表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/117

戦い終わって…

日常系って人気無いですよね、でもハートウォーミーな話が好きなんです

仕事中、ふとした時に思いつくシチュエーションにストーリーとキャラクターを

肉付けして背景を描写する、この手法しか今のとこ持ち合わせていないのですが

なるべく山あり谷あり、読み味のある物語になるよう努力してます

温かい目で読んでいただければ幸いです。

 学科試験にはハッキリ言って不安は無かった、だが

 やはり受かってホッとしている自分がいる…

 嬉しい!当然嬉しい!これで胸を張って皆に報告で

 きる、精一杯助けてくれた伸一に!応援してくれた

 須賀に!晴子とミキに、由貴にも、職場の皆にも、

 そして、、、店長にも…

 まずは ”作戦会議” に合格の一報を入れておく

 「合格しました!これから写真撮影です!」

 電光掲示板の表示画面と受験票を動画で撮影し、ア

 ップする…

 程なく数件の返信が次々と送られてくる

 【おめでとう!学科は心配してなかったが見事一発  

  合格で良かった!頑張ったね】

 『合格一番乗りおめでとうございます!アタシも明

  日続きますね♪』

 〈おめでとう!努力家のエミちゃんは、やっぱ一発

  合格じゃないとウソだよね〉

 <ようこそバイクの世界へ!楽しいことも、面倒な

  事も合わせてこれから一緒に楽しもう>

 ”作戦会議” とは別で連絡した伸一からは

 〖おめでとう!これで晴れてTWに乗れるね、楽し

  い思い出をいっぱい作って行こう〗

 と、非常に前向きな返信が返ってきた、思わず一人

 で照れながらも

 「ありがとう!未熟ですが先々末永くよろしく…」

 と、色んな意味を込めて返信しておいた

 皆にお礼の返信をしつつ、画面の案内に従い写真撮

 影の窓口へ向かう

 行列に並んではいるのだが、恐ろしい程に消化が早

 い、気づけばもうエミの前の前の人が撮影している

 サッとスマホをオンカメラにして前髪を確認する…

 そのスマホを仕舞うヒマもない程、アッと言う間に

 次が自分の番だ、、、、

 少し目を閉じ表情を落ち着ける…大事な免許写真だ、

 引きつった表情も、無表情もイヤだ!

 担当者が無言のジェスチャーでエミを促す、いよい

 よ自分の番だ、、撮影機を前にエミは自然なエミを

 浮かべて撮影した…ほんのりとした微笑、、、

 何の事はない、こんなのただ表情を作るだけだ

 難しい事なんてこれっぽっちもない!

 卒業検定に比べればどうって事ない!

 アッと言う間に写真撮影も済み、空いた時間で昼食

 を摂るべく食堂に向かった、時間は12時より前だっ

 たが食堂はすでにごった返していた

 ただ、列の消化は早いようで昼食を持参する程では

 なかったかもしれない…

 ま、いいや…と売店で微糖のコーヒーを買い込み

 空いている席に腰掛けた、サンドイッチを広げなが

 ら

(そういやガソリンスタンドって何処が良いんだろ?)

 と、これから始まるバイク通勤に思いを馳せつつサ

 ンドイッチを頬張った

 なんだかいつもより美味しく感じる、なんて事ない

 BLTサンドだ、よく朝食としても食べる物で、これ

 といって真新しさなどないのだが、やはり勝利の味

 なのだろうか?(笑)

 そんな事を考えながら一人ほくそ笑んだ

 13:00~免許証配布、となっていたが、時間のばら

 つきは大きい、との事で、遅ければ14:00を回る事

 もあるらしい…

 まぁ何にせよやる事が何もない…

 手持無沙汰になったエミはロビーのベンチに腰掛け

 スマホとにらめっこしていた

 ”TW カスタム パーツ” などで検索した結果、部

 品のみの画像が多く、装着した車体のイメージが全

 然わかない、色々と検索結果を見ていくと、ボバー

 カスタム、アメリカンカスタムなど、様々なカスタ

 ムの方向性がある事がわかった、それらはそれらで

 魅力的なのだが、あくまでエミは既存のTWが持つ

 あの雰囲気が好きなのだった、須賀がどのように手

 を入れているのかは知らないが、ブルーメタリック

 にホワイトカラーのライン、最初に見た時のあの鮮

 烈な印象!ついに乗る事が出来る、恐らくヒマさえ

 あれば磨いてしまうだろう…

 あぁ、まちどおしい…

 さした目的もなくスマホを見やっていると、掲示板

 に免許証交付の案内が表示された

 いよいよだ!周囲の皆が画面に食い入るように注目

 している

 案内に従い、表示された番号の窓口へ向かう、もは

 や順番待ちという概念はなく、ただ整然と受験番号

 の通りに並び、皆が行儀よく免許証を受け取っては

 去ってゆく

 エミもそのうちの一人で、ただただ整然と列に並び

 自分の順番をこなして免許証を受け取った

 免許証を手にしつつ窓口から少し離れ、壁にもたれ

 てまじまじと眺めてみた

 種類の欄に「普自二」の表記、確かに普通自動二輪

 免許の証だ!

 気になる免許写真は………自分でイメージした表情と

 ほぼ相違ない軽い微笑、化粧映えも悪くない! 

 よく言われる ”犯罪者顔” になりやすいメイクの

 要因となる、陰影の無さ、派手目なリップグロス、

 首から上の色調の違い、これらの要因を考慮し

 エミなりに「対免許写真用メイク」として完成させ

 た今回のメイクは功を奏したようだ…

 結果を見るにエミの評価は95点、惜しむらくはメガ

 ネが少し下がり気味だった、と言う事ぐらいだ…

 見ようによってはドジっ娘っぽくあざとさを感じて

 しまう…

 目的は達した、エミは平針けんしけんじょうを後にした、時間は

 13:20分、電車に乗ってトヨタ駅に向かっても余

 裕で14時台だろう、平針駅までテクテクと歩く最中

 も、これからのバイクライフを思い描いては、つい

 笑みがこぼれてしまう

 今度免許の更新に来るのは3年後、自動車免許はどう

 しようか、取りあえず当面移動手段には困らなくな

 った、雨天はどうするか、といったところだが、今

 までが自転車だったエミからすると、これまでと大

 差ない、どころか格段の進歩と言える

 そう言えば須賀がこんな事を言っていた…

 【免許を取ると太る奴が多い、皆も今現在免許を持

  っていないならここは気をつけた方が良い…】

 勿論、個々の生活習慣に依存する部分が多いのだろ

 うが、免許を取ると、それまで歩いて行っていた場

 所、例えば徒歩数分のコンビニなど、も歩かなくな

 り、それが普段の生活にも影響してゆき、ついには

 身体の代謝を落とし太ってしまうのではないか?

 と、須賀は考察していた

 確かにありそうな話だ、実際須賀はどうだったのか

 ?と問うてみたが

 【10㎏太った…】

 との回答だった、体験談からくる忠告と言う物は信

 ぴょう性が高いもので、晴子も

 〈十分気をつけます、、、〉

 と言っていた、原付に乗っているミキは、少し沈黙

 した後

 『きっと大丈夫ですよ、、、』

 と歯に物でも詰まったような物言いだったところを

 見ると、どうやら原付免許を取ってから太ったのだ

 ろう…

 そんな事を考えていたら平針駅に着いてしまった

 こうして徒歩で目的地に向かうのも、今後は機会が

 減るのだろうな…と、しみじみ噛みしめた

 電車に乗り、まばらに空いた座席に座ると、ほとん

 どの人々はスマホを片手に情報を漁るかゲームに勤

 しんでいる様子だが、やはり県試験場付近だからだ

 ろう、自身の免許証をマジマジと眺める若者が少な

 くない、無理もない、免許の取得は人生の中でもビ

 ッグイベントと呼んで良い部類の出来事だ

 エミはこれまで免許が無くては成り立たない、とい

 った状況には陥ってはいなかった

 二輪免許を取得したのも、必要に駆られて、ではな

 く、単純に興味が高じて、趣味の領域にすぎない

 それでも!免許取得へのモチベーションは決して劣

 っているとは思わない、むしろ彼らを上回るもので

 あったと自負している

 20万円以上の費用を工面し、一か月ほどの労力を費

 やし、生活リズムも自動車学校の教習を加味した物

 へ変化させた、初めて教習車に乗った日、自身の手

 でアクセルを開け、クラッチを繋いで前進させた、

 あの瞬間の感動、、、今でも鮮明に思い出す!

 免許と言うのは、必要に応じて、必要とする人が取

 得する物なのだ、ある人は仕事上必要になって、あ

 る人は生活圏に必須で、そしてある人は趣味が高じ

 て…人それぞれの事情、それがエミにとっては趣味

 であり、転じて通勤手段となった

 バイクに乗り出せば生活は激変し、活動範囲は飛躍

 的に広がるだろう、出来なかった事も出来る事にな

 り、行けなかった所へも行く事が可能となる

 特にメイクにこだわりを持ち始めたエミにとっては

 思い入れが大きく、忘れられない人生の分岐点とな

 った

 「こんな感じになりました」と銘打った免許証の自 

 撮り画像を "作戦会議" にアップする

 〈あ、スゴイ!写真映り良いね!どうやったか明日

  教えて!〉

 『ホントですね!長く残る物だから気合い入れて映

  りたいです!』

 <次は自動車か大型取りにおいで(笑)>

 三人から祝福の言葉と免許写真の評価が返信される

 中、何故か須賀からは反応がなかった

 仕事が忙しいのかな?と、特に気にする事もなかっ

 たエミは

 (自動車か~、今はまだ考えもしてないけど、いつ

  かは…)

 当面、自動車免許の取得は考えてはいなかった、だ

 が、それが必要になるシチュエーションは考えてみ

 た事がある、それは、、、結婚、そして出産…

 誰かを乗せなければならない時、それはきっと子供

 であろう、今までは現実味のなかった話、でも今は

 、、、、、、、

 

 どうなりたい、どうしてゆきたい、そんな、取り留

 めのない考えに頭を巡らせていたら、いつの間にか

 トヨタ駅に着いていた…

 自転車に乗って市役所に向かう間も、ずっと頭から

 離れない、伸一とのこれから、なにが どうなって

 どうしてゆくのか…でも不安ではない、むしろ…

 恋人と過ごす日々が自分に力をくれる!

 ケンカだってするだろう、意見だって食い違う

 でも、それで良い、相手は伸一なのだから!

 他の誰でもない、自分が選んだひとなのだから

 市役所で住民票を発行し家に帰り着く

 時刻は午後3時…疲れなど無い、いやむしろ、何か

 していないとジッとしていられなかった

 遂に取得した免許、小躍りしたい気分だ!なんだ

 ろう?この気持ち?家に帰ってきたからだろうか?

 急に実感が湧いてきたような、そんな気分…

 手持無沙汰な気分で、いてもたってもいられなくて

 気づけばカレーを煮ていた…

 具材を煮込む為、下ごしらえして鍋に放り込んだ

 所でハッと我に返る…何故カレー???

 一人でクスクスと笑いが止まらない、嬉しかったの

 だ、楽しかったのだ、どうしようもなくって、気づ

 けばカレーを煮ていた、でも今は、喜びを分かち合

 う仲間がいる、そして、、、、、そうだ!?

 スマホを取り出すと伸一にLINEする

 「ついカレー作り出しちゃったの!良かったら今日

  帰りに食べにくる??」

 しばらく具材を煮込んでいたら返信がきた

 〖なんでカレー!?(笑)でも大好きだから行って

  も良いかな?〗

 「是非来て!まだルー入れてないけど辛いのと普通

  のとどっちが好きかな?」

 〖オレはほんのりピリ辛が好きかな、喫茶店でよく

  あるあの少しだけピリッとしたやつ〗

 「イメージ湧いた!ココイチの通常ぐらいね?」

 〖まさにそれ!!(笑)〗

 「分かった!任せて」

 〖じゃあまた後でね〗

 「もう少しお仕事頑張って!」

 つい伸一を誘ってしまった、、二日連続だが良いだ

 ろう、話したいのだ…いっぱい、いっぱい…

















































 




 























今作は作者がTikTokで見かけた「詐欺メイク」にヒントを得て思いついたストーリーとなります

多分に作者の社会人生活と私生活が反映された内容となります、読者の方が「ん?」と思う社会描写が

ございましたら、それは作者の過ごした社会背景との相違と受け取って下さい

メイク技術、用語などはネットの情報を元にしておりますが、なにぶん作者は

「野郎」ですので、この部分、なるべく寛容にご容赦くださると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ