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第23話「私、復活。」A

光の竜アマテラスを受け継いだティガは全裸になりつつも火花の元へと駆け戻る。


14:46分。黙祷をよろしくお願いいたします。

「へっくしょい!あー、寒い。」


 洞窟へと戻ったティガはすぐにアマテラスの力を発動した。下半身だけ鎧を装備したティガはすぐに心の中でアマテラスを呼ぶ。フェンリルがなぜか警戒するようにうなっているが構っている暇はない。


「アマテラス!どうすりゃいいんだ?」


 すぐ隣にアマテラスが具現化し、火花のあねさんに近づくとなぜか目を細めて離れてしまった。


 ーこれが噂の魔族かぁ。やっぱりあたしは生き返らせるのやだなぁ。-


「おいどういうことだ」


 ーん~、この魔族さん世界を滅ぼしそうなんだもの。でも生き返らせたいんでしょ?ど~しよっかなぁ~ー


「頼むぜアマテラス。どっちにしろあの空の天使をぶっ殺さなきゃこの世界は終わる」


 ー審判の天使のこと?この魔族さんはあれを殺す気なの?ー


「あぁ、そして人間を滅ぼしてくれるのさ。お前、人間の味方だったか?」


 ーふーん、あたしは人間に恨みなんかないけれど別に希望も感じてないよ。そっか、あの天使を…。わかった。生き返らせてあげるー


「おお!」


 ーでも、この魔族さんが生き返ったら伝えてほしいの。あたし達の力を使ってあの天使を殺したら、貴女はみんなとお別れしなきゃいけないかもってー


「え?おい、それってどういうこ」


 どういうことなのかアマテラスへ聞こうとしたが、周囲が光に包まれて目を開けていられなくなった。


「う…いててて…」


「あっ、火花のあねさん!生き返ったか!」


「てぃ…が……?」


 火花は身体を起こそうとするが、そのまま力なくフェンリルへ横たわってしまう。


「光の竜、アマテラスの力で生き返らせたんだ。さっきまで死んでたんだから身体動かねぇだろ?スープ温めるからちょっと待っててくれ。」


 しばらくぼうっと調理を進めるティガを見ていて、火花は今までのことを訪ねた。


「なに…があった…の?てか…なんで…はだか?」


 頭がぼうっとして思い出せない。確か勇者に切られたはず。


「ん?あ、あぁ。なんつーかその…」


「私…また…暴走した?」


「ん…まぁな。勇者の腕一本ぶった切ったくらい大暴れ。でもみんな生きてる。チビ達はミャノンと一緒に風の竜のところへ向かってるよ」


「ミャ…ノン?」


 私は力の入らない左腕をなんとな持ち上げると、いつもミャノンがはまっている指に指輪がなかった。そしてなぜか他のスヴァローグとペルーンの指輪の宝石部分が霞んでいる。


「ミャノンの奴、なんだか知らねえけど人の姿になったんだ。こうして火花のあねさんが生きかえることができたのはミャノンのおかげなんだぜ?」


 ティガはスープをカップに入れて温度を確かめると軽く頷き、私の口元へと持ってきてくれた。


「チビが前に調合してた野菜を粉にしたスープさ。まずは腹を満たさなきゃな」


 火花はゆっくりとそれを飲み干し、大きく深呼吸した。そして再び力が抜けると目が閉じていく。


「あり…が」


 お礼を言う前に火花は眠りに落ちた。


「明日朝一で出発すれば間に合うな。チビ達…大丈夫かな」


夢へと落ちた火花は真っ暗な世界に佇んでいた。


「またここか。死んじゃってたのかぁ。不死の力、早く取り返さなきゃ」


ー我が主よ。よく戻った。ー


ー安心したぞー


スヴァローグとペルーンが具現化したが、以前見た時より存在がぼやけていた。


「ただいま。どしたの二人共?なんか読み込み失敗してるけど?」


いつもより神妙な面持ちで立つ二人は意を決したように、私へ話した。


ー我が主、伝えねばならないと思ってな。主よ、あの天使を討った後、我らは消える。ー


「ど、どういうこと!?」


ーあの天使を討つというのは、以前話した通り因果を歪めるようなこの世の理を外れる所業。代償は大きい。ー


ー我が主、もしかすれば主も消えてしまうかもしれない。だが、我らの存在全てを賭けてそれだけは阻止するー


「そ、そんなっ……」


ー悲しむな。元よりただ消える運命だった我等がここまで戦い、生きながらえられただけでも儲けだ。ー


ー我が主、最後まで共に戦おうー


私はとめどなく溢れる涙を拭うこともなく、ただ力強く頷いた。


「行こう。必ずあの天使を討つんだ!」

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