3話 討伐 <彼視点>
マギアです。
その時のことは、僕自身忘れない。
彼女の死んでいく様を...
「君はこれまでこのようなことをしてきた。これを見るのは当然の報いなんだ。」
「それは違う。」
相手のことを見ず、魔力を開放する。少しの時間なら、あの魔術の封印を解除することができるようになったから。それは、すべて精霊のおかげだ。
体に刻まれた魔力を抑える効果を持ったもの、それに対して精霊が魔力を流れないようにした。解除するのは、無理かもしれないけど一時的なものとして使えるのはかなりいい。すぐに倒して、彼女のもとに駆け付けなければ...
精霊フィーナは、彼女のもとに向かった。もう、精霊のサポートはいらない。
魔術を何重にも展開して彼に攻撃する。
その魔術を相手は防いでいたが、それすら貫通し始めた。相手は必死に攻撃してこようとした。しかしそれはどれも届かなかった。
最初っからこんな攻撃することができれば何も失うことはなかったはずなに最初っからこの力を出すことができなかった。それを悔やむ、しかしあのことがなければ僕はこれができなかったかもしれない。
敵は、防ぎきれずに足すことができた。
そして、その敵を確認する。
「僕も、好きでこのようなことをやってはいないんだ。」
そう、彼の屍に向かって言い彼女のもとに駆け付けた。
彼女はすでに冷たくなっていた。顔から暖かさが消え去っていた。あたりは、彼女の血液で赤く染まっていた。
そして、フィーナに無理を言ったけど生き返らすことは無理だった。それは、そうだよな...それは、世界の理に反することなんだから。
時間を戻す固有魔術を使うのは無理がある。フィーナがこれまで解除するとなると多分フィーナの体が持たない。
諦めていた時、一つ思いついた。
「なあ、フィーナ。」
「なんでしょう?」
「僕を代償に彼女を生き返らすことはできるか?」
「それは、難しいですね。君が、本来持っているはずの肉体を持っているのであれば別ですが、体は魔力でできているので...魔力の肉体と生身の肉体じゃ違いますから。」
そして、閃いた。人は限界に達すると想像以上の働きができるみたいだ。
「僕の魔力で彼女の肉体の欠損した場所を再構築し、そして彼女の体に僕の魔力を流し込む。そして、時間をかけて彼女の失った部分を完成させる。それまで意識を保たせるために僕の固有魔術をすべて与えて、君が守ってくれるのであれば助かるんじゃないか?」
「それなら、助かるかもしれない。だけど、君という存在は消えてしまう。それでもいいのであれば...」
「それは、別にいい。だけど、この魔術の封印を引き継いでしまうことはあるかい?」
「それは、ないと思います。」
じゃあ、それをしてくれ。僕の魔力をすべて使ってでも。
そして始まった。少しの希望にすべてをかけ
少しずつ魔力を失っていく感覚がある。そして、意識がだんだんとなくなる中彼女の傷は見えなくなった。
「大好きだよ。好きなように生きて。」
そう言って、もうろうとする意識の中に入っていった。
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