「あれ?ハルちゃん今日はお弁当なの?」

 いつも食堂で注文している晴子が、珍しく弁当持参

 で来ている事が意外だった

 〈うん!今日からずっとお弁当の予定〉

 「どうして急に??」

 〈実はね…〉

 と言って晴子が取り出した雑誌には付箋が付いてい

 た、その付箋のページをめくり、晴子が記事を見せ

 てくれた、そこには…

 CB223S の文字、写真を見ると…

 「わ!これ223㏄なの?APEとそっくりだね」

 〈でしょう?すごく良くない?SR400も良いけど、

  車検があるから、まずはコレを買おうかなっ 

  て…〉

 「APEはどうするの?」

 〈もちろん乗るよ!APEで通勤してコッチでツーリ

  ングに行こうかな、という予定…〉

 なるほど、ツーリング用の中型が欲しいようだ

 〈調べてみたんだけど、価格が大体40万~高くても

  50万以内って感じかな…そのぐらいなら買える

  し、いいかなって、でも高いお買い物だから今日

  から節約するの!〉

 驚いた事に晴子はもう実際に行動に移している、恐

 らくもう晴子の中では決定事項なのだろう

 〈ホラ見て!さっそく頑張って作ったお弁当!〉

 そう言って晴子がフタを開けた弁当箱の中には、最

 初から飛ばし過ぎでは?と思うぐらいの色とりどり

 のおかずたちがひしめいていた、レンコンのはさみ

 揚げ、もやしのナムル、インゲンとにんじんの胡麻

 和え、ミニハンバーグ、どれも美味しそうだが、エ

 ミの目を一番引いたのが、カリカリ梅を刻んだもの

 と刻み大葉を散らしたゴハンだった

 「すっごく美味しそう!」

 〈最初だから景気つけないとね!倹約目的だから今

  後はもうちょっと質素にするけど…〉

 努力家の晴子らしい発想だった、これだけのモチベ

 ーションをくれる ”バイク” と言う趣味に出会え

 た事が、晴子にとってもプラスに働いているのは明

 らかだ

 〈お弁当って作ってみると楽しいのよね~♪〉

 「バイクが来たら業務スーパーとか話題の激安スー

  パーとか行ってみようか」

 〈いいね!行こう行こう〉

 楽しい会話をしていると休憩時間もアッと言う間に

 終わってしまった

 (お弁当かぁ、お弁当生活してみようかな?)

 それは倹約する上で有効な手段だと思えた、エミが

 食堂で注文する日替わり定食が1食450円、1週間で

 2250円、月で大体10000円ちょっとの計算だ、これ

 を弁当持参に切り替えれば10000円を超える事は恐

 らく無いだろう、節約レシピやそれこそ激安スーパ

 ーなどで大量購入して仕込んでおけば月5000円ぐら

 いに抑える事も可能かもしれない

 (いけない!今は仕事に集中しなければ…)

 余計な事を考えてミスでもすれば、それこそ岡田か

 ら何を言われるか分かったものじゃない…

 バイクのせいで仕事でミスしたなど断じて言わす訳

 にはいかない!

 3時の休憩で晴子の持ってきたクッキーをつまみな

 がら話し込んでいると、小泉さんがカフェオレとお

 菓子を持参で現れた

 「〈お疲れ様です〉」

 〝 おつかれさま、それとエミちゃん、免許合格お

   めでとう 〟

 「ありがとうございます!これで晴れてバイク通勤

  開始です」

 〝 アタシは車ばっかりだから分からないけどやっ

   ぱりバイクって楽しいの? 〟

 〈とっても楽しいです!小泉さんも免許取ったら良

  いのに〉

 〝 うちも旦那が若い頃乗ってたみたいだけど、結

   婚の時に処分しちゃったみたい 〟

 小泉さんのお菓子とクッキーをつまみながら楽しく

 会話に華を咲かせていると、アッと言う間に休憩時

 間が終わってしまった

 以降の仕事もキッチリとこなし、着替えを済ませて

 晴子と帰路に着く

 「明日はいよいよハルちゃんだね!」

 〈うん!必ず受かるから報告待ってて〉

 駅までの道行きを何でもない事を話しながら歩いた

 この時間は免許を取る事によって失われる時間だ

 でも、免許を取る事によって、得られる時間、行け

 る場所、広がる可能性、変わるライフスタイル…

 それらが、これからのエミたちにもたらす大きな可

 能性!

 エミの生活はもうすでに激変の兆候を見せている、

 メイクに打ち込み、免許を取得し、ついには伸一と

 の交際が始まり、料理を頑張ろうと思っている、倹

 約の為、お弁当作りにも興味が出てきた

 やりたい事がたくさんあって、時間がいくらでも欲

 しい、待ちきれなくてワクワクする、週末にはいよ

 いよTWがやってくる!

 「ねぇハルちゃん…」

 〈ん?なぁに?〉

 「こうして一緒に電車に乗るのも、もうすぐ終わり

  だね…」

 〈うん…だけど、それはアタシたちのバイクライフ

  の始まりって事だから!〉

 「アタシね、TWが来たら伸ちゃんと2人でツーリ

  ングの約束してるの」

 〈そうなんだ!?何処行くの?〉

 「和菓子屋さん…」

 〈アハハハ!とってもエミちゃんらしいね〉

 「そう、行きたくても行けなかったとっておきのお

  店に行って、和菓子を買って須賀さんにお礼に行

  くんだ~、そしてバッチシメイクをキメて ”ア

  タシこうなりました!” って胸を張って報告する

  の」

 〈いいねそれ!アタシも何か須賀さんにお礼したい

  な~とは思ってたの、でもせっかくの初ツーリン

  グ、邪魔しちゃ悪いね〉

  「アタシは良いけど、一応2人で、って約束しち

   ゃったからなぁ…」

 〈どっちにしろアタシは洋菓子派なんだから目的地

  が違ってくるしね…(笑)〉

 しばし考え込んだ晴子が〈そうだ!〉と手を叩いた

 〈アタシその日はミキちゃんとツーリングに行って

  くるよ!豊橋に気になってる洋菓子店があるから

  、その後合流して一緒にお礼に行かない?〉

 意外な晴子の申し出だったがエミとしては大歓迎だ

 った、何と言っても改まってお礼といっても照れ臭

 いし、晴子やミキが一緒なら、楽しく、明るく対面

 出来る、そんな気がする

 「そうしよう!それが良いよ、アタシたち三人でお

  礼に行こう」

 ワクワクしてきた!

 3人揃って、新しい門出を須賀に報告するのだ!ど 

 うしよう?どんなメイクにしょう、、、伸一との時 

 のコンタクト仕様?、、、は、なにか違う気がする

 新たなテーマが出来た!早速今日から取り組まなく

 っちゃ、本当に時間が欲しい、でも仕事も大事だ、

 社会人として生活して、その中で出来た時間で趣味

 を頑張る、自由の幅は決して広くはない、でも!だ

 からこそ大事で、だからこそ楽しいのだ!

 限られた時間の中で、自身の努力で用意出来るだけ 

 の手段で、趣味を楽しむのだ、誰に与えられた物で 

 もない、自分で!自分たちで!

 〈それじゃまた明日ね〉

 そう言って晴子はエミの一つ前の駅で降りてゆく

 いつもの当たり前の光景、でもこれからは、これが

 当たり前ではなくなってゆく…

 人の生活には常に変化があり、それは、社会やイン

 フラの変化であったり、一般常識の変化であったり

 と、規模の大きな物であったりする場合もある、だ

 が、免許の取得というのは、個人の生活においては

 もはや "特異点" と呼んでも良いレベルの変化だ

 ろう

 行きたい所へ、自分の意志で、好きな道を通って行

 けるようになる、便利であろう、楽であろう、そし

 て、楽しいであろう!

 晴子は晴子で、自分の決めた目標に向かって歩き出

 していた、エミもまた、自分の目標を目指して現在

 努力している、ミキだって恐らく目標としている事

 があり、秘めた想いも持っているだろう

 それぞれがそれぞれに、己が目標を見据えて前進し

 ている、それを思うと、これまでの人生の何と張り

 の無かった事か…

 自転車で帰路を漕いでいる間も、考えるのは今後の

 事、それも明るい未来だ!

 家に着いて冷蔵庫をチェックしてみる、ハンバーグ

 、ニンジン、ジャガイモ、大根、玉ねぎなど、皮を

 剥いて下処理の終わった根菜の数々

 即お弁当のおかずになりそうなのはハンバーグぐら

 いだが、2~3品作るのならアッと言う間に出来そう

 ではある、夕飯には少し早い事もあり、お弁当のお

 ススメのおかずで何か良い物はないかと調べてみる

 定番の卵焼き、ハンバーグ、ウィンナー、きんぴら 

 ミートボールなど、やはりおススメにあがってくる

 メニューはど定番の物が多かった、当然 ”唐揚げ”

 も入っていた、と、そこで「ピン」と閃く物が在っ

 た

 (唐揚げ!そうだ!これだ)

 ちょうど伸一と今度、食材の下ごしらえの約束をし

 たのを思い出した、何か良い物はないかと思ってい

 たが、唐揚げ、、、これは良い!間違いなく好物で

 あろう物だ、ハンバーグ、エビフライに続き、唐揚

 げ、この3巨頭が揃えば、1人暮らしの食卓も明るく

 なろうというものだろう

 もちろん野菜の仕込みも忘れないが、やっぱり男の

 子は肉が食べたいだろう

 エミの実家はオーソドックスに片栗粉と醤油ベース

 にしょうがを効かせた唐揚げだったが、昨今は唐揚

 げもバリエーションが増えてきて、色々な種類が見

 受けられる

 (よし!試してみよう)

 さっそく「唐揚げ 味付け 種類」で検索をかけて

 みた、その中でも気になったのが3種類、カレー味

 、塩昆布味、そしてずっと前からやってみたかった

 柿の種の衣の唐揚げ、カレー粉はある、が、他2種

 類は備え付けがない、すぐさま決意すると自転車で

 出かける、目的地は近所のスーパーだ、鶏もも肉、

 塩昆布、柿の種を買いに!

 今晩は唐揚げで決まりだ!楽しくなってきた!


















 





今作は作者がTikTokで見かけた「詐欺メイク」にヒントを得て思いついたストーリーとなります

多分に作者の社会人生活と私生活が反映された内容となります、読者の方が「ん?」と思う社会描写が

ございましたら、それは作者の過ごした社会背景との相違と受け取って下さい

メイク技術、用語などはネットの情報を元にしておりますが、なにぶん作者は

「野郎」ですので、この部分、なるべく寛容にご容赦くださると幸いです。

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