96『「ショタコン・・?」「いえ・・ジジコンでしょう?」「その前にロリレズシスコンでは?」「・・ああー」「いや、違うからね!?」』
颯太と源太ちゃんとリャター夫人と何人かの女生徒達とで【魔物の森】に到着。
「【モスマン】の居た山と比べると・・なんかブキミですね・・」
「コレでも素材回収班が出入するようになって明るくはなったんだけどな」
【モスマン】の所で働きたいと言っていた女生徒が震えるように言う。
かの山がハイキングコースならコッチは樹海か。
ソレでも【ワーム】や【スライム】などは、台車で運ぶのが前提なんで道はかなり整備されている。
通り道の木々もソコソコ伐採されているから、村を囲う塀や途中途中にあった簡易小屋の材料になってんのかも。
「ただ、やっぱ危険な魔物の居ないアッチと比べても『村破級』を含め、人を襲う『道破級』『破級外』も居るからなあ」
「『村破級』は【ケルピー】と同じくテリトリー型だから道から出なけりゃたぶん大丈夫だよ」
「分かったわ~。
でもみんな気を引き締めてね!」
「「「はいっ!」」」
まあ、女学園に依頼で初めて行った時のピクニック場や【ケルピー】が居る池、お風呂場に使う池、等々に行く時『破級外』の襲撃はあった。
以外と突然の襲撃には慣れている。
◆◆◆
「御邪魔しまーす」
「おお、カンタ嬢チャン。
どうした?
ウチの団長・副団長もディッポファミリー傭兵団の連中も居ないぞ?」
「あー・・そうなんですか・・。
まあ、ちょっと暇になったんで手伝いに」
「あ・・あの・・!
ウエスト傭兵団の方ですよね!?
わ、私、ウエスト傭兵団に入りたくて♡」
この人も・・まあイケメンやね。
何人か目が♡になっている。
何?
ウエスト傭兵団って顔審査あるの?
女体化し男に惚れる身体になっても、今んとこ性格でしか惚れてない。
イケメンだな、とは思うけど・・顔では惚れないなあ。
「そ、そうか・・?
なら手伝って貰おうか。
君達は『例の』娘達だよな・・なら」
案内されたのは『対、破級外』だとちょいキツい場所。
ナンだカンだで『対、道破級』以上の実力者は少ないからな。
「ほっ、ほっ、ほっ」
「どっこいせ・・っと」
颯太と源太ちゃんは荷台ごと山と積まれた素材を持ちあげ、悪路をショートカット。
( 颯太だと・・荷台で見えなくなるんで荷台が僅かに浮いて勝手に走ってるように見えて傭兵達がスゲえびびっていた。)
俺は・・水や土は魔法で持ちあげられても、荷台や荷物は直接持ちあげられない。
なので土魔法で整地しつつ荷台を持ちあげる。
土で波を作ってサーフィンのように荷台を運んでいると思って貰えれば良いかな。
( 波が通った跡はちゃんとした道路になっているのだ。)
「ふ・・っ!」
タマに現れる『破級外』や『道破級』は女生徒達がサッと始末する。
( 勿論俺や颯太と源太ちゃんは横目で何時でも援護出来るようにしているが。)
「ふう、流石だな。
数日・・いや一ヵ月分は終わった気がするよ」
「でもまだまだ有りますね」
「ああ、『村破級』が居そうな所は『対、村破級傭兵団』全員揃って居ないと危険だからな。
タマにちょっとずつしか作業出来無いんだ」
「へ~・・幹太姉ちゃん、僕達で行こうよ!」
「えっ? ううーん・・」
「儂はアリじゃと思うがの。
聞いた魔物と彼女等なら充分守れるわい」
うーん・・俺もそう思うけど・・。
ソッチじゃなくて・・なあ・・・。




