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美味しい晩ゴハン①

日常系って人気無いですよね、でもハートウォーミーな話が好きなんです

仕事中、ふとした時に思いつくシチュエーションにストーリーとキャラクターを

肉付けして背景を描写する、この手法しか今のとこ持ち合わせていないのですが

なるべく山あり谷あり、読み味のある物語になるよう努力してます

温かい目で読んでいただければ幸いです。

 結局晴子はエミの意図が分からないまま、その日の

 ”作戦会議”でグチる事となる

 〈エミちゃんと明後日晩ゴハン行くんだけど、何か

  様子がおかしいのよね~〉

 「フフフ、行ってみてのお楽しみよ」

 『何処連れてってくれるんですかぁ~?』

 「ミキちゃんは原付で付いて来てね、当日は由貴さ

  んとKさんも合流するから」

 『なんだか変わった面子ですね!?でも楽しそう』

 「でしょ!美味しい店に案内するから先にちょっと

  付き合ってね」 

 『どこです?』

 「店長さんとこ、ホラ、由貴さんバイクの時のメイ

  クで悩んでたでしょ?」

 『あぁ、じゃあ由貴さんに変身してもらってからG

  Oですね!』

 「そういう事!!」

 〖なんだか面白そうな事企んでるみたいだね…〗

 「なんなら須賀さんも一緒に行きますか?晩ゴハン

  ?」

 須賀は少し悩んでいたのだろう、2分ほど経ってか

 ら

 〖止めておくよ、若い娘たちの集まりにノコノコ

  混じる程ヤボじゃないつもりだし…〗

 〈アタシたちは全然構わないのにね~〉

 「『ね~~!!』」

 〖気持ちだけもらっとくよ、誘ってくれてありが

  とね〗

 エミとしては本当に残念なのだった、あわよくば

 川本と同時に須賀にもご馳走したかったのだ

 「あ、そうそう、ハルちゃん明後日教習ないけど

  ヘルメット持ってきてね」

 〈え??なんで??〉

 「由貴さんが乗せてってくれるから、アタシはK

  さんに乗せてもらうの」

 『いよいよもって付き合ってるみたいですね…』

 〈もはや公認みたいなもんよね…〉

 「もう何度も乗せてもらってるし、抵抗なくなっ

  ちゃった(笑)」

 などと他愛ない会話をしつつも、エミの中では実

 は緊張感が高まっていた、と、言うのも、店長に

 バイク仕様のメイクをレクチャーされてから初め

 てのお披露目なのだ、エミにとっては非常に意味

 の大きな店長との対面と言えるのだ

 〈じゃあ、ちょうど良いから店長さんにバイク用

  メイクを見てもらおっと!〉

 (アタシはちょっと入れ込みすぎなのだろうか?)

 エミの中で疑問が浮かんだ、晴子のように軽い感

 じで店長に評価を伺えれば良いのだが、エミには

 それがどうしても出来ずにいた

 (いいや!メイクには全力で!)

 それがエミの結論、今は全力でメイクに取り組む

 べきなのだ、モチロン、仕事もバイクもおろそか

 にはしない!

 その日は来るべき卒業検定と、その前日の晩ゴハ

 ンの話題に終始した

 「〈『おやすみなさ~い』〉」

 〖おやすみ~またね!〗

 と”作戦会議”が終了したのは23時をまわった頃だ

 った、何のかんのと話が長引き、気づけば23時過

 ぎ、最近多い事だが、不思議と誰も自分から去ろ

 うとはしない、きっと皆エミと同じく居心地が良

 いのだろう

 今日はここまで!の「おやすみなさい」を切り出

 した後の、何とも言えない喪失感と、その後の

 (また明日から頑張ろう!)という気持ちになれ

 る、それがエミや晴子やミキにとって居心地の良

 い、なによりの証拠と言えた

 それが今現在のエミを支える原動力となっていた

 以前のエミならば、メイクに情熱を燃やす事も無

 かったろう、勿論バイクに乗ろうなど、露ほども

 思う事すら無く、ましてや川本と、など食事に行

 く事すらあり得なかっただろう

 全てのキッカケはあの日、須賀がくれたのだ、見

 ず知らずのエミの為に、大枚をはたいて化粧道具

 を購入する約束と共に、エミに魔法をかけてくれ

 た、バイクに乗りたいと言えばそのバイクを譲っ

 てくれると言い、更にはメイクについてのアドバ

 イスまでくれるのだ

 (この人に成果を見せたい!恩返しがしたい!)

 自分の事だけならば、これだけのモチベーション

 を保つ事など出来なかっただろう、須賀がいなけ

 れば、きっと原付免許を取って、それで満足して

 しまっていただろう、それも当然便利ではあり、

 生活の幅は格段に広がるのだろう、だがそれは

 "FUN TO RIDE" からは程遠い、単なる”足”とし

 ての交通手段だったろう、バイクを楽しむ事を

 教えてくれたのも、また須賀だった

 このところ毎晩、エミは新たなメイクを試しなが

 ら「もし須賀と会っていなかったら」と、その事

 ばかりを妄想してはゾッとするのであった

 晴子とミキとのスイーツ探訪はそれなりに楽しく

 日々の生活にハリを与えてくれていたのは間違い

 のないところではあるが、毎日が充実した今現在

 の生活とは比べようもないぐらい平凡で平坦な毎

 日の連続だった、メイクに取り組み、二輪免許取

 得に挑む、現在の生活、そしてそれらに精力的に

 取り組む今の自分が、胸を張って大好きだと言え

 る、そんな須賀の好意に応えるべく、今日も自身

 のメイクに取り組むのであった


 〖何処に行くつもりなの??〗

 エミに尋ねる川本は、そんな大人数でどこで食事

 するつもりなのかと問うているのであろう

 「実はIRONPLATEに皆を案内したくて…」

 〖あぁ、あそこなら間違いないね、何食べても美

  味しいしね〗

 「それにね、川本さん前に言ってたでしょう?困

  ったら力になると」

 〖うん、何でも言ってよ!俺に出来る事なら〗

 「アタシ自身もなんだけどね、、、」

 ここでエミは小声になった、社内では万が一晴子

 やミキに聞かれてしまうかもしれないからだった

 〖なるほど!良いよ任せて!!〗

 「ありがとう川本さん!じゃあ明日、会社が終わ

  ったらそこのミニストップ集合で!!」

 〖わかった!んじゃ道順はオレが考えとくよ〗

 そう言って川本は颯爽と去って行った、心なしか

 その後ろ姿は嬉しそうに見えた

 

 いよいよ明日は卒業検定の日、鋭気を養う意味で

 も、今日の食事会は重要な意味を持っていた

 『いよいよ今晩ですねぇ~晩ゴハン、アタシなん

  だか楽しみで楽しみで…』

 エミが勿体つけてしまったせいだろう、なんだか

 皆の期待値が上がってしまっているような気がす

 る、まぁ最も、IRONPLATEなら何を頼んでも間違

 いなく美味しい自信はあった

 珍しく晴子も仕事中ソワソワした様子が見て取れ

 た、恐らく緊張しているのだろう

 とは言えそこは”ミスパーフェクト”と言われる晴

 子の事で、仕事でミスなどあろうハズもなく、難

 なく終業時間をむかえた

 「さてと、じゃあ行きますか!」

 川本、晴子、ミキを引き連れてエミはミニストッ

 プまでの道を颯爽と歩き出した

 後にはセローを押した川本と原付を押すミキ、そ

 して晴子が続いた

 ミニストップに着いて5分も談笑していると、ド

 ドドドドドドドドドドド、と轟音と共に由貴のパ

 パさんが姿を現した、すぐさま川本が

 〖おっ!パパさんだ!良い音だな~〗

 と呑気な反応を示したが、跨った女性がエミらに

 手を振りながら近づいてくるのを見て

 〖ビックリした!知り合いなんだ!?〗

 と驚きを露わにしていた

 「そう、これから一緒に晩ゴハンを食べに行く有

  賀由貴さんです」

 と由貴を指し示して紹介すると

 <初めまして川本さん、有賀由貴です>

 と由貴が自己紹介した、川本は由貴が自身を認識

 しているような事実を感じ取り

 〖初めまして、川本伸一です、えぇと、何処かで

  お会いしましたっけ??〗

 と自己紹介を返した、由貴は笑いをこらえた様子

 で

 <いいえ、でも以前エミちゃんをセローで送って

  きたのを見かけた事があります>

 〖あ、あぁ、なるほど…〗

 由貴の様子に、あらかた自分とエミの近況を把握

 されているような気配を感じ、恐縮しきり、とい

 った川本だった

 「じゃあ行きましょうか!まずは駅前に行って店

  長さんに会いましょう!」

 それを聞いた由貴が”ちょっと待って”と、サドル

 バッグから取り出した物はインカムだった

 <ハルちゃんヘルメット貸して>

 そう言うと、受け取った晴子のヘルメットにイン

 カムをセットし自身もヘルメットを被って通話状

 態を確認した

 〖スゴイね!バイク用のインカムまで持ってるん

  だ〗

 <ハーレー仲間とツーリング行くと爆音すぎてこ

  れがないと会話出来ないの>

 とはにかんだ

 <ハルちゃん聞こえる?>

 〈ハイ!よく聞こえます〉

 <おっけ~!じゃあ行きましょうか!ハルちゃん

  しっかり捕まっててね>

 「じゃあ川本さん!まずは駅までお願いします」

 〖了解!じゃあしっかり捕まっててね〗

 川本の掛け声と共にミニツーリングが幕を開けた







今作は作者がTikTokで見かけた「詐欺メイク」にヒントを得て思いついたストーリーとなります

多分に作者の社会人生活と私生活が反映された内容となります、読者の方が「ん?」と思う社会描写が

ございましたら、それは作者の過ごした社会背景との相違と受け取って下さい

メイク技術、用語などはネットの情報を元にしておりますが、なにぶん作者は

「野郎」ですので、この部分、なるべく寛容にご容赦くださると幸いです。

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