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その姉妹品、危険につき──  作者: フユキ
色々な思惑
95/547

95『他のパレード ( ニーズホッグの死骸とか ) と比べて岩の塊を運ぶだけなのでかなり地味な見た目になります。』


「正直、薄々は思っていました。

【黒い川】【ビッグボア三匹】【アルラウネ】【ワーム】【スライム】【コカトリス】───

・・街丸ごと『如き』の傭兵で解決出来る規模か、と?」


「あらあら~。

改めて聞くとやっぱり凄いわね~」


「なのでゲンタ様と同等の凄腕が居るんでは・・と」


「あー・・えーっと・・」


「ええ、ええ・・分かっていますとも、他言は致しません。

傭兵の皆がこぞって『自分達だけで為し遂げた』という『フリ』をしている事に気付けたのは・・ゲンタさんを知る私達だからこそ」


「はあ」


「ゲンタ様には何度も命を救われました。

その御家族の方も恩人同然です。

何なりと御用命下さい」


「あ、有難う御座います」


「ありがとうございまーす」


「では早速で悪いんじゃがのう・・」



◆◆◆



源太ちゃんは【銀星王国】へ来た時と同様、パラヤンさんとポロヤンさん親子に頼んで国境を越え【連合】へと行くつもりらしい。


『対、街破級』の肩書きを使えば国境を越える許可は簡単に取れる筈だけど

『リャター商会混成団1000人』

の内の唯一人で居るつもりだ。




「御安い御用・・と言いたいのですが、今は時期が悪いです」


「うん?」


「商人間の極秘ネットワークで微かに流れる噂ではこの国に『街破級』が現れた・・そうで」


「「「「あー・・」」」」


「まあ『誰が』は、兎も角───

『その日のウチに』『歴代最小人数』で退治されたそうです」




シレッというパラヤンさん。

隣のポロヤンさんも「凄いですね」としか言わない。

( 魔法使いじゃ無かったらホントに気付いてないようにしか見えないポーカーフェイスっぷり。)




「世界中がパニックらしいですな。

ソレで【銀星王国】に世界中の王族貴族が集まりつつあると、噂されています」


「そのせいで国境の出入に制限がかかる、ってことですか?」


「ええ」




少なくとも騒動が収まるまではどうしようも無いらしい。

然りとて、『対、街破級』の権力を使って出国したら・・まあ面倒なことには成るよなあ。




「ドレぐらいかかるんかの?

支配階級連中が会議でもして、終わったら【連合】に行けるんじゃろ?」


「それが・・台車業者が悲鳴を上げている真っ最中だそうでして・・」


「台車?」


「退治された『街破級』の残骸を御輿に御祭りパレードを首都あたりで行うつもりでしょう。

【銀星王国】のチカラの見せしめにもなりますからね」


「まさか・・そのパレードの間、拘束される?」


「ソレは正直・・他国の一般人を招くか閉じるかで、拘束時期は変わります」


「はあー・・面倒だのう」



◆◆◆



予期せず自由時間が増えてしまった。

なら【魔物の森】の皆を手伝いたい。


俺と颯太が大してお金で苦労して無いのは、素材回収班が素材を売ったお金を俺達の傭兵口座に入金してくれたり村に居る時は直接手渡ししてくれるから。




「退治したのは殆んど君達なのだから、後始末は気にしなくて良い」




とは、イーストさん他に言われてはいても・・ずっと気にはなっていた。


パラヤンさん親子の話を聞いていたメンバー、村を散策していたメンバーと商人の話を聞いていたメンバーの一部、素材回収班の傭兵の話を聞いていたメンバー全員が付いていきたいそうなので案内する。

( 女生徒と話していた傭兵は残念がっていたけどな。)




「我々はココで。

万一の時、皆様に迷惑をかけますので」




この二人、感情レーダー魔法で見ると・・まあ善意的ではあるんだけど、俺達と源太ちゃんとでは露骨に差がある。


・・まあ源太ちゃんにはそういう感情が込もっているんだろうなあ。

( 一応、善意と悪意しか分かんないし。)


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