表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/117

初デート ②

日常系って人気無いですよね、でもハートウォーミーな話が好きなんです

仕事中、ふとした時に思いつくシチュエーションにストーリーとキャラクターを

肉付けして背景を描写する、この手法しか今のとこ持ち合わせていないのですが

なるべく山あり谷あり、読み味のある物語になるよう努力してます

温かい目で読んでいただければ幸いです。

 伸一が連れて来てくれたのは、在庫100台を超える

 大型店、伸一が言うには、ここらでは一番の大型店

 との事だ、店内に入ると、一面にズラリと並ぶバイ

 クたちが出迎えてくれた

 初めて見るその光景に思わず立ち尽くす…

 (見た事ないバイクがいっぱい!!なんだろうあの

  バイク?変わった形、レースとかで見かける形の

  あれは?)

 キョロキョロしながら店内を見まわしていると、見

 知ったバイクを見つけた

 「あ!!エストレヤだ」

 〖いいよねエストレヤ!ヨーロピは好みが分かれる

  ところだけど、オレはこのスタイル好きだな〗

 「FTRもある!これこれ!このカラーが好きなの」

 〖トリコロールカラーか、FTRと言ったらこのカラ

  ーを選ぶ人は多いね〗

 雑誌でしか見た事がないバイクたちが整然と並んで

 いる光景は圧巻だった

 「あ、、、、」

 そこにあったのはTW225㏄、2002年式、走行距離

 4万㎞ちょっとで価格が34万円、、、

 謳い文句は「超お買い得の極上車!」

 須賀のTWの走行距離は知らない、程度など疑って

 もいない、間違いなく万全であろう、それを5万円

 余りにも安い、、、

 〖確かにTWが5万円は安すぎるよね…〗

 「そうなの…なんだか申し訳なくて、甘えて良いの

  かな?って、、、」

 〖それはイケおぢさんが良いと言うなら良いんだよ

  !!〗

 「そうなのかなぁ…」

 エミの中では須賀にお世話になりっぱなしの申し訳

 ない気持ちが渦巻いていた

 〖エミちゃんこっちこっち!〗

 ふと、伸一が急かして手招きしてきた、何事かと駆

 け付けるとそこにあったのは…

 セロー225㏄、2000年式、走行距離3万5000㎞、価

 格は34万円…

 〖ちなみにオレがミキちゃんに売る値段は5万円、

  エミちゃんのTWと同じ価格設定だね♪〗

 そうなのだ、伸一の場合、会社の後輩、とりわけ

 エミの後輩と言う事で値段を安くしてあげている

 のだろう、だが、エミと須賀の関係性で、そこま

 で甘える訳にはいかない、そう思えてしまう

 〖イケおぢさんも同じなんじゃないかな?〗

 「伸ちゃんと?」

 〖そう、知り合いがバイクに乗り始めたい、それ

  が嬉しくて、手伝ってあげたくて、自分の愛車

  がその役に立てるなら、、って〗

 「そういうものなのかな??」

 〖そりゃそうだよ!自分の知り合いが愛車を引き

  取ってくれて大事に乗ってくれる、それで喜ん

  でもらえるなら、こんな嬉しい事はないよ〗

 「でも、ホントに安すぎじゃ?」

 食い下がるエミにフッと笑った伸一が

 〖値段じゃないよ、値段なんかどうでも良い、気

  に入ってくれて、大事に楽しく乗ってくれるな

  らそれが一番の望みだよ〗

 黙り込むエミに

 〖きっと、乗れば分かるよ、飽きちゃう人もいる

  だろうけど、ほとんどのバイク乗りは自分のバ

  イクが大好きで、事情があって手放すなら可愛

  がってくれる人の所に譲りたいと思うはずだよ〗

 〖エミちゃんはイケおぢさんにそういう相手だと

  思われてるって事さ〗

 「アタシ、どうすれば良いのかな?」

 〖大事に乗ってあげれば、それだけで十分〗

 「手入れとかってどうすれば良いのかな??」

 〖一緒にやろう、メンテも洗車も、大丈夫!任せ

  てよ〗


 大事にしよう!楽しんで乗ろう!ずっとずっと、

 ピカピカに磨いて、オイルだって、チェーンだっ

 て、やれる事は全部自分で出来るようになろう!

 

 その後は、伸一に説明してもらいながら店内の売

 り場を熱心に見て回った 

 ヘルメットやグローブも見て回った、バイク用の

 グローブは軒並み値段が高く、安い物でも7000円

 はする、須賀のおススメのユニクロレジ前の手袋

 はコスパ最強のようだ…

 ヘルメットも少し飾り気の多い物だと、すぐに3

 万円を超えてくる、高い物は一瞥しただけで高い

 と分かる、こんな所も須賀はかみ砕いて説明して

 くれていた、つくづくとイケおぢなのだ…

 チェーンのメンテ方法は伸一が店員を呼んでたず

 ねてくれた、チェーンクリーナーを使いチェーン

 ルーブの固着を清掃し、その後チェーンルーブを

 吹き付けてチェーンに浸透させる(3~5時間程度

 )、との事だ、正直やってみないとイメージが湧

 かないが、これも自分でやってみようと思った

 ドライタイプとセミドライタイプ、どっちがどう

 で、どういった効果があって何に不都合なのか?

 サッパリ分からなかった、今はそれで良い!

 自分でやってみて、自分で可愛がるのだ

 独力にはこだわらない、伸一が居てくれるのだ、

 それでも困ったら須賀だっている、自分には頼も

 しい仲間がいるのだ、でも自分で努力出来る事は

 極力やりたい、それがバイクを大事にする

 と言う事だと思うから

 「細かなとこまでパーツが出てるんだね」

 ハンドルの固定ネジについても色付きの物が置い

 てあったりする、ミラーやウインカーレンズ、何

 処か分からないメッキパーツなど、ありとあらゆ

 るパーツが並んでいる

 〖同じバイクでも年式が違ったりバージョンが違

  うと付かなかったりする、欲しいパーツが出て

  なかったり、思うようなデザインじゃなかった

  りなんてしょっちゅうだよ〗

 そういう伸一は話とは裏腹に楽しげな表情をして

 いる

 「その割には楽しそうだね?」

 エミは率直な疑問を投げかける

 〖それを楽しむのもバイクの醍醐味だよ、限られ

  たパーツ、許される予算、自分で分かる範囲、

  それらと相談して自分だけの1台に仕上げるん

  だ〗

 そう話す伸一の顔は、少年のように輝いていた

 なんとなく分かる‥

 選べる物に限りがあって、出来る事も限られる、

 でも、、、須賀が言ったように、、、

 【気に入るデザインや色がなければ自分で塗る

  のさ】

 これこそが正に伸一が楽しいと言った醍醐味の部

 分なのだろう

 試行錯誤を繰り返し、己の持ちうる手段の全てを

 動員して最高の1台に仕上げる、考えただけでも

 ワクワクする!

 「ねぇ!」

 〖ん?なになに??〗

 「伸ちゃんはセローはどこかイジってるの?」

 〖分かりにくいだろうけど、セローって元々はキ

  ックスターター付いてないんだよ、でも俺のは

  後付けで付けてる、タイヤとチェーンも変えて

  る、プラグはイリジウム、まぁ大したことない

  けどそんな所かな…〗

 聞いてはみたものの、内容を聞いても全然ピンと

 来なかった

 〖今イチわかんないよね、、追々分かってくると

  思うから、しばらくしたら参考になるかもね〗

 まぁ今日の今日で理解しようと思うのがどだい無

 理な話だ

 「全部自分でやったの?」

 〖いや、キックの取り付けとタイヤは店でお願い

  したよ、チェーンとプラグは自分でやった〗

 やはり、独力にこだわる必要はないのだ、専門家

 がいる分野は、お店で頼む場面も多いだろう

 〖例えばだけどね、プラグを自分で交換するとす

 る、でもそれには工具、しかもプラグ専用のディ

 ープソケットって言う工具が要る訳だ、でもエミ

 ちゃん工具なんて持ってないだろ?〗

 問われてエミはコクリと無言で頷いた

 〖オレはバイクイジり用にある程度工具は買い揃

  えたけど、最初から必要な工具を全部揃えてっ

  たら、恐らくは数万かかる…〗

 「そんなにかかるの!?」

 〖もちろん安い工具セットとかも売ってるよ、で

 もオレは3980円とかの工具セットを買ってみたけ

 ど、すぐさまネジをナメちゃったりラチェットが

 バカになったりで使うのを止めた…〗

 ”それからは高くても良い工具を買ってる…”

 と苦い表情で語る伸一の言葉には実感が込められ

 ていた

 バイクに乗る、というのはお金のかかる事、それ

 は分かってはいた、だが、認識がまだまだ甘かっ

 たようだ

 〖って訳で、何か工具が必要な時は声かけて、何

  もわざわざ全部自分で買いそろえる事はないよ

  、オレが持ってる物ならそれを使うと良い〗

 「うん、その時はお願い!」

 伸一の申し出はとてもありがたかった、今ならそ

 の申し出も素直に聞ける

 つくづく恵まれている、それと言うのも店長の教

 えのおかげだ、独力に拘り過ぎるのは良くない、

 と店長が教えてくれた

 ❝ 手抜きと効率化は別物です、有益な物は使わ

  なきゃ損ですよ ❞

 確かそんな事を言っていた、今ならその教えの意

 味がよく分かる

 あのまま免許取得に拘っていたら、今日もここに

 は居なかっただろう

 今この瞬間、意地を張らずに素直に伸一に気持ち

 を告げられたのは店長の言葉のおかげだろう

 「知らない事がいっぱい!これからも色々教えて

  ね」

 〖オレで分かる事ならなんなりと!〗

 結局、2時間弱ほどバイクショップであれは何?

 これは?と伸一に質問してはを繰り返していた

 エミが余りに長居して興味津々だったので、しま

 いには店長と思しき人物が

 〝コーヒーでもどうぞ〟

 と、2人にコーヒーを入れてくれ、何に乗ってい

 るのかと尋ねられたエミがTWに乗る予定、と答

 えると

 〝最初に乗るならベストとも言えるバイクだね〟

 と褒めてくれた

 「ありがとうございました、コーヒーごちそう

  さまです!」

 〖ご馳走様でした〗

 二人して礼を言うと

 〝いつでもどうぞ!困ったら何なりと〟

 ガッチリ体系からは思いもよらない爽やかな笑

 顔で見送られた

 「すごい良い店だったね!」

 バイク屋デビューの感想をエミが告げると

 〖バイク屋さんってああいう店ばっかだよ、変

  な対応する店って見た事ない(笑)〗

 そうなのだ!バイク乗りで嫌な奴にまだ会った

 事がない

 と、言っても、エミはまだバイクに乗ってもい

 ないのだが…

 〖さてと、次はアウトドアショップだったね?〗

 「うん!!」

 軽快に走り出すセロー、次なる目的地はアウト

 ドアショップ!ワクワクが止まらない









今作は作者がTikTokで見かけた「詐欺メイク」にヒントを得て思いついたストーリーとなります

多分に作者の社会人生活と私生活が反映された内容となります、読者の方が「ん?」と思う社会描写が

ございましたら、それは作者の過ごした社会背景との相違と受け取って下さい

メイク技術、用語などはネットの情報を元にしておりますが、なにぶん作者は

「野郎」ですので、この部分、なるべく寛容にご容赦くださると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ