表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アイズ Eyes  作者: たぬたぬ軍曹
旅の始まり
3/17

最初の夜

 勘太は、疲れていた。非常に、疲れていた。足が棒のようになり、いまにも折れてしまいそうだった。

村を出てからかれこれ半日ほど歩いているが、歩いても歩いても森を抜けられずにいたからである。

親にもらったのは3日分の食料とナイフと簡易テントだけであったので、勘太はなるべく早く集落を見つけたかった。しかし何の希望も見つけられないまま日は西へと傾いてゆく。

 テントの張れそうないい感じの木立を見つけたので、勘太は今晩はそこにテントを張ってキャンプすることにした。枝を集めてきて、炎の魔法を使って火をつけ暖を取り、近くにあった沢の水をついでに煮沸してから冷まし、干し肉をそれで流し込んだ。その後はテントに簡易結界を張って、勘太は眠りに着いた。

 ”ドガーン!!”

強烈な爆発音に勘太は叩き起こされた。簡易結界のおかげで無事だったが、結界の外の木は倒されており、焦げ臭いにおいがする。何の音かと周囲を見渡すと蛍のような小さな虫たちが大量に飛びまわっていた。魔獣の1種である”爆虫”だ。反応性の高い薬品を上から落としてくる危険な生き物で水に弱く、体内の薬品は爆薬として利用できる。そう勘太が幼い頃読んだ図鑑に書いてあった。

「アクア・スプラッシュ!」勘太がそう叫ぶとスプリンクラーのように大量の水が爆虫たちに撒かれた。

羽に水がかかったりして、爆虫たちは次々に落ちていく。

爆虫を壊滅させる頃には太陽が東から顔を出していた。

勘太は爆虫の死骸を集め、そこから薬品を取り出して何匹分かまとめて葉っぱに包んだ。そしてそれを10個といくつか作った。それを小袋に入れて、テントをしまって歩き出した。

空には雲がなく、太陽が勘太の進む道を明るく照らしていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ